元サラリーマンの植物ウォッチング第6弾。写真はクリックすると大きくなります。
多摩ニュータウン植物記Part6
サンカクヅル・2~果実
高尾山の登山道脇で見られる「サンカクヅル(三角蔓)」。ブドウ科ブドウ属のつる性落葉木本で本州以南の山地に生育している。初夏に円錐花序に淡黄色の小さな花を付け、果実は秋に黒熟し食べられる。写真は若い果実で直径は4~5ミリ。
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ハクウンラン・1~南高尾
南高尾“大垂水峠”から“小仏城山”に向かう登山道脇で咲いている「ハクウンラン(白雲蘭)」。ラン科ハクウンラン属の多年草で本州以南の広葉樹林の林床に生育している。草丈はせいぜい10センチで茎の上部に長さ1センチほどの数個の白い花を総状に付ける。背萼片と側萼片は淡緑色で側花弁は背萼片に密着して目立たない。その名前は、朝鮮半島の植物研究などに注力された植物学者の中井猛之進氏が朝鮮半島の白雲山で初めて見つけたことに因んでいる。
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マツムシソウ
スイカズラ科(←マツムシソウ科)マツムシソウ属の「マツムシソウ(松虫草)」。日本の固有種で山地の草原などに生育し7~9月に直径4センチほどの薄紫色の花を咲かせる。他の方のブログで、マツムシソウの果実にはおちょこ傘のような小苞があると知り、それを観察してみた。果実は長さ4ミリほどの痩果が整然と並び熟すと少しずつ零れ落ちていく。その痩果の上部に棘状の萼片が残りそれを囲むように傘状のものがある。マツムシソウの仲間は、種子と果皮を包む萼筒の外周を更に取り囲む構造をしており、これを“小総苞”や“小苞片”と呼んでいたが、近年、新しい用語として“被萼”と呼ぶことが提唱されているようだ。
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イケマ・1~日影沢林道
奥高尾“日影沢林道”に生育する「イケマ(牛皮消・生馬)」。キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属のつる性多年草で、初夏に葉腋から散形花序を出し直径1~1.5センチの花を咲かせる。同属のコイケマはほとんど開かないがイケマは大きく開いて見映えが良い。花冠は5裂して反り返り内側の副花冠は白い。イケマの根には毒があり、アイヌがその毒を矢に塗り狩猟を行っていたという。その名前はアイヌ語で“カムイケマ(神の脚=神の根)”から来ている。また民間では生薬“牛皮消根(ごひしょうこん)”として強心・利尿などに利用される。“生馬”の字はアイヌ語の音を当てたようだ。
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ハチク・6~枯死
歳を取るとどうも周りの日本語の誤用が気になってくる。最近目につくのは『~しているようだ。』を『~している様だ。』と書いていること。この場合の“ようだ”は助動詞で、推定、たとえ、例示の意味になり慣用的に仮名書きになる。“様だ”は名詞(様)+助動詞(だ)の組み合わせであり、視覚的に見た“様”の意味になる。
また以前も触れたが、最近のテレビ番組などで『〇〇だそうです。』というのを『〇〇だそう。』と言い切る表現が急増している。民放だけでなくNHKでもそのような表現をしていた。“様態”を表す『おいしそう。』や『外は寒そう。』などの言い切りは全く気にならないが、『このお寺は鎌倉時代に建てられたそう。』『このレストランはとても評判が良いのだそう。』などの“伝聞”を表す言い切りにはどうも違和感がある。
我々の世代は『〇〇そうだ/〇〇そうです』については、“様態”を表す場合は『〇〇そう。』と言い切っても構わないが、“伝聞”を表す場合は『〇〇そう。』という用法は使わないと教えられた。しかし『〇〇だそうです。』は丁寧で何となくよそよそしく、最近の柔らかい表現好みの『〇〇だそう。』が若い世代を中心に受け入れられている。或いは“様態”表現では言い切ることが可能なので、“伝聞”表現も同様だと誤った理解をしたとも考えられる。しかし日本語は時代と共に変化していて、今ではこれも正しい使い方になってしまったようだ。昭和は遠くになりにけり。
