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なぜ私は社会科の塾講師になったのか?第19回 大学時代4 趣味がみつかった!

2013年07月16日 23時58分58秒 | 私自身のヒストリー

 エッセイ「なぜ私は社会科塾講師になったのか?」 

 

第19回  大学時代4 

 

前回,一緒にいて幸せな友人に出会えた,というお話をしました。

その同時期に,やっと趣味が見つかりました! 

それが今回のお話です。

 

 

前回お話したように,大学1年の後期で,なんとなくとった「西洋近代美術史」の授業。

これが,私にとって運命の出会いでした。

 

 

当時の私は,歴史というものに興味がありませんでした

大学1年の春から夏にかけて,趣味を探す一環で,歴史関連の本も読んだけれど,

面白いとは思っても,それ以上ハマらなくて・・。

 

美術は,元々は好きでした。とくに絵を描く方。今思うと,上手な方の絵を描く子でした。

 

しかし,小5のいじめの際に,自分の絵についても馬鹿にされました

写実画や静物画,などのリアルな絵は上手な方でした。(抜群にうまいわけではないですが・・)

しかし,大人びた絵を描いていたので,親に描いていると思われていました。

左の絵は,小3のときのもの。好きなぬいぐるみを描こう,というテーマだったかな?

もっと上手な絵があったのですが,もうどこへ行ってしまったのか・・・。

 

 

逆にマンガ絵は,当時はとても下手でした

母がリアルな絵もマンガ絵も上手だったので,

いじめのとき,友人(仮)に「お母さんは絵が上手なのに,セザールちゃんは絵が下手だね。本当にお母さんの子?」と言われ,

だんだんと自分の絵に自信がなくなってしまいました。

 

小5・6のいじめられたときの担任は,私に対する評価がすこぶる低く,小4までは絵画コンクールによく選出してもらっていたのに,

小5からはまったく選出されず,図工の評価も低かった。

 

中学生の1~2年のときは,先生が美術でなく音楽の先生が美術を担当し,

「ダダイズム」のなんたるかを知らないのに,「ダダイズム」以外の美術を認めない,

つまり,私のような写実的なまじめな絵画を描く人を評価しない先生でした。

そのころは勉強ができるようになり,そちらの方が楽しいので,

美術に対して,「もうどうでもいいや。先生は,私が私でいるかぎり,私のことは認めないから。」とあきらめていました。

幸い,中3のときは,美術の専門の美術の先生が美術の担当になり,

私の絵を評価してくれたので,

なんとか美術の内申点が「5」になって助かりましたが・・。

でも,もうそのころには,

まったく美術への興味が薄れ

内申「5」をもらっても,

「やった!もう1つ上のランクの高校を受けれる!」という

受験に関する気持ちだけしかなく,

「美術」で「5」をもらえたこと自体は,もうどうでもよかったようです。

どの科目でもいいから「5」をもらえればよかっただけでした。

 (上の絵は,中3の夏休みの課題で描いた「夏の静物」。)

 

 

高校では友人との時間が大切で,「美術」の授業を選択したものの,

「大学受験は,内申関係ないから適当でいいや。」と思い,本当に「適当」に授業を受けていました。

左の絵は,高校2年のときに描いた作品。テーマは「自分の好きなもの」。

当時は古典が好きだと思い込んでいたので・・。

でも,絵と和歌の内容がマッチしたいない気がする・・。 

 

 

 

大学1年の時点で,

私にとって「美術」は苦い思い出しか思い出せないものになっていました。

「どうせ,私の絵は評価されない!」とやさぐれていました。 

 

そんなとき,「西洋美術史」を受けました。

 

最初の授業のとき,先生が,

美術と政治・当時の権力者は大きく関係していて,

 ときには美術はプロパガンダとして使われていた!」とおっしゃいました。

 

衝撃が走りました。

 

それまでは,

「美術というのは心のキレイなものの結晶」

「美術を観賞するときは,この作品は良い物,という前提で見るもの」

と私は思いこんでいました。

 

それが違うとは!!

 

絵画という視覚的アピールしやすいツールを使うことで,当時の人々に,意図した印象を与えやすいのだ。」と。

 

私は,小5のとき,ある人物が意図的に流したうわさというツールで,

私に対して悪い印象をインプリンディングさせられた友人(旧)たちにより,いじめられました。

 

なので,「意図的に相手に自分の思い描く印象を与える」ことに対し恐怖を覚えていました。

それまでは,それに対して逃げの姿勢でいました。

 

しかし,もし,自分が,そちらほう(意図的に相手に印象を与える)をすれば?

