「体が痛くて痛くて…」、「カテーテルによる検査がこんなに辛いとは思ってなかった」 これが検査後の正直な実感です。
脳動脈瘤の手術には、開頭クリッピング術(開頭して動脈瘤の根元ををクリップで止める)と、開頭せず血管内治療としてのカテーテルによるコイル塞栓術(動脈内にカテーテルー細い管を挿入し動脈瘤の中に柔らかなコイルを詰める方法)という二つの手術があるそうです。
今回、私はクモ膜下出血予防のために開頭手術をしようと思って山大病院に入院しましたが、予防のために開頭することのリスクの大きさに疑問を感じ、セカンドオピニオンとして選んだ仙台の広南病院でコイル塞栓術という血管内治療を受けようとしているわけです。
開頭しないとは言っても、やはり脳の手術ですから容易なことではないと思い知ったのが、今回のカテーテルによる手術前検査でした。
12月15日、13時30分から動脈にカテーテルを挿入して検査を始めることになったのですが、「検査」というよりは「手術」と言ったほうがいいようなものでした。
15時過ぎに病室に戻ってからも、動脈からの止血を確実にするため約6時間ベッドに体を縛りつけられ、造影剤を血管から流しだすためか点滴を続けました。
おしっこが漏れてもいいように尿管に管を挿入されたままですし、この検査後の6時間が本当につらかった。
身動きできないのもつらいですが、おしっこは痛いし、特に身動きできないために腰が痛くて痛くて…困りました。
捕虜か奴隷のような感じでした。
本番のカテーテル手術は全身麻酔(今回は局部麻酔)ですし、もっともっとつらいらしいです。
15日の夜の一番つらい頃、ふっと頭をよぎったことがありました。
6年前に90歳で亡くなったおふくろのことです。
「おふくろは、こんなのではなく、もっともっと地獄のような苦しみだったんだろうな」
「その苦しみに何の手も打たない息子に対して、なんと思っていたのか」
「役立たず、バカ息子、人でなし・・・」、そして最後には、苦しみのあまり「人殺し!」と声を出せない声を出していたのではないか?!
自分が病人になって気づかされることの重さ、・・・今回、このことを教えられました。
・・・・・次の「脳動脈瘤と向き合う その⑧ 」に続きます。