笑顔浴

優しい時間

譲る

2013年04月14日 | Weblog

私は、席を譲る布施が今の課題です

席にしがみつく執着を手放せたら「どうぞ、こちらへ」と

もっと自然体になれるような気がします。

と、3月のVOLO2に書きました。

 

席にしがみつく執着から生まれるものは、

手放したくない自分との葛藤の苦しさだったり

守るために他人と戦う辛さだったり、

手放した後の後悔や不安だったり・・・

 

東京から新幹線に乗ったとき、なんで、あんなに混んでいたのか

指定席もとれませんでした。もう10年くらい前です。

疲弊していた私に席を譲ってくれた男性は、

とうとう京都まで座ることができませんでした。

初老の決して健康そうに見えない人だったので

名古屋の手前で「一度おかけください」とお願いしたのですが

「いやいや、大丈夫。もうすぐだから」と笑顔のまま

人に押されて奥の方へ移動されました。

駅に到着するたびに、早く席が空く事を祈りました。

 

職場の席も他人に譲りたくないもののひとつです。

役職であったり、条件のよい就職先ほど、自分が欲しいのは当り前。

仕事のあてが無い私に「貴女に適している」と勧められた職場は、

「彼女にとってもチャンスだったのよ」と、後で知り合いから聞いて、困惑しました。

彼女が困った時は絶対お返しすると今も思っています。

 

居心地のよい席は、人間関係にもあります。

人の輪の中に入れない人を迎えに行って

一つの席に半分つづ腰掛けて

場が暖まってきたら、その席をそっと譲る人がいます。

優しい人です。

 

食物を食べる席もあります。

職場でお菓子を分けたとき、

私達は「美味しい~!」とその場でぱくりと食べちゃったけど

外回りの営業さんが帰るときに、「お疲れ様!」と

先輩がご自分のお菓子を渡したのを覚えています。

大人じゃあ とあこがれました。

 

現金を手にする席もあります。

震災がおきてから、収入のあった日に500円募金する人を知っています。

時間を手にする席もあります。

自分のために使いたい時間を、他の人のために譲る人々が仲間です。

 

譲られて嬉しいのを、これまで実感してきました。

どうして、譲った人の表情が柔らかなのか不思議でした。

手放すことで葛藤が少なくなるのかもしれません。

譲ることに、より深い意味を見つけるのかもしれません。

自分と向き合い高めるために

私も真似して 譲ろうとしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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