あ!灯かりが点いてる。
な、なに!?
いつ来ても、
この貼り紙ばっかだったもんね。
ここ横浜です。
横浜といったら、
ランドマークタワーではありません。
横浜といったら野毛。
ちなみにこの中央通りには、あの“麺房亭”があります。
けれど今回はそこにはいきません。
野毛といったら、
“武蔵屋”です。あ!あんなところに居酒屋味酒覧の貼り紙が!
ということで、
こちらに並んだものをやりながら、アニに説明していただきましょう。
ではお兄さま、どうぞ。
*清貧の居酒屋は 横浜の至宝である
野毛山すその古い木造一軒家に開店前から人が並ぶ。看板も何もないここが熱烈なファンをもつ居酒屋だ。
大正八年に市内南仲通りに酒屋を創業。終戦後ここに居酒屋を構え、今もその時のまま、先代の娘さん老姉妹が店を守る。昔、注文で作らせた立派な銅の燗付器が今も大切に置かれる。
酒は一人コップ三杯まで(それで通称三杯屋)。土瓶からコップに酒を注ぐ技は見事だ。肴は年中、おから、酢玉ねぎ、納豆、
ぬか漬、
タラ豆腐が順番に出るだけ。
小上がりの小机はミカン箱を直したようなもの。椅子卓も全く古びたこの店が、横浜のトップ財界人から市井の居酒屋ファンまで、通い詰めて何十年の客で常に満員だ。座って一杯やっていると、居酒屋の神髄とは何かが自然と伝わってくる。ここほど質素でありながら格のある居酒屋はない。まさに清貧の居酒屋。横浜の誇るべき宝だ。
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酒は櫻正宗。
けれど、昨夜はむっちゃ喉が渇いていたので、最初はビールでいってみました。
だから卓上には豆がのっかってます。
上のメニューを見て、分かるヒトは分かると思うけど、これでしっかり三杯飲んだことが分かります。
『居酒屋味酒覧』によれば、酒一杯目は、おから&玉ねぎの酢漬け。二杯目に納豆付、三杯目におしんこ付と書かれています。
ビールも飲んでるから四杯じゃねえのか?
ビールは一杯とカウントされなかったみたい。
しっかり三杯飲ませていただきました。
いや~、おいしかったですねぇ。
おからは海老の味が濃厚で、玉ねぎの酢漬けは口をさっぱりさせてくれるし、納豆がまた櫻正宗のアテに合う合うウンウン。
湯豆腐は、これ以上美味しくはならないでしょう、っていえるくらい旨かった。
居酒屋とは、これなんだなぁ。
まさに居酒屋の神髄でありました。
なお『居酒屋味酒覧』には、お店の都合により地図は掲載されていません。
暖簾も提灯も、居酒屋らしきことを示すものがなにもないけど(店がやってることを示しているのは、中に灯かりが点いているってことだけ)、がんばって探してみてね。
さ~て本日の脳内ジャズは、
Art Pepper Meets The Rhythm Section(1991/07/01)Art Pepper商品詳細を見る |
こちらから「You'd Be So Nice To Come Home To」はいかがでしょうか。ぴったりの曲でしょ。
【くりす的全国名酒場紀行@武蔵屋】←詳細
居酒屋