◆昨日、納品に立会いましたが、納品する度に、焙煎機の微妙な仕様の違いに気がつきます。それは、部品の調達の関係だと思います。 例えばメインモーターが北芝電機(東芝の小会社)は国内で既に単相モーターの製造を止めましたので、今は日立製になってます。いずれも国内有数の会社ですので信頼性は抜群です。
焙煎シリンダーの回転に使うモーターも変わってました。
◆さて、焙煎講習していただいた内容が、そのまま、実行できるかがミソなのですが、多少の性能の差を考慮しても、必ず一定(安定した)の焙煎が出来るようになって下さい。
これから寒い季節になってゆきます、最初の余熱の仕方で、その後の焙煎が随分とブレてしまいますので、試行錯誤と経験を駆使しものにして下さい。
豆の保管場所によってもデータは判りますが、そんなことはあまり気にしなくても良いです。
コーヒーは世界中で焙煎されてます。保管場所に気を使うのは、劣化を防ぐ為です。
◆単一銘柄で、固定した量を複数回焙煎して、焙煎そのものを身体で理解して下さい。
生豆は嘘はつかないのです。同じ銘柄で同じ量でA・B・C・D・・・と何度も続けて煎るとします。1ハゼ、2ハゼ(聞くとすれば)は私の場合は1年中同じ温度です。
それが当然だと思ってます。違っていれば焙煎機が安定してないということです。少なくとも温度計は諸要因によって大きく狂います。
その前に、温度計の確信を持ちたいなら、プローブを外して、天ぷらの油温で別の正確な温度計と比べて下さい。
◆試行錯誤は、どんなものにも必要です。字の通りです。試行=錯誤です。
同じ豆を、同じ量で同じ時間に煎れば、同じハゼ温度だと確信が持てます。その「確信」を広げてゆけば、自分の安定しない焙煎を屁理屈つけて「湿度」「気圧」のせいにしている人の嘘が看破できます。
同じ日の1~2時間の範囲ですから、湿度も気圧も変わってません。今度は雨の日に煎れば良い.
◆ 「中点」なんて言葉は使わないことことです。まったく、意味不明です。日本だけです。
世界中で同じ豆の話題で誰もが会話出来る時代に、「焙煎」だけが会話が成立たないのはおかしいと思いませんか?「蒸す」なんていえば確実にお馬鹿と思われます。確実です。
◆1ハゼ迄6秒で1℃上昇(1分10度)させるなら、グラフは書く必要ありません。アホでも判ります。私達が焙煎データを記入するのは、過去のデータを考察する為ではなく、目の前の焙煎が異常がないかチェックする為です。
言い換えれば「頭の中にある焙煎グラフ」とのズレを発見する為だともいえます。
◆R-101の焙煎が一番難しいことは、間違いありません。ユーザーの皆様は、どうか自信を持って焙煎して下さい。
◆ボトム温度は決ってる、上昇角度も同じ、1ハゼ、2ハゼ(聞くなら)も同じなら、実は焙煎する以前に焙煎時間はほぼ予想できます。焙煎が単なる作業といわれる由縁です。
焙煎が職人ワザなら、一度に500キロ焙煎する人は「人間国宝」になるでしょう。
たった10キロ、20キロ焙煎して勘違いしている人がいるだけです。