花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

緑育心

2024年10月18日 | 生物生産科
ここは名久井農業高校の第1農場。
昔は前川原農場と呼ばれていました。
名農はかつてここに校舎がありました。
しかし度重なる馬淵川の氾濫。大雨が降ると生徒たちは
農具はもちろん、ウシも校舎の中に避難させたといいます。
そんなことで昭和40年代に現在の高台に移転したというわけです。
しかし造成したばかりの校地には植物がありません。
春は強風が吹く地域なので学校は砂嵐。地域にも迷惑をかけたそうです。
それをなんとかしようと全校生徒で始めたのが緑化活動。
毎日のように授業で樹木などを植えるといわれています。
このような先輩方の努力で、現在の名農は
緑に覆われ、リスも見ることができる緑のキャンパスになりました。
その努力は環境緑化活動で総理大臣賞を受賞。
「緑育心」のスローガンのとおり、日本一美しいキャンパスと
緑を愛する生徒たちに認められたのです。
この活動を支えたのが農業クラブの地区分会活動。
校内はもちろん、地域までも花と緑でいっぱいにしようという活動で
「緑育心」の原点でもあります。
今日は金曜日。朝から学校を飛び出し、秋の地区分会が行われます。
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新苗

2024年10月18日 | 環境システム科
環境システム科といえば水耕栽培。
いろいろなタイプの栽培装置が備えられています。
その中でもこれは変わり者。
一般の水耕栽培のように平なベッドはなく
円柱が縦に立って並んでいるだけです。
実はこの装置、面積あたりの株数を増やす立体栽培なのです。
植え付けられているのはイチゴ。秋は苗の定植時期なので
来年収穫される苗が今植えられているのです。
品種は今年と同じなら「よつぼし」。
日本で2番目に誕生した種子繁殖型の品種です。
しかし1番目は実用化されなかったため
このよつぼしが事実上、初の実用化品種。
世界でも種子繁殖型イチゴは数品種しかないという変わり者です。
種子繁殖のいいところは圧倒的に繁殖能力が高いこと。
ランナーで増やせるのは1株でせいぜい30〜40株。
それに比べて種子は数千。何倍も増やせるのです。
また今までの栄養繁殖のイチゴはクローンなので
親がウィルス病に侵されていると、最初から罹患した苗になります。
その点こちらは大丈夫。種子繁殖では伝染しないからです。
でも欠点もあります。それは「よつぼし」はF1。
したがって野菜の種子同様、毎年種子を購入する必要があるのです。
種苗業者にとってもいい苗のようです。
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