花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

クリスマスは白いりんごで

2020年12月25日 | 研究
2009年に一世風靡した白いりんご。
りんご農家の娘5人たちのアップルガールズが考案した純白のりんごです。
りんごの有袋栽培では収穫前まで果実に袋をかぶせ
真っ白なりんごを作ります。そして収穫が近づくと袋を剥がして
光を当て赤いアントシアニンを発現させます。
白い肌に赤の色素。美しい真っ赤な果実を作る技術です。
彼女たちはこれを逆手にとって、収穫まで袋をかぶせ続け
ご覧のような白いりんごを開発したというわけです。
悪くいえば太陽光を十分に浴びていない未熟果ですが
その後、研究を引き継いだフローラが袋のまま冷蔵庫で1週間ほど追熟すれば
白い肌を保ちながら甘くなることを発見。さらに袋ごと真空パックすると
冬まで保存できることも証明し、たくさんの学会で最優秀を受賞しました。
マスコミに紹介され話題となったこともあり、毎年フローラが栽培しては
文化祭でみなさんに爽やかな甘さを味わってもらっていました。
皆さんが称賛されたのは、インパクトあるビジュアルはもちろんですが
「りんごで想いを届けよう」というコンセプト。りんごといえばお歳暮ですが
白と赤1個ずつ入る小箱を抱え、ケーキや花束のように祝福のアイテムとして
普段使いできたらりんごの消費量が増えるというりんご農家らしい提案は話題となり
天声人語にも掲載されました。またクリスマスには雪のような白いりんごを
飾ろうというアイデアも秀悦。
フローラデビュー作にして最高傑作の商品開発でした。
今日はクリスマス。久しぶりに白いりんごでお祝いしたくなりました。
来年は久しぶりに栽培してみましょうか。
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Last Christmas

2020年12月25日 | 研究
2019年4月から2年間限定で活動してきたハンターズ。
先輩フローラを超えるという合言葉を胸に
数々の研究を精力的に行い、たくさんの受賞というご褒美を頂いてきました。
そんな彼らですが、スタート時はとんでもなく、か弱い集団でした。
確か昨年の今頃は、高校生の環境活動を発表し合う東北大会に全員で初挑戦。
マイクの前に初めて立ったメンバーも多く、声は震えるし足もガクガク。
息つぎすら上手にできず、倒れるかと心配しながらも、見ているこちらは大笑い。
案の定、帰ってきたメンバーは息絶え絶え。フローラを知っている他校の先生方が
今回はいつもと違うねと声をかけてくださるほど、情けないの一言でした。
ところが開けてみるとなんと優勝。絵にかいたビギナーズラックで、
なんとチームフローラフォトニクス&バブルボーイズに続く2連覇を果たしたのです。
今度はメンバーみんなで大爆笑。年も暮れの仙台で、そんなちょっと早い
クリスマスを楽しんだものです。しかし2020年はコロナで大会がほとんど中止。
したがって今年は、クリスマスプレゼントなんかないと思っていました。
そんなハンターズに年末届いたのがJAPAN SDGs AWARD受賞の連絡です。
昨日の新聞でも取り上げられましたが、なんとこの賞、学生限定ではなく
企業や自治体などすべての人が対象で富士通など大手企業も受賞しています。
その中でハンターズはなんと2位にあたる官房長官賞。
高校生がこの賞をいただいたことは今までありません。
これも長年継続してきた取り組み姿勢が評価されたもの。先輩に感謝です。
さていただいたトロフィーにはハンターズではなく環境研究班と刻まれています。
これはどうしてでしょう。実は彼らが2年間取り組んできた研究成果を披露する時は
なるべくトレジャーハンターズと名乗っていますが、先輩を活動を含めた
長年の取り組みを披露する際は、フローラとバブルボーイズに敬意を表して
環境研究班と名乗ることにしているからです。
表彰式は総理官邸。コロナの関係で校長先生が代表で受け取りました。
この時の様子はまた後日、ご紹介したいと思います。
ハンターズのラストクリスマスにビッグなプレゼント。
解散への花道が飾られていきます。
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