今日の議論。スタートについて(3月15日の2千Mトライアルをふりかえり)。
■(CK良さん)
250mから500m, さらに750mまでのタイム落ちが一番気になります。
スタート+力漕での負債が多過ぎるのではと感じました。
・・・スタート+力漕のレートを少し下げ、長めに引く感じをもっと出せば、500mあたりまでの漕ぎに余裕ができ、中盤から後半での艇速の低下を防げるのではないかと考えます。
そのうえで、中盤に足蹴りでペース維持はありと思いますが、前回のスタートのままだとかなりきついのではないかと。
■(S藤さん)
基本的にコンスタントが強いクルーだと思っているので、スタートでの無酸素運動による体力消耗を抑え多少出遅れを覚悟してピッチではなく、しっかりと水を掴むことを重視した方が良いのでは。漕手としては出遅れると焦り、リズムが乱れる恐れもありますが・・・
■(大野)
「スタートはタダ(※)」なので、しっかり漕いでリードする、のがベストですね。「わざと出遅れる」必要はないと思います。
(※) 運動強度が大きければ乳酸の発生も大きいが、呼吸数、心拍数も高くなるので、その分酸素摂取量・運搬量も増え、結局乳酸の分解も速くなる(⇒訂正:乳酸が分解されるのではなく、有酸素運動では乳酸の発生がない、というのが正しいと思います)。したがって、スタートから有酸素運動に移行するまでの無酸素運動区間は、全力で漕いでも押さえて漕いでも、最終的な酸素負債は同じ(「疲労度」は変わらない)なので、艇が速く進む(リードできる)分だけ、全力で漕ぐほうが得。=「スタートはタダ」
■(I井さん)
運動強度が大きくなるにつれて呼吸数、心拍数が高くなり、処理能力も上がりますが、直線的に上がっていくのではなく、頭打ちになるだろう(上に凸のカーブを描く)というのが私の直感です。この考えにもとづけば、スタートダッシュ過剰は禁物、若干抑え目に、ということになりますが、もとより瞬発力が不足気味の中高年ですから、感覚的には目いっぱいとばすくらいでちょうどいいように思います。苦しくなるとシ~ンとしてしまうので、せいぜい声を張り上げて酸素の出し入れを促しましょうや。
コックスは足蹴りバンバン入れて下さいまし。
■(CK良さん)
「バランスよく、しっかり漕げれば、無理に抑える必要なし」ということですね。
結局、如何に合わせるかがスタートでの課題?
ガジェットの計測結果から、スタートでの加速度合やピーク速度、
コンスタントに入ってからの速度低下がどのようになるかを見比べ、
良し悪しを比較することになると思います。
#はっきりと比較評価できるかどうかは、やってみないと分かりませんが。。
■(D塚さん)
大野、I井さんへ。 (面白いことを仰るので、仕事に手がつかんです! メチャ忙しいのだが......)
「スタートから有酸素運動に移行するまでの無酸素運動区間」てのは、どのくらいでしょうかね?
以前、S野さんが紹介してくれた新聞記事を思い出したのですが。 1分迄ですかね?
300メートルまでは、やはり全力。 以降の”省力漕ぎ”が鍵っすか。
■(大野)
せいぜい40秒ほどだったと思いますが・・・(調べときます)。
言いたかったのは、スタートで「上手く漕げなくて」出遅れるのはありえても、「力をセーブしてわざと」遅れるのはありえない、ということ。
(あくまでも、40秒ほどの話です。その先は体力に合わせてセーブしましょう!)
■(大野)
昔の資料(私のノート)見つけました。
無酸素でエネルギーを出せるのは約40秒(40.7秒)・・・添付まん中あたりの、非乳酸性機構(7.7秒)と乳酸性機構(33秒)の合計。これを過ぎると有酸素機構が必要となります。
■(大野)
何度もすみません。考えていて、ちょっと自分の理解が違っていたのではないかと思うところがあったので、修正します。
酸素摂取量が運動量(=艇速)を決めるので、結局スタートからゴールまでに必要な酸素量を早く摂取するほうが早くゴールできる、ということになります。とすると、スタートしてから早く心拍数を上げて酸素摂取量を高めて巡航速度に乗ったほうがいいことになります。心拍数を短時間で上げてもゆっくり上げても、巡航速度では必要な酸素は供給されるので、それ以上の乳酸は発生しません。だからスタートダッシュして心拍数を上げないのはもったいない(=スタートはタダ)ということで(以上、故・根岸コーチの教え)、無酸素運動とは直接関係ないかもしれませんね。
私の結論: スタートでは早く心拍数を上げよう。大きく呼吸しよう。ということです。
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