さて閑話休題。写真は中山地区にある「ハチク(淡竹)」の林。今年1月にここで開花しているのを見つけていたが、その後、通るたびに少しずつ枯れてきていた。稈の色も緑色から褐色に変わり緑色の葉も見えない。ハチクは120年に一度花を咲かせて一生を終える“一稔多年生植物”で、この竹林はこのまま枯れてしまうのだろう。
また以前も触れたが、最近のテレビ番組などで『〇〇だそうです。』というのを『〇〇だそう。』と言い切る表現が急増している。民放だけでなくNHKでもそのような表現をしていた。“様態”を表す『おいしそう。』や『外は寒そう。』などの言い切りは全く気にならないが、『このお寺は鎌倉時代に建てられたそう。』『このレストランはとても評判が良いのだそう。』などの“伝聞”を表す言い切りにはどうも違和感がある。
我々の世代は『〇〇そうだ/〇〇そうです』については、“様態”を表す場合は『〇〇そう。』と言い切っても構わないが、“伝聞”を表す場合は『〇〇そう。』という用法は使わないと教えられた。しかし『〇〇だそうです。』は丁寧で何となくよそよそしく、最近の柔らかい表現好みの『〇〇だそう。』が若い世代を中心に受け入れられている。或いは“様態”表現では言い切ることが可能なので、“伝聞”表現も同様だと誤った理解をしたとも考えられる。しかし日本語は時代と共に変化していて、今ではこれも正しい使い方になってしまったようだ。昭和は遠くになりにけり。
さて閑話休題。写真は中山地区にある「ハチク(淡竹)」の林。今年1月にここで開花しているのを見つけていたが、その後、通るたびに少しずつ枯れてきていた。稈の色も緑色から褐色に変わり緑色の葉も見えない。ハチクは120年に一度花を咲かせて一生を終える“一稔多年生植物”で、この竹林はこのまま枯れてしまうのだろう。
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ネムノキ・2~頂生花
浅川の河川敷に生育する「ネムノキ(合歓木)」。マメ科ネムノキ属の落葉高木で初夏に10~20個の小花が集まった頭状花序が枝先に複円錐花序を作る。小さな花を良く見ると薄黄緑色の5枚の花弁が合着して漏斗状になり淡紅色の長い雄蕊が多数出ている。小花の集まりが側生花でその中心にやや長い筒状の頂生花がありこの基部にだけ蜜がある。
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ハマボウ・1~大栗川遊歩道
大栗川遊歩道に植栽されている「ハマボウ(浜朴)」。ここにあるのは数年前に知ったがまだ低木で花を見たことがなかった。久し振りに通り掛かったので確認してみると花が一輪だけ咲いていた。残念ながら花は終わり掛けで咲き始めの黄色からややくすんだ色になっている。やっと花を見られたので来年は盛期に見に来よう。ハマボウはアオイ科フヨウ属の落葉低木。ちなみに漢字の“朴”だが、ホオノキ(朴の木)の場合は“ホオ”と発音し、ハマボウの場合は“ホウ”になる。
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番外編・2~五輪自転車ロードレース
“東京オリンピック2020”が始まった。今日は男子自転車ロードレースが開催され選手達は午前11時に調布市の“武蔵野の森公園”をスタート。府中市、調布市、三鷹市、小金井市、稲城市、多摩市を通り、八王子市の“多摩ニュータウン通り”を正午頃に通過した。写真は南大沢駅付近の内裏橋で、選手たちはこの後、町田市、神奈川県、山梨県と進み富士山麓エリアを経て静岡県小山町の“富士スピードウェイ”まで走る。総距離244km(スタート後10kmはパレード走行)は五輪史上最長となり獲得標高(=スタートからゴールまで登った高さの合計)は4,865mにもなる。世界的な自転車レースで有名なツール・ド・フランスは23日間で約3,300kmを走るが、その中の“クイーンステージ”と呼ばれる最難関の山岳コース部分を切り出したようなタフなコースとなっている。結果は出走者128名で完走者は85名。優勝タイムは6時間5分26秒だった。
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