花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

想定外の結果?

2017年09月25日 | 研究
これはチームの1年生、フローラJr.が研究した「ユリ根」。
今月中旬に収穫しましたが、予想結果と違ったようです。
実は2年生がペコロスという玉ねぎを使って
赤や青の光を照射して鱗茎の肥大状況を比較しました。
すると圧倒的に青色光を照射した区が大きく肥大しました。
玉ねぎは鱗茎という地下茎の一種。
葉や茎を厚くしっかりさせる青色光の特徴が地下部でも現れたようです。
ユリ根も同じ鱗茎です。同様の結果を期待していましたが
こちらは赤色の方が大きくなったのです。
赤は葉を上に上に伸ばす効果があります。
なぜユリ根では青で大きくならなかったのでしょうか。
チームの考えた理由は鱗茎の硬さ。
玉ねぎは柔らかいので青の横に伸びる効果がすぐあわられますが
ユリ根はご存知の通り硬いもの。
そう簡単に横に伸びる、つまり厚くすることはできません。
ところが植物なので上に伸びることは比較的簡単。
したがって硬いユリ根では横よりも縦に伸びる効果があらわれ
このような結果になったのではとまとめています。
写真はユリ根の鱗茎を剥がしたもの。
左が普通に育てたもの、中央が赤、左が青です。
結果を見ていろいろ筋道を立てて合理的に
原因を考えるのが研究の面白いところ。
今月下旬、この研究は千葉大学の発表会にて披露されます。
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経営分析!!

2017年09月25日 | 環境システム科
名久井農業高校では生徒たちが自ら会社を作り
野菜の栽培販売する農業経営の体験授業があります。
生物生産科と園芸科学科では「農業経営シミュレーション」という名で、
環境システム科では「起業チャレンジ」という名で設定されています。
農業高校で学んだ栽培の知識と技術、
さらに課題研究で学んでいる課題解決の力を統合させ
総力で挑む全国でも珍しい学校設定科目です。
この授業は自分で作物を栽培して売るという行為につい目がいきますが
それだけでは学ぶ意味が半減してしまいます。
経営という部分を大切にしないといけないのです。
ご覧ください。起業チャレンジでは3社に分かれ取り組んでいますが
ホワイトボードに書かれてた数がBEP。
経済用語のBreak-even point、
日本語で言えば損益分岐点もしくは採算点です。
売上と経費のバランスを見るもので、
ここではじき出された金額がその会社の赤字か黒字かの境界となります。
「いくらうれば大丈夫なのだろう?」と不安を抱え
経営を続けるよりも、きちんと計算からその金額を求めることで
目標がしっかりと持つことができるのです。
このような経営視点こそ農業経営シミュレーション、そして起業チャレンジ。
またプレーヤーである3年生も数値を示すことで
ゲームのような面白さを味わうことができるのです。
ゴールである経営終了まで1ヶ月半。
秋の陣は数値から作戦を考える頭の勝負です。
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