社会科塾講師☆ブログ~しゃかりき!~

元社会科塾講師が勉強方法や社会科について
書いています。

歴史模擬授業も展開中♪

長い間塾講師をしているとマヒしてしまう感覚

2008年12月28日 18時06分24秒 | 先生としての姿勢・やり方・豆知識

1週間ほど更新が滞ってしまい、申し訳ありませんでした。冬期講習が本格的に始まり、今年は受験生を持っていることから、家で過去問を解くなど、自宅にいても暇があれば仕事の準備をする、という形をとっていました。また、年賀状作成にも手間取ったりも・・。

 

自宅で過去問を解いているときに、旦那がちらちらと過去問を見ていたので、

「一度解いてみる?」

と冗談で言ったら、「解いてみたい!」と言ってきました。

 

旦那は理数系なので数学は得意な方なのですが、20年ぶりに解く入試問題にびっくりしていました。

「こんなに難しかったっけ?」

「あれ?因数分解ってどうすれば・・。」

「1次関数の式って?あれ?内角って何だったけ?」

など、いろいろ忘れていることが多かったようです。

私が、「この問題は、一度展開して二次方程式にして、因数分解すれば?」

とか、「この図形は中点連結定理が使えるから・・。」「これって円周角じゃね?」

と言っても、「???」という状況。

ここで思ったのですが。

毎年のように入試問題を解いている教師には、マヒをしてて、あたりまえだと思っている用語でも、マヒしていていない相手には「?」という状況であることを忘れがちだったりすることを。

受験生の生徒さんが、基本的な式や用語を忘れているなら怒ってもかまわないとは思います。(ただし、怒り方も気をつけなければいけません。この時期の受験生は、大人が思っている以上に神経過敏になっていますので・・。)

しかし、受験からはなれて久しい保護者の方や他教科の教師に対して、

彼らが忘れている可能性を加味して話さなければ、相手に不快感だけを与える恐れがあるということを!

保護者会や面談などで、教師にとってはあたりまえの用語を、「保護者の知らないあんたが悪い!」と言わんばかりの態度をとって話すのは絶対にいけないでしょう。

また、逆に保護者の方の中には子供の勉強の面倒をみておられる方や現役教師の方もいらっしゃいます。

なので、全員を素人扱いをするのも危険です。

話ながら相手の表情を読み取って、その人がどういう人なのかを考えながら話すようにしたり、

実際に教科書や参考書を見せながら、進路についてお話したりする工夫が必要かもしれないな?と。

参考書や教科書など目で見るツールがあれば、保護者の方で忘れていることがあっても、見て思い出したり、思いださなくても、見ながらわかることもあるでしょう。

教師業をずっとやっていると、マヒしてしまっている感覚があることを忘れがちです。

これはどの仕事でもいえることですが、教師はマヒしたまま一般の方とお話をする職業なので、かなり気をつけなければいけないんだな~と感じました。

 

PS:旦那は途中でやり方を思い出したようで、最後の方は自分だけで解いていました。  最後は「楽しかった~」と言ってくれてよかったです♪

 


展覧会を利用しよう!

2008年12月16日 13時52分04秒 | おすすめ☆歴史スポット

先日、旦那と一緒に名古屋金山のボストン美術館で開催されていた「ペリーとハリス展」に行ってきました。

 

歴史を勉強されている方でしたら、ペリーやハリスという名は覚えがあると思います。

ペリーは1853年に日本に来て、翌年日米和親条約を結ばせたアメリカの提督(ていとく:海軍の将軍のような役割)です。

日米和親条約によって、日本の長い鎖国は終わりを告げます。

ハリスは大老井伊直助と日米修好通商条約を結んだアメリカ領事です。

日米修好通商条約は日本にとって不平等な条約だったので、日本にとって不利益なことが起こりはじめます。そして、いろいろなことが重なって江戸幕府がなくなり新しい時代の幕開けとあります。

 

 歴史の教科書だけだと、実際にペリーが日本に来日するまでどんな気持ちだったのか?日本に着たときに何を持ってきたのか?などがなかなかわからないと思います。

 

しかし、展覧会にいくと、当時の画像(写真・絵画)やペリーたちが書いた手紙などもありますし、実際に条約の書類も展示されていました。

 

