先ほどの記事で,風疹の抗体値が低く,風疹ワクチンを打った,というお話をしました。
その際に,日本脳炎のワクチンを打った,というお話も出てきたんですが,
今回,なぜ今頃,日本脳炎のワクチンを打ったのか?
というお話をしたいと思います。
私が子供のころは,多くの予防注射が,学校での集団接種でした。(今は,BCG以外は,病院での個別接種。)
私はとくに,予防注射で大きな副作用(副反応)が起きたことはないのですが,
Ⅰ期の風疹・麻疹ワクチンを接種後,ちょっと元気がなかったそうです。(1歳半ごろ,の話)
なので,問診票にも,それが書いてありました。
話を日本脳炎ワクチンの話に戻しますね。
Ⅱ期の日本脳炎ワクチン接種の時期は,たしか小5の秋以降か小6のときだったと思います。(当時)
他の記事でお話したのでご存じのお方もいらっしゃると思いますが,
私にとって小5は苦しい時期でした。
小5の夏あたりに,私と一番仲の良かった子が中心になり,
クラスメイトの女子の大半からいじめを受けました。
そのいじめで,「いじめられる自分が悪い」と思いこんでしまいました。(実際には,いじめる方が悪い!)
いじめられた際に,私は「子供っぽい!」と馬鹿にされました。
なので
「なんでも自分一人でできる大人にならなければ!」
という焦りが当時ありました。
そのころに,日本脳炎の学校での集団接種がありました。
順番に並んで,予防注射を受けるのですが,
自分の前に予防注射を受けようとした子が,先生が問診票を見る前に
医者に向かって,「私(僕)は,予防接種で○○という副反応が起きたことがあります。(副反応の症状は聞き取れなかった。)」と
言ってました。
「何も言わず問診票をお医者さんに見せる,という形を今まで自分はしてきたけど,
それは子供っぽいかも?ちゃんと,問診票を見せる前に自分から積極的にしゃべらなければ大人とは言えないだろう。」
と,当時の私はとっさに思ってしまいました。(今から考えれば,親が書いた問診票を見せるのが正しいのですが・・)
そこで,自分の問診票をみました。
そうすると,「風疹・麻疹ワクチンで,●●・・。」と書いてあるのを見つけました。(何と書いてあったかは,詳しく覚えていません。)
当時の私は「風疹・麻疹」の読み方がわかりませんでした。
でも,いじめで「馬鹿」呼ばわりされたので,人にも先生にも読み方を聞けず・・。
「聞いたら馬鹿にされる,でも,ちゃんと問診票を医者が見る前に,言わなきゃ!」という焦りが・・。
そこで,「麻疹」は,「ましん」と呼ぶのだろう,と考えました。
(「ましん」でも間違いではないそうですが,通称は「はしか」と読みます。)
自分の番がまわってきました。「私は,風疹・麻疹(ふうしん・ましん)で,●●のようなことがおきました。」と言おうとしたのですが,
緊張してうまく離せず「ましん」とだけ言ってしまったのです。
そうしたら,医者は問診票も見ず,「はい,次。」とだけ言って,私は注射を打ってもらえませんでした。
おそらく,医者は「じんましん」と聞こえたのでしょう。
それで,日本脳炎の注射を打つのを中止したのだと・・。
(今になって,調べてみたら,どうも,日本脳炎ワクチンの副作用問題が出てきた時期と重なるので,
日本脳炎ワクチンの接種が,その医者は乗り気じゃなかったのかも・・。
今は,当時問題になった日本脳炎ワクチンと違う種類のワクチンに変わったそうですね。
また,問診票を見ずに,子供の言葉だけで
行動するのも,医者としてどうかと・・。)
そのときは,何が何だか分からず,私は茫然としていました。(注射を打ってもらうつもりだったので。)
今考えると,「副反応があった」なんて言えば,注射が見送られることなんて想像がつくのに,
あのときは,「問診票を見せる前に,問診票に書いてあることを医者に言わなきゃ!」という間違った自立心の方が強くて・・。
あとで,クラスメイトに「おまえは,××か!(××は差別用語なので伏字にさせて頂きます。)」と蔑まれ・・。
先生にも冷たい目で見られ。おそらく,注射を打ちたくなくて嘘をついた,と思われたのでしょう。
実母にも,「なぜ,じんましんが出たなんて言っちゃったの!」と怒られ・・。
(「ましん」と読み方を間違えたことを言う方が,当時の自分としては恥ずかしくて,母に「じんましん,と言っちゃった」と伝えたので。)
日本脳炎の注射を個別で日本脳炎の注射を打ちに行きたかったけど,
母にそれを言いだせませんでした。
有料になるだろうし,自分の落ち度で注射を打てなかったのだから,
自分から注射を打ちたいなんて,おこがましく言えない,と。
その後,個別で病院に日本脳炎の注射を打ちに行ったかは記憶が定かではありません。
それは,それと前後して「いじめ」を受け,その後も,ずっと孤独に過した時期は,
記憶がとぎれとぎれで・・。思いだそうとすると,吐き気がすることもあったり・・。
さらに,何度も,日本脳炎の注射を打ちに行く,という夢を見ていたので,