 

いじめのように,他人に対し「悪い印象」を与えるのではなく,自分に対し「良い印象」を与えられるのではないか

他人に対し,自分を「良い人・できる人」という印象を与えるにはどうすればいいのだろう

その方法を,「西洋近代絵画」は教えてくれるかもしれない!と。

(※こちらは先生がおっしゃったのでなく,私だけが考えたことです。)

 

先生の授業で,

「絵画を上手にプロパガンダとして使った代表的な人にナポレオン・ボナパルトがいます。

 彼は,自分の戦争に従軍画家を連れていき,自分の軍人としての素晴らしさを国民に伝えようとしました。

 さらに,当時,著名な画家であったダヴィッドという画家に,自分を描かせることで,国民に

 自分はアレキサンドロス大王やハンニバルに並ぶ『英雄(エロイカ)』であると印象つけるような絵画を描かせた。」と。

 

その『英雄』であると印象づけた絵画は,私たちがよく見る,ナポレオンが馬にまたがっている絵画です。

 

高校時代に私も,ダヴィッドが描いたナポレオンの絵画を見て,「ナポレオンってすごい人そう。」という印象を持っていました。

 

「ナポレオンとダヴィッドにやられたり!やるなナポレオン!すごいぜダヴィッド!師匠!」と感動しました。

 

 

 

1回目の「西洋近代美術史」の講義のあと,

私はナポレオンやダヴィッドの本を買いあさり,たくさん読みました。

ダヴィッドの本は日本に少なく,いろんな本屋を探し歩きました。(笑)

 

実際の絵画も観たいと思い,美術展にもいろいろ行きました。

 

そうすると,次第に,「歴史」そのものと,「美術」そのものに興味が出てきました。

 

小5~中2までで失われた美術への情熱も再燃しました。

 

「あのときの先生たちは,私のまじめな絵画を気にいらなかった。でも,私は,そのまじめな絵画を追求しよう!」と。

 

私の興味を持ったダヴィッドとは新古典主義の代表的な画家で,新古典主義はまじめな絵画です。

 

「まじめな絵画しか描けない」で侮辱され続けた私。

でも,「まじめな絵画」が根底になければ,新しい芸術は生まれなかったのだ。

 

それで,久しぶりに,自分で絵を描きました。

そうしたら,ひどい出来に・・。

小4までの絵が描けない。あのときの方が上手だった・・。

 

すごくショックでした。6年以上のブランクはとてつもなく重いものだった・・。

 

でも,

それよりも

「ダヴィッドのような絵を描きたい!」が先立ちました。

左の絵は当時描いた,ダヴィッドの『自画像』の模写です。

 全然,似てないし,つまらない動きになってしまった・・。

 

大学1年の秋での「西洋近代絵画史」の出会いから

「フランス革命とナポレオン時代」

が好きになり,それに派生して,

「ナポレオン」「ダヴィッド」の2人が大好きになり,

フランスそのものが大好きになり,美術史全体が好きになり・・,西洋史全体が好きになり・・と

「西洋史」と「絵画」が私にとって,

10年経った今でも,一番好きなもので,

長く続く趣味になりました。

 

 

 

 

趣味があると,辛いことやイライラすることがあっても,ストレス発散できる。

趣味って素晴らしい!

 

 

 

 大学1年のお話はここまでです。

 次回は,これと同時期での部活(能楽部)とマンガに関するお話です。

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なぜ私は社会科の塾講師になったのか?第18回 大学時代3 友人との出会い

2013年07月16日 22時27分19秒 | 私自身のヒストリー

しばしば間が空いてしまい失礼いたしました。シリーズ再開です! 

 エッセイ「なぜ私は社会科塾講師になったのか?」 

 

第19回  大学時代3 

 

前々回・前回には,大学に入学したものの,自分の入った日本文化学科には興味が持てず,「自分の趣味がない!」ことが発覚し,

趣味を見つけ出すことに必死になったが,見つからず,また,友人もなかなかできず苦しかった,というお話をしました。

 

今回は2回に分けて,「趣味」と「友人」に出会えたお話をしたいと思います。

 

私の大学は前期と後期に分かれていて,4~7月が前期日程,9~12月と翌年1月 が後期日程になっていました。

 

1年ときだけ「体育」の授業がありました。

前期と後期で,それぞれ1つのスポーツを選ぶ,という形でした。

 