入試には直接つながるわけではありませんが、展覧会にいくとイメージの幅も広がるので、暗記をしたあとで忘れる率も減りますし勉強の幅が広がると思います

 受験生になるとなかなか外には遊びに行けませんので、小4・5や中1・2のうちに、ちょこっとでもいいので展覧会に行くことは良いことかもしれませんね♪

ちなみに、愛知県内でおススメの美術館は北区にある「徳川美術館」♪最寄駅は大曽根ですが、栄や名駅からも基幹バスにのっても行けます。

「徳川美術館」は江戸時代までの日本文化を代表するものが多数常設展示されています。たとえば、火縄銃や刀・鎧・兜(よろい・かぶと)や茶道の道具、能舞台などがあります。しかも、徳川美術館は豪華なつくりです。

また、桜山駅(名古屋市瑞穂区と昭和区の堺)最寄の「名古屋市博物館」の常設展示も歴史の勉強にはお勧めです。縄文時代から現代までのさまざまな展示品があります。

日本の歴史の勉強にもってこい!の徳川美術館・名古屋市博物館はお勧めの博物館の1つです。


第2回歴史模擬授業(年代の表し方)

2008年12月02日 11時04分57秒 | 歴史☆模擬授業

今回は2回目♪歴史模擬授業です。

「歴史模擬授業」という記事を1か月に数回更新していきたいと思います。

 これは実際の授業形式を文字であらわしていこうというものです。

劇の台本みたいな感じになると思います。

定期的に内要がまとまったら、「しゃかしゃか★ぶりっじ」にて改定してアップする予定です。

 

読むときに、 →先生、 →生徒その1(ひなちゃん)、 →生徒その2(はむちゃん)、→生徒その3(ねこちゃん) だとだと思って読んでください。

(みんな、びっくりするぐらいいい子ですが、そこはご勘弁を・・)

また、設定は、私立中学入試をひかえた小5の授業(塾)だと思ってください

 

それでは始めます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キンコーンカンコーン

「はーい、では今日から本格的に歴史の授業を始めるわよ。

ただ、今日は、歴史を勉強するにあたって、必要な言葉を覚えてもらうことがメインなの。」

「?」

歴史は起こった順番を覚える必要もあるの。そのときに、起きた順番に数字がついていた方がわかりやすいでしょ。つまり数字とは年代や年号のこと。たとえば、1192年に鎌倉幕府ができた・・とかね。」

「うん。でも、その年号の数字を覚えるはめんどくさそう。」

「最初から覚えようと思うから、嫌になるのよ。習いたては、まずは年号を覚えるよりも、その年号を見ながら歴史の大きな流れを理解していくことを心がけて。」

「はーい。」

「へー。おねえちゃんは年号ばっか覚えようとしたから、全然歴史の内容が理解できなかったのね。おねえちゃんにも教えてあげようかな?」

「ではでは始めますよ。」

 

「みんな、今は何年?」

2008年だよ。」

「そうだね。他に別の言い方はないかな?」

平成20年だ!」

 「そうそう。2008年と平成20年という言い方があるよね。何で二つ言い方があるんだろう?それに、たとえば平成20年って、何から20年ということなのかしら?」

「私、平成20年は知ってるよ!今の天皇になって昭和から平成にかわって20年なんだよ。」

「そうそう!平成の前が昭和だとよく知っていたね。」

「昭和・・聞いたことがある。ぼくのお母さんは昭和40年生まれなんだよ。」

「よく気がついたね。そういうこと。このような平成とか昭和は日本の年代の表し方なのね。

このように、日本のような表し方を「年号」もしくは「元号」と言います。年号は最近は天皇が変わるごとに変わるの。昔だと、災害や嫌な事件が起こるったり、何か記念の出来事があると年号を変えていたりしました。ちなみに一番最初の年号は「大化(たいか)」だったと言われています。」

 

 「へえ。じゃあ、アメリカ人に、今年は平成20年ですよ~、と言っても通じないんだ。」

「あ!それで2008年みたいな表し方があるんだ。」

「じゃあ、何から2008年なのかな?」

「ふふふ。ヒントは今月かな~?」

「?」

「ではもうひとつヒント!12月24日・25日~。」

「クリスマス!サンタさん?」

「クリスマスって、キリストの誕生日だったっけ?」「・・・。」

「そうそう!イエス・キリストという人が生まれて2008年たったと言われているのよ。(実際には誤差があるそうです。)イエス・キリストはキリスト教を開いた人よ。(実際には広めたのはキリストの弟子ですが・・)」

