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日中首脳会談の行方1

2004年11月22日 20時54分12秒 | 外交問題
APECに出席している小泉首相と胡主席の会談が行われたと報じられました。
以前書いた記事(原潜もの、外交問題参照)でも述べましたが、日中交渉は会談成立が第一歩ですから、外務省の努力にまずは拍手を送りたい。原潜問題の収束は、国内の反発を押さえ込みが奏功したように見えますが、これは外務省の強い要望を官邸が受け入れたと私は思っています。北朝鮮問題への近道探しでは、中国の協力が必要です。中国の6カ国協議重視の姿勢を引き出せた事は今回の成果であったと思います。



首脳会談に先立って行われた外相会談を振り返ってみましょう。これは権謀術策に長年慣れ親しんだ中国の「老獪さ」を垣間見ることができます。

日本は言わずと知れた町村外相。東大出身のエリートでしょうし、政治家家系のサラブレッドですね。ですが、外交面ではスマートすぎの印象かもしれません。正統派できれいな感じがしますね。まあ、表舞台では町村外相みたいなイメージの方が得なのかもしれませんが。外務省の側近連中は発言内容とかについて吟味したとは思いますが、中国の李外相に一本取られた感じが否めませんね。



日本の唯一のつっこみどころ、原潜問題について言及しますが、中国側は用意周到でした。タダでは頭を下げたりはしないぞ、という決意すら感じましたね。


町村 中国外務次官が阿南駐中大使に語った、「領海侵犯を認めた上で、遺憾の意を表明」を李外相からも確認したい。
李  外務次官が語った言葉は全て理解しており、私の言葉と同じと理解してもらってよい。
町村 遺憾の意についての表明と受け止めてよいか。
李  そう確認している。(当方もそう思っているということ?)
町村 日本政府は再発防止を求める。
李  当然だ。


この応酬は中国側に100%非がある事項についてなのですが、このような答えが返ってくるとは「老獪さ」の一端を見せつけられました。町村外相は表現がストレートではありますが、あまり相手を「へこませた」感じがありませんね。交渉では譲歩を引き出せるような運び方が必要なので、もうちょっと工夫があればよかったと思います。でも、相手が一枚も二枚も上だったと言えるでしょう。


遺憾である」とか「謝罪する」と一言で言ってしまえば済むものを、敢えて下級官吏に言わせた言葉を指して「私の言葉と同じと思って間違いない」という表現を用いるのは、はっきり言ってスゴイ!絶対に「スミマセン」とは言わないぞ、ってことです。
町村さんのツッコミはダイレクトに「遺憾の意」と思っていいかを聞いてしまって、相手に言わせる言葉や表現を考えておくべきだったかもしれません(もし、本当に「遺憾の意」を表明してもらいたかったならば、ですけど)。再発防止を求めたら、「当然だ」ですよ!これもスゴイ。確かに相手が言っていることは間違ってないんですね。再発防止はそりゃ当然と。感心しました。
このような戦術を日本も学ぶ必要があるでしょう。外務省諸君、次から活かせるかもしれませんよ。






日本での出来事に置き換えてみましょう。また変な例えでごめんなさい。


ある会社Aがあって、取引先から品物を間違えて納品されてしまいました。Aは取引先の担当課長に苦情を言いました。

A  「品物はおたくが間違えたんですから。どういうことですか。」
担当課長 「品物を間違えたことは残念です。今度我が社の上司と御社の上司同士で話ましょう」

後日、
A  「間違えたことは事実だし、謝罪して下さい」
営業部長 「課長が話した通りです。私も同じ考えと思って下さい」
A  「間違いを認め、謝罪していると受け止めていいんですね」
営業部長 「我が社ではそのように確認している」
A  「今度から間違えないようにして下さい」
営業部長 「当然だ」

どうです?すごいでしょ!こんな感じで答えて来たってことですよ!どっちが悪かったのか分んないでしょ。これははっきり言って驚きです。このように、そう簡単に相手の言い分を聞くことがない、ってことが外交戦術の難しさでしょうね。やっぱ、中国はスゴイ。




