先週は常に100以上のアクセスがありました。みなさまありがとうございます!!
昨日は、お友達に誘われて、劇団四季さんの舞台ミュージカル「ウェストサイドストーリー」を観にいきました。
『ウェストサイドストーリー』は中学1年のころに母と一緒に映画の方は観たことがあったので内容は知っていましたが、大人になって改めてみると、名作だったんだな~と実感しました。
中学1年のときは、おどりが素晴らしいとか歌がきれいだ・・というのしか感じられませんでした。
しかし、歴史や社会全体のことを知ると、あれは「アメリカの闇つまり社会問題」を描いた作品だということがわかりました。
この作品は、プエルトリコ系移民(つまりヒスパニック)と白人至上主義のアメリカ人の対立と差別、そして自由主義経済がもたらした闇つまり貧困問題(格差社会)を、恋愛を交えながらコミカルにしかし辛辣に描いているのです。
この作品は、「ロミオとジュリエット」の現代版と言われていますが、こちらが家同士の対立関係と中世の身分社会を批判しているのに対し、ウェストサイドストーリーは、人種差別と格差社会を批判しています。
差別や、ちっちゃなプライドによって、何よりも大切な人の「命」を奪うことがある、とそして、貧困がうむどうしようもないもどかしさ、貧困から逃れなられない苦しさを描いているのです。
現代のアメリカは移民で成り立った国です。それは、アメリカの強み(現代のいわゆる「強い」アメリカを作ったという意味で、人種差別を良しという意味ではありません)でもあり、闇でもあります。
それを、真正面から描かず、エンターテイメントを取りいれながら痛烈に当時の社会批判をした上手な作品とウェストサイドストーリーは言えます。
学校や塾で習う「歴史」は、真正面からしか描かれません。つまり、上から目線で描き、小さな個人の感情や生活は細かく教えません。
(勉強はそれで良いと思います。大まかなことを勉強し、そこから細かいことを勉強すすのです。学校・塾の勉強は、深く知ることの導入部分なのですから。逆に個人個人のことを考えすぎると、社会全体が大きな歴史の中でどういう動きになっているのか、ぼやけてしまいます。)
小さな個人の感情や生活を知ると、自分たちはこれから社会をどのようにつくっていかなければならないのか?自分はどう生きていくのか?などさまざまなことを考えることができます。
また、社会の勉強(暗記)でも、自分が感動したことなの、でその時代を習ったときにその時代の様子をイメージしやすく、覚えた用語を忘れる確率が少なくなります。
当時の小さな個人の感情や生活を知るのに、ドラマ・映画・小説・マンガなどの便利なツールがあります。
ぜひともそのようなツールを活用していただけるとよいな~と思います。