熊選組、一番隊隊長、熊田総司です。
土方さんが木屋町の丹虎(四国屋)を担当することになったので、ぼくと近藤さん、永倉さんや藤堂さんなんかといっしょに、こちらにやってきました。
はたして、桂三枝師匠はいるのでしょうか?
お前の言いたいのは、桂小五郎のことか?史実によれば、たまたま外出していて助かったらしいぞ。
では、さっそく。
「亭主はおるか。御用改めであるぞ」(司馬遼太郎「燃えよ剣」より)
「お二階のお客様。お見廻りのお役人の調べでございます」と大声では叫ばれず、「いらっしゃいませ」とおじぎされてしまった。
ウム、あなどれん。
店内に入ると、
おっと、まだビミョーに19:00前。正確にはあと1、2分で19:00。
ぼくは菊一文字(刀)の鯉口を切り、いつでも襲いかかれる準備をしました。
「店主、これをもらおうか」
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↑↑↑によると、日替わりセット(肴5品に生ビールのセット)が1050円となっていた。
てことは、250円も得したってことか。
肴4品しか入ってないぞ。ワサビも1品にカウントされんのか?
突き出されたのは刃ではなく、
このような突出しであった。
ウム、胃に優しそうだ。
しかし、どの辺に過激派浪士が潜んでいるのだろう。
枡屋喜右衛門こと古高俊太郎の自供によりわかったのだけど(ていうか、土方さんの鬼のような拷問で口を割らせたんだけど)、過激派は京都御所放火計画をもくろんでいるらしい。
そこは東京御徒町だ!
ぼくは抜け目なく周囲を観察した。
すると……
おッ、利き酒セットがある!
しかも選べるとは、なんとも嬉しいではないか。
では、〆張鶴、景虎、刈穂でお願いつかまつる。
ウム、旨い。ご主人、旨いではないか。
おい、御用改めはどうした?
酒を飲むことは、なにも士道に背いているわけではないから、咎めなどなかろう。
「ご主人、いい酒であった」
外に出ると、まだ宵の口。
暖簾の文字が「熊」田屋に見えるのは、少し酔ったのであろうか。
そこで、ぼくは初めて喀血した。
そりゃあ寝ずに飲んでるんだから血も吐くだろうさ。まちがっても癆痎(結核)ではないから安心してくれ。
今夜の襲撃により、平成維新は一年遅れることになるが、それは現在の我々にはまだ解るよしもないことだった。
さーて、本日の脳内ジャズは、
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から、「EAST OF THE SUN」をどうぞ。
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