Happyday of LUCKY

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ライカ的描写のひみつ

2015年08月15日 | Camera


マウント基部からイメージセンサまでの長さをフランジバックというが、フランジバックはメーカーによって厳密に決まっている。同じメーカーでもマウントが異なれば(たとえばソニーにはAマウントとEマウントがあるように)、マウントごとにフランジバックはちがう。
なので、ニコンのカメラにキヤノンのレンズを付けようと思っても付けられない。
ところが逆にキヤノンのカメラにはニコンのレンズを付けることができる。いや、そのままでは付けられないのだが、マウントアダプターというものを介してマウントの形状とフランジバックを合わせてやると、光学的にはレンズの無限遠が出るので使うことができる。
ただし電気的な接点がないので、オートフォーカスは働かないし、絞り羽根も動かない。つまりピントも絞りも手動で合わせなければならないから、けっこう使いにくい。

同様に、フランジバックの短いカメラであれば、フランジバックの長いレンズを取り付けることが理論上は可能なのである。
最近のミラーレス機はフランジバックが比較的短いので、いろいろなメーカーのレンズが付けられるマウントアダプターが出ている。
フェイクも含めて世界中で一番たくさんあると思われる「ライカ」のレンズは、こういう異種格闘技のようなあそびのできる最適のレンズであるから、富士フィルムなどはXシリーズに付けるためのM→Xマウントアダプターを自社でつくっているほどだ。
サードパーティー製もたくさんあって、キポン近代インターナショナルなどが最右翼ではないか。



さて、ライカM8を売ってシグマdp2クアトロを買ったものの、残ったライカのレンズたちを眠らせておくのはじつにもったいない。エコ精神が旺盛なわたしは、わざわざマウントアダプターを買ってソニーα6000に取り付けてみた。
いやあ、これはなかなかカッコいいですね。エルマリート28ミリの角形フードもじつにシブく決まっている。
写りはどうかというと、ふしぎなことにライカM8のような描写をする。ピントはシャープだが線はやや太く、そこからなだらかにボケる。彩度は低めだが、コントラストがしっかり付いて、ややアンダー目で撮ると暗部が締まって、じつにライカっぽい描写になるのだ。
ピクチャースタイルを変えて、もっと高彩度にすることもできるが、わたしは「ニュートラル」にしている。

考えてみればあたりまえのことかもしれないが、ライカ的な描写はやはりライカのレンズが生み出すのである。
現在、妻の実家でエルマリート28ミリF2.8とズミクロン50ミリF2のためし撮りをしている。ピント合わせがたいへんだが、合わせたいところにきちんと合ったときの画は、ちょっとゾクッとするものがある。
これはひょっとすると禁断のおもちゃを手にしてしまったのかもしれない。

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