前期のときは,当時,よくお話していた友人たちと同じスポーツを選びました。

団体競技であるスポーツで孤立するほどおそろしいものはないですから・・。

 

後期でも,前期で一緒だった子と同じスポーツをしよう!と思っていました。

しかし,そのスポーツの定員が満杯になってしまって。

それで,先生が,「じゃんけんして,負けた人たちは他の空いているスポーツに移ってくれ」と。

 

・・そして,じゃんけんしたら,他の子は勝ったけど,私は負けた・・

 

「やばい・・,私,一人だ!」と怖くなりました。

 

他のスポーツで人数が空いているのは,サッカーしかありませんでした。

 

サッカーの先生のところにいくと,女の子が1人だけ座っていました

 

「え?一人?」と,びっくり。

一人になるのが怖くて,話が合わない子からも離れたくなくて必死だった私。

 

でも,その子は,平気な顔で一人で座ってる。

 

その子の隣に座ると,その子が笑顔で「よろしくね!」と。

 

「うおー!この子はなんて強い子なんだろう!」と。

 

体育の授業終了後,その子と一緒に更衣室に行き,一緒に更衣室を出ました。

二人とも,このあと,授業がなく,帰るだけでした。(部活もない曜日でした。)

こういう場合って,一緒に帰るのが普通だと思っていました。

 

しかし,その子は,笑顔で「私,本屋寄りたいから,バイバーイ!」と。

 

びっくりしました!

 

「へ?」という言葉しか出ませんでした。

 

でも,このとき,嫌な感情が全然出ませんでした。

今までだったら,「私と一緒にいたくないのかな?」とネガティブな考えをしてしまっていたかもしれません。

 

しかし,あのときは「あの子は,なんて自由奔放なんだ!」と!

あの子のバイバイした笑顔に一瞬にして惚れてしまったのです

 

私は,大学に入学してから,そのときまでは,「友人」という存在をつくることに必死で,話したことがある人に

なりふり構わず「友人」になろうとしていました。

 

でも,私はあの子の笑顔を見た瞬間に,「あの子と友人になりたい!」と思ったのです。

積極的に「友人」になりたい!と

 

でも,あの子にも,もう仲の良い友達がいるだろうから,私はその輪の中に入れるんだろうか?と心配になりました。

 

 

 

 

その数日後のことです。

 

1年の前期では「日本文化学科」の講義を中心にとっていました。

しかし,後期では,卒業単位になる一般科目は,日本文化関係でないものも選ぶことにしました。

前期で,日本文化について,どうしても興味が持てなくて・・。(今は違います。) 

どうせ,専門になったら日本文化関係の講義を嫌でもとらなきゃいけないんだから,

一般科目は,卒業単位になるなら,日本文化じゃないのも選ぼう,と。

 

そこで,とった講義の中の1つに「西洋近代絵画史(正式名は忘れました。)」がありました。

なぜ,その講義をとったのかは,時間割の関係で,その時間にとることができるものがそれしかなかったから。

 

 

しかし,その「西洋近代絵画史」が私にとって運命の出会いだったのです

 

 

その講義のため,教室にいくと,体育で出会ったあの子が座っていました!1人で

 

「あ!あの子だ!・・でも,友人たちが後から来るだろうから,私は別のところに座ろう」と思い,私は一人で別の席に。

 

・・・しかし,授業開始1分前になっても,その子の隣には誰も来ない。

 

「もしかして,同じ講義をとっている友人はいないのかも?」と思い,

意を決してその子のところに。

「隣,座って良い?」と聞いたら,その子は,また笑顔で「いいよー!」と。

「ああ,なんてステキな笑顔なんだ!」とまた惚れ惚れ(笑)。

 

その子とは,大学1年の間,この「西洋美術史」と「体育」の授業で会ってお話するだけで,

一緒にご飯を食べたり,一緒に帰ったりはしませんでした。(後から聞いたら,あの子は,別の子とお弁当食べていたそうです。)

でも,一緒にいる時間が至福のときでした。

「短くても良い。心の底から好きだ!

 と思う子が近くにいるだけで私は幸せだ。」と。

 

大学1年のときは,昼ごはんは一人で食べたり,たまたま一緒に会った子とご飯食べたり,と自分1人でいることが多かったです。

 

でも,前期のような,近くにいても,「友人」という関係かわからない状況よりも,

1人でいることが多くても,会うと心が温まる人物がいる状況の方が幸せでした

 

また,趣味も見つかりました!それが,「西洋近代美術史」の授業での出会い。

 

それについてはまた次回。

 

 

 

 

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