最近世の中、急に放射能がどうのこうの、集団ヒステリーではあるまいに、話題が絶えない。「ミネラルウォーターが売ってない」とか「外国人が居なくなった」とか・・・・。確かに個人的に親しくなった中国人の陳さんも、「親を安心させるため、仕方ない」と帰国した。原発大国のフランスが、最も過激な避難指示をしているのも不思議だ。また福島よりはるかに遠い安全な地域にいる東京人が、本来自分たち東京の犠牲になっている福島県民より、放射能不安に駆られているのはどういうことだろうか。自分さえ良ければ良いのか?申し訳ないとは思わないのだろうか?
世相には雑誌の表紙ページを見ると、原発の不安ばかりをあおっているように見える。これらに踊らされるのは止めた方が良い。不安というのは、まるで核分裂のように限界なく増幅する。その挙げ句には精神を病んでしまう魔の手である。
わたしはヒロシマ出身である。手帳をいただくまでには至らなかったが、被爆後のヒロシマの街を母は歩いた。今ほどの知識が全くなかったため、ヒロシマの多くの人は、何らかの放射能に関わった。よく恐ろしさの例に出されるチェルノブイリは、ヒロシマの500倍のウランであって、まったくレベルが違う。草木がウン十年は生えないだろうと言われたヒロシマ育ちから見れば、この度の放射能不安は、こっけいである。原発の3号機などの施設に入り、被爆でもしない限り、すぐには人体への影響はないレベル。不安に駆られるより、この際、冷静に対応する方が賢明だ。また原発施設の総点検も、当然必要だ。 (ケパ)