長くなってしまったので、小泉首相と胡主席のやり取りは次の記事にします。
はっきり言って腹が減ったのです。
ちょっと休みましてから書き始めます。
妻に怒られそうだし。


平均株価大幅下落

2004年11月22日 17時41分01秒 | 俺のそれ
やはり今日は開始から大幅安でスタートしました。ほとんどの銘柄が売られ、結局日経平均株価は230円以上下落となりました。私の株式はどうなったか、って?それについては、今からお知らせします。



NY市場の大幅下落を受け、予想通りの展開となりました。20日の記事に書いたように、とりあえず売ろうと決めていた銘柄を寄付売り注文出しておきました。

銘柄は三つ。前に明らかにしていたのは、ニトリとカシオでしたよね。もう一つは・・・じつはキリンビバレッジでした。これは西武鉄道株の問題で引受先となった会社で、これも以前記事にヒントが書かれていたと思います。西武鉄道がらみで一銘柄あるんです、と。

寄付に注文成立していればよいのだが、と思いながら、昼休みに見てみると売却は成立していました。ニトリは6200円、カシオは1386円、キリンビバは2430円でした。売却益はそれぞれ順に280円、66円、110円でした。比較的短期で損が出なくてよかったです。ニトリは下げたら買い戻しも考えています。



追記
カシオ売り数量間違えました。100株だけ残ってました。入力するときのミスでした。確認しておけばよかったのにー。大ショック。


医療制度改革2

2004年11月22日 01時09分34秒 | 社会保障問題
今回は医療過誤について考えてみます。
医療過誤については、厚生労働省もさまざまな研究や諮問機関等の意見聴取等を行っていますが、一般社会に認知されるような施策は特に無いように思います。根本的なところから考えてみる必要があると思います。





医療に限らずどの業種にも言えると思いますが、「ミス」があった場合どのように対処するか、という意識や倫理に問題があるのかもしれません。例えば、自動車企業の欠陥隠し、食品業界の製造上のミス隠蔽、原材料などの偽装、原発の検査異常隠蔽、などなどたくさんありますが、どれも根本は「隠そうとする」という点で共通しており、これは倫理の問題ですね。

このような事態は、教育上の責任でもあると考えます。学校教育の中でも、職業人としての倫理、ミスや異常が発生した場合の対処等について、簡単な事例を含めて教育して行くことが必要でしょう。本来個人の良心の問題なのですが、組織の中に組み込まれた個人ではこれらに適正に対処することは必ずしも容易ではありませんし、現場レベルでは報告が上がっても途中であるいはもっと上層部で止められてしまうと、対処が困難になってしまいます。内部告発者は法律で保護されるようになったはずですが、十分な効力を発揮するかどうかは疑問の声もあります。また実際内部告発をするということが、今の日本の社会では非常に困難な面があることは体験的に感じられている方も多いのではないでしょうか。

最悪、内部告発でも止むを得ないかもしれませんが、できれば正規の処理ができる体制や社会全体の認識を作ることが必要と思います。「密告者」とか「裏切り者」というようなレッテルがあるような気がしてしまうことが、個人の良心を歪めてしまっては決して良い結果を生まないでしょう。





少し話が違うのですが、航空機事故が発生した場合には、事故原因の究明から、ミスの種類や起こる要因などのついて詳細に検討され、その集積がその後の安全確保に役立って来ました。勿論万全であるとは言えませんが、ミスや事故の対処方法として考える時、非常に参考になると思います。どの業種であっても、同様な事例の検討を行い、集積していくことで後のミスや事故を防ぐことに役立つと思います。このような手続きや検討方法などについて、学校教育に取り入れた方がいいと思います。また、入社後の社員研修にも同様の倫理や対処方法について教育を義務付けてゆくべきでしょう。

医療についても、当然このような教育を行うことが必要で、学生は当然として、研修医や看護師等にも就業後すぐに行うべきです。研修実施は医療なら厚生労働省が主体で行ったらよいのでは。公益法人をたくさんもってますから、そのどこかが実施してもよいでしょう。ミスを防ぐにはまず教育から、ということが私の意見です。