「へー。イエス・キリストさんは今年で2008歳なんだね。」

「ま・・実際には生きてはいないでしょうね。2008歳ってハム君・・。」「・・」

「先生!キリストってどういう人なの?みんなが誕生日を祝うことっていうのはすごいことだよね?」

「細かいことは今度話すね。キリスト教の歴史の分野で。お楽しみに。」

「はーい。」

 

 「それで、2008年のような言い方を「西暦(せいれき)」と言います。ところで、ここで疑問に思ったことはない?キリストが生まれる前も人間はいたよね?そうしたら、そのときの歴史はどのように表せばいいのかな?」

「あ!確かに。」

 

「ここで、下の表を見てちょうだい!(実際には一番上のものをご覧ください。)」

キリストが生まれたときを1年として、そこからさかのぼって考えるの。

たとえば、キリストが生まれる1年前は「紀元前1年」というの。そして8年前なら「紀元前8年」とね。逆に、キリストが生まれて8年目なら「紀元後8年」と言います。

また、ラテン語で「紀元前」は「B.C」、「紀元後」は「A.D」ともあらわすの。本当は違うんだけれど、A.D(紀元後)の「A」はアフター(After ~の後に)、B.Cの「B」はビフォアー(Before~の後に)だからと覚えてもいいわよ。ちなみに、紀元後は省略することもあります。だから、200年と書かれていたら、紀元後200年だと思ってね。」

「ほえー」

「では問題!この表を見ながら考えてもいいわよ。紀元2年と紀元5年だったら、どっちが古い?」

「紀元後2年!」

「じゃあ、紀元2年と紀元5年だったら?」

「2年と5年だから・・えーと・・。」

「あ!紀元前2年?」

「違うよ!あの表で見ると、左に行けばいくほど古いんだから・・、紀元前5年の方が古いよ。」

「ねこちゃんが正解!紀元前2年よりも紀元前5年の方が古いのよ。キリストが生まれた何年前?と考えるのよ。2年前と5年前だったら、5年前の方が古いでしょ?」

「あ!そっかー!」

「また、宿題で同じような問題を出すので、がんばってやってきてね。」

「では次に、西暦100年ごとに区切ったものをやるわ。100年ごとに区切ったものを「世紀(せいき)」と言います。ちなみに今は何世紀?」

「21世紀!」

「そうだね。では21世紀はいつから始まったか覚えてる?」

「んー、2000年だったっけ?」

「実は2001年なのよ。」

「えー、そうだったっけ。」

「うん、そうなのよ。(・・みんな若いわね。←心の声)じゃあ、2001年から始まった21世紀は何年まで?100年ごとだから計算してみて?」

「1年目が2001年だから、2100年が100年目になるよね?2010年を指で数えれば10年目だから・・そうなるはず・・。」

「ねこちゃんすごい!そういうこと!21世紀は2001~2100年。ということで、1世紀は1~100年と考えて。千と百の位の数が○世紀だと考えてみて!100年の100の位は1だから(千の位は0だからなしと考えて)1世紀、700年の百の位は7だから700年までが7世紀で、7世紀はさかのぼって601~700年ということ。つまり、700年になるまでが7世紀。よく、700年代が7世紀だと勘違いしたりするものね。あと、もちろん世紀にも紀元前と紀元後がありますよ。」

 

 「ほえー。」

「では練習!

①2世紀は何年から何年?

②801年は何世紀?

③1999年は何世紀?

④600年は何世紀?

⑤紀元前212年は何世紀?

⑥紀元前6世紀と紀元前9世紀だとどっちが古い?

表をみてもいいからよく考えて!1分後に答え合わせするから、思った答えをノートに書いて。」

 「では答え合わせ。

①200年までと考えたら~、101~200年。

② 801年は9世紀。9世紀はじめの年ね。

③1999年は、2000年まで20世紀だから20世紀。 

④600年は6世紀。6世紀さいごの年ね。

⑤紀元前でも同じことを考えて。212年だけで考えれば201~300年が3世紀だから、212年は3世紀で、そこに紀元前という言葉をつけて、答えは紀元前3世紀。

⑥紀元前9世紀の方が古いね。表をみたらわかるよね?わからなかったら直接あとで先生に質問しに来てね。」

 

「ふー、大変だった・・。」

「では、今日はここでおしまい。今度は、人類の起源よ~。ではでは起立!礼!」

キンコーンカンコーン!

ーーーーーーーーーーーーーーー

以上です。わかりやすく解説していので、「こういう説もある!」という専門的なことを引き合いに出されてもお答えできないことがあるかもしれません。申し訳ありません。不快な気持ちになった方は申し訳ありません。