いつのまにか,日本脳炎の注射を後で病院に個別に打ちに行ったのかが,夢か現実かわからなくなってしまいました。
しかも,書類も残っておらず。母子手帳も,盗まれてしまって。
(母子手帳の入っていたバックを,金銭目的で盗まれた。犯人は,つかまっていません。たぶん,顔見知りでない人の犯行。)
中学から社会人になるまでは,日本脳炎の注射を打てなかったことに対する後悔の念はありましたが,
そこまで心配はしませんでした。
しかし,社会人2年目のときに,白血球の異常増殖で倒れて緊急入院したときに,
「自分は,これ以後,いつ病気になってもおかしくない。」と思いました。
それで,自分が日本脳炎のワクチン(Ⅱ期)を打っていないことを思い出しました。
それからは,豚が怖くなり,蚊が怖くなり,夏に豚のいるところには行けなくなってしまいました・・。
普通の蚊では日本脳炎にならないし,豚さんも日本脳炎のウイルスを保持してなきゃ,別に大丈夫なんだけどね。
「私は,いつか日本脳炎で死ぬんだ。みんなはワクチンを打ってるから死なないけど,私だけ死ぬんだね。」と思うように。
さらに,1回目の流産で,自分の身体そのものにまったく自信がなくなりました。
「私は日本脳炎で死ぬ運命なんだろうな。」とまで思うように。
1回目の流産のときの手術のあと,つきそいで来ていた母に,
ずっと日本脳炎のワクチンを打てなかったことに対して後悔していることを語っていたそうです。
(麻酔の影響で私自信は覚えてないのですが・・)
今年,風疹が流行したことから,ニュースで「風疹の抗体検査を受けましょう。」「風疹の予防注射を受けましょう」ということを聞き,
「え?抗体があるか調べられるの!?」
「大人になってからも,子供の時に受ける予防注射を受けられるの?」
とびっくりしました。
それまで,知らなかった自分も情けないですが。
(やはり,予防注射に対してのトラウマがあるで,積極的に調べようとすると頭が痛くなってしまってて・・。)
病院で,風疹の抗体検査をしてもらいに行ったときに,先生に「日本脳炎の抗体検査もできますか?」と聞いたら,
「できるよ~」と即答されました。
それで,日本脳炎の抗体検査もしたら,やっぱり抗体はありませんでした。
やっぱり,Ⅱ期は打ってなかったのですね。
すぐにワクチンを打ってもらい,
今までの約20年間悩みがやっとなくなりました。
有料だから,10万円とか100万円とかかかるかと思っていたのですが,5000円程度で済むとは!
20年の苦しみを5000円でチャラにできるとは!(抗体がちゃんと出来ているか?次第ではありますが・・)
「いじめ」を受けると,正常な判断ができなくなります。
今,思うと,なぜあのとき,私はあんなことをしてしまったのか?と思います。
「いじめ」によって,「全部自分が悪い」と本気で思ってしまう・・。
「いじめ」というのは,人の自信を奪い,どんどん苦しい方に自分を追い込んでしまうことがある,おそろしいものです。
今まで,この日本脳炎ワクチンを受けられなかった事の詳細を,人に話したことは一切ありません。
医療従事者の子に「日本脳炎のワクチンを打ってないけど,大丈夫かな?」と相談したことはありますが。
万が一,「自分のミスで日本脳炎のワクチンを受けられなかったんだ」と話して,私が責められ馬鹿にされたら・・,
と思うと怖くて怖くて。実際にそんなことをする友人はいるハズないんですが・・。
もうワクチンを打ったので,当時の話ができるようになりました。
もう他人に責められても,「もう,打ってあるから大丈夫だよ。」と本気で思えます。
それまでは,あのときのミスは現在まで続く苦しみの「過去」でしたが,今になったら,あの事件は,私にとって「歴史」になりました。
英語で言う,「現在完了形」が「過去形」になった感じ?
悩んでいる渦中では,自分に落ち度があると思い込んでいることに対し,他人には話せません。
話せるのは,解決してから。
いじめの渦中にあるときに,「自分が悪い」と思いこんでいると,他人には相談できるはずもない。
だって,もしかして相談したら「いじめられるアンタが悪い」と言われたら,と考えるだけでもおそろしい。
いじめで「自分が悪い」と思いこませられているんだから,他人が信じられなくなる。
実際に,相談された相手は何気なく,「こうすればいじめられないんじゃない?」というアドバイスのつもりで言ったとしても
いじめられている渦中にある本人には「こうしなかった自分が悪いんだ。」と,自分を否定してしまいます。
「いじめ」というのは,とてつもなくおそろしいもので,
被害者を救うことは,とてつもなく難しいものなのです。
表面だけの言葉じゃなく,全身全霊の愛を感じてもらうこと(「どんな状態のあなたでも私はあなたを愛している」),
それが大切なのかもしれません。
(※「いじめ」についての意見は,あくまで私個人の意見で,特定の相手の方を誹謗中傷しているわけではありません。)
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