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野鳥・44~アオゲラ2

 雑木林で『コンコンコン』とドラミングの音が聞こえる。その樹にそっと近づき見上げると「アオゲラ(緑啄木鳥)」が必死に幹を突いている。良く見ると幹には直径2センチほどの穴が開いている。アオゲラはキツツキ科アオゲラ属の留鳥で本州に分布する日本固有種。額から後頭部に掛けて赤く背中や翼はくすんだ緑色になりこれが名前の由来になっている。樹に穴を開けるので害鳥のように思えるが虫がいる樹しか突かないので林業関係者にとっては益鳥とされている。
 さて『穴を開ける』『突き通す』という意味の“穿つ(うがつ)”という言葉がある。これは『物事の本質や人情の機微を巧みに捉える』ということで“穿った見方”は本来はそういう意味になる。ところが近年の調査では世の中の多くの人がこれを『疑って掛かる見方』とか『的を外した見方』という意味で使っている。これは“穿ち過ぎた見方”という表現の『物事の本質を捉えようとして度が過ぎかえって事実から離れてしまうこと』と混同したためだろう。
 最近、新潮選書『教養としての上級語彙』(宮崎哲也著)を読んだ。これは著者が中学生の頃からメモしてきた“語彙ノート”の1万語から約500語を厳選している。ブログで文章を綴っていく限りはやはり日本語は正しく理解しておきたい。
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セツブンソウ・7~花

 節分から遅れること4日で開花した拙庭の「セツブンソウ(節分草)」。キンポウゲ科セツブンソウ属の多年草で花径は1.7~1.9センチ。花弁のように見えるものは萼片で花弁はその内側にある黄色い蜜腺に変化している。蜜腺の基部は棒状で上部は広くなり半筒状になっている。雄蕊は多数あり葯は青紫色。雌蕊はくすんだ紅紫色で雄蕊に囲まれて数本ある。
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