2015年4月7日 東京・松濤 半蔵門

2015年04月07日 | 風の旅人日乗
セーリングアナキーに掲載された
風刺イラスト。


©Francois Chevalier

一番左が
2013年のアメリカズカップに
使われたAC72クラス。

一番右が、
長くリトルアメリカズカップに
使われているCクラスカタマラン。

リトルアメリカズカップとは、
かかる費用をできるだけ抑えつつ
人類のセーリングテクノロジーを
進化させていこうという趣旨で、

つまり、アメリカズカップの精神の、
純な部分だけを抽出した趣旨で、

1961年からずっと50年以上、
Cクラスカタマランを使って
開催されているレース。

ヨットのセーリングにウイングを使ったのも
このクラスが人類史上初だ。


©Francois Chevalier

ごく最近になって
本家アメリカズカップ運営側から
「アメリカズカップ」の名を使うのはけしからん、
リトルカップという名にしなさい、
とのお達しがあったそうな。

左から2番目が、
次回2017年の大会に使おうじゃないかと
オラクルが唐突に、
元々自分たちが提案していたAC62案を引っ込めて
新しく提案した、AC48クラス。
ウイングの高さは、
ユースアメリカズカップに使われる
AC45クラス(右から2つめ)よりも低い。


©Francois Chevalier

なんだか、リトルアメリカズカッパー、
いやもとい、
リトルカッパーに近づいてきた。

しからば、
このクラスを使う大会は、
アメリカズカップではなく
ミドルカップと呼ぼうじゃないか
とセーリングアナキーが提案する。

鋭く、素敵なツッコミだな。

このクラスにすることで
アジアから新しい挑戦者が出てくるのだと
オラクルが主張する。

制式艇の変更を今になって言い始めたのは
なにやら胡散臭く不愉快だと、
イタリアが次回挑戦から撤退すると言い出した。
大変だ。

それに続いてチームニュージーランドも
防衛側の思惑についての情報を手にしたのか、
駄々をこねだした。
これも由々しき問題だ。

さあ、どうする?
アメリカズカップイベントオーソリティー。

それぞれの国でセーリングに魅入られた
若者が目指す存在であり続けて欲しいぞ、
アメリカズカップ。

若者たちの夢を育む、崇高で
気高い存在であり続けて欲しいぞ、
アメリカズカップ。

ホントにですよ。

お願いしますよ。


さあてと、
今日を生き延びるために
なによりも重要な現実生活だ。

本日はこれから東京に出て、
この5月にこどもたちにセーリングを
体験してもらうイベントの打ち合わせと、
この秋から始める予定の
大人たちをセーリングで鍛える
事業企画の打ち合わせを、
松濤と、半蔵門で。