金閣寺のおきて

きのうから岡山のある小学校の修学旅行に同行して撮影している。
向こうからやってくる学校と京都駅で合流し、きのうは京都のお寺や映画村を回り、きょうは奈良のお寺と大阪の海遊館へ行く。
二日間で非常にタイトなスケジュールである。



きのう、一番はじめに行ったところは金閣寺だ。
雨でもここはものすごい人で、金閣寺をバックに撮影するいつもの撮影スポットは、場所の取り合いでごったがえしている。
案内の係員は「Please turn left. It's a photo spot.」などと笑顔で外国人観光客に対応しているが、何年かまえ、わたしはこの場所で三脚や一脚の使用禁止を知らずに、一脚を立てて撮ろうとしたら、この係員にいきなり一脚を蹴飛ばされ「あんた、プロならルールを守らんか！」と注意されたことがある。
こちらの不注意とはいえ、もうすこし言い方があるだろうに、と頭にきた思い出がある。
いまもその係員がいるかどうかわからないけど、こわかったな。



そのあと、太秦の映画村へ行き、つづいて清水寺へ行く。ここもすごい人だ。
「延命長寿」「恋愛成就」「学問上達」のご利益があるという音羽の滝の水を全員飲むので、その撮影をする。
小雨なら傘などささなくてもいいのだが、きのうのように本降りの雨だとそうもいかぬ。
左手で傘を持ち、その手をカメラに押し当てるようなかたちで、とりあえず両手でカメラを支えるが、撮りにくいことこのうえなし。
おまけにカメラの全重量（約2.5キロ）が右手にかかるから、130人ほど撮りおえて、手首が痛くなった。かるい腱鞘炎をおこしているかもしれない。



さらに三十三間堂を回って、宿泊する奈良のホテルへ向かう。
夕食後、興福寺へ行って、五重塔をバックに集合写真を撮った。
まっ暗な境内にうっすらとライトアップされた五重塔を写すためだけに、今回じつは三脚を持ってきている。
予想以上に暗いのでおどろいたが、感度をISO3200まで上げ、絞りF7.1でシャッタースピードを1/6秒まで落として、なんとか写すことができた。
手持ちではぜったいに写せないだろう。（開放絞りなら可能かな）



二日目のきょうは朝7時半から東大寺へ行き、大仏殿の真正面で集合写真を撮り、大仏の鼻の穴とおなじ大きさの穴があいた柱をくぐりぬける写真を、これまた全員撮る。
さらに法隆寺でも集合写真。そして五重塔をバックにグループのスナップ写真。お寺を出て、近くの食堂で昼食シーンなどなど。



さいごの海遊館もなかなか手ごわい。
ペンギンのいる水槽のまえで待ちかまえ、ほかのお客さんのジャマにならないように、間げきをぬってグループ写真を撮る。
撮りもれたグループは北極圏の展示スペース（ここは比較的広い）で、氷をバックに撮る。
それでも撮りもれたグループは、外に出てきたときに海遊館をバックに撮る。これで一応30カットくらいは撮れた。

新大阪の改札まで見送って、二日間の業務は終了。雨のおかげで、いつもより疲れました。