福島の 特別の夏。

2011年07月15日 | 風の旅人日乗
ここのところ、いくつかのセーリング艇の詳細を調べる
お仕事が続いている。



仕事場のパソコンだけで仕事をしていては
夏の日射しがもったいないので、
プリントアウトした資料と冷たいコーヒーを持って
海に面した秘密の岩場に座り、
お勉強を続ける。



爽やかなシーブリーズを、貿易風のように感じないでもない。
名島の南側に広がる青い海には、真っ白い波がバランスよく混じっている。
おい、なんだかまるで、ハワイの海みたいだぞ、
なんて、自分で自分を喜ばせる。



思考をそっち方向の、楽しげなことに仕向けていても、
いよいよ食べ物の中に、現実のリアルな恐怖として
姿を現してきたフクシマのことが、
ときどき割り込んでくる。
まあ、仕方ない。地球の未来に関わる
大変なことを起こしてしまった
国民の一人だからね。

危険だと分かっていても
そこに住み続けざるを得ない人たちがいる。

汚染されていると分かっていても
自分と自分の家族が生きていくために
牛を出荷しなければいけない人たちがいる。

自分と同じ、日本人だ。

賛成だとか、反対だとか、
どちらもが正義を振りかざす議論に加わる前に、
まずその現実を見つめることから始めなければいけないようだと、
思うようになっている。

糸井重里さんの『ほぼ日刊イトイ新聞』のこの連載が
ぼくにそのヒントをくれた。