元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「TAXi 2」

2015-07-24 06:17:21 | 映画の感想(英数)

 (原題:Taxi 2)2000年作品。リュック・ベッソン製作・脚本で大ヒットしたカー・アクションの続編。へなちょこだった前作と比べると、格段に楽しめる。1時間半という上映時間も含めて、観てトクをしたような気になる明朗娯楽編だ。

 マルセイユのタクシー運転手ダニエルは、チューンしたプジョーを乗り回すスピード狂。警察当局からも目を付けられる問題児だ。恋人リリーとの結婚を控えて彼女の両親への挨拶を済ませ、仕事面では日本の防衛庁長官を迎えるリリーの父ベルティーノ将軍を猛スピードで空港まで送り届けて彼に気に入られる等、公私とも絶好調である。

 ダニエルは長官をパリまで送る任務も引き受けるが、その途中で忍者の装束に身を包んだ謎の武装グループの襲撃を受け、長官と女刑事ペトラを連れ去られてしまう。ダニエルはペトラをひそかに愛している気弱な同僚刑事のエミリアン、そして日本の情報部員ユリと協力して人質を奪還すべく、大々的なバトルに突入する。

 例によって“えせ日本”ネタが満載なのだが、映画全体がおちゃらけなので笑って済ませられる。それどころか、ちゃんと日本人役に日本人キャスト(たぶん)を配しているので日本語部分が不自然にならず、この点はハリウッド映画よりはマジメかもしれない(笑)。個人的には女刑事のスカートまくり上げての格闘シーンや、忍者部隊の動きのしなやかさ(防衛庁長官誘拐シーンの手際の良さには笑った)、パリの街を疾走する日本ナンバーの怪しい黒い三菱車などにすっかり楽しんだ。

 ジェラール・クラウジックの演出は快調で、細かいことを気にせずに勢いで突っ走っている。主演のサミー・ナセリをはじめフレデリック・ディーファンタル、エマ・シェーベルイといった面々も楽しそうに仕事をしており、今や有名スターの仲間入りをしたマリオン・コティヤールがライトな役柄で出ているのも嬉しい。
コメント
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