「性格は温和で、高い調整能力で知られる一方、「危機管理には通じているが、社会福祉や経済といった国民生活全体を見渡す視野の広さに欠けている」との評価もある」(Wikpediaより)らしい杉田和博内閣官房副長官。
菅義偉好みの「警察官僚」出身で、警察ではほぼ一貫して警備・公安畑を歩み、警備局長を経て内閣官房にて内閣情報調査室長、内閣情報官、内閣危機管理監として政権中枢で公安と危機管理を担っていた。
2017年には、官僚トップである事務の副長官でありながら、菅義偉肝いりの「内閣人事局」の局長就任している。
まさに文字通りの菅義偉の「黒子」として暗躍していたのだが、ついに名前が正式に表舞台に登場した。
「杉田和博官房副長官が拒否の判断に関与 政府関係者明らかに 首相に経緯報告」
日本学術会議から推薦された新会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題を巡って、杉田和博官房副長官が事前の任命拒否の判断に関与していた。政府関係者が12日、明らかにした。 杉田氏は、学術会議が政府に提出した105人の推薦者名簿の中から6人を除外して、99人の名簿にする取りまとめに関わっていた。杉田氏はこうした経緯について、首相に報告していた。首相が6人を除外する事前の判断に関与していたかはわかっていない。 これに関連して、加藤勝信官房長官は12日の記者会見で、首相が「見ていない」と述べた105人の推薦者名簿が決裁文書に参考資料として添付されていたことを明らかにした。 首相は9日の毎日新聞などのインタビューで、学術会議から政府に提出された任命拒否した6人を含む105人の推薦者名簿は「見ていない」と明言。任命を決裁した9月28日の直前に6人を除く99人が載った名簿を見たといい、「その時点では、最終的に会員となった方がそのままリストになっていた」と説明していた。 加藤氏は会見で首相のこの発言について問われると、「決裁文書には(105人の)推薦者名簿は参考資料として添付されている。詳しくは見ていなかったことを指しているのだろう。決裁までに任命の考え方は説明している」と述べた。 加藤氏はそのうえで、首相が6人を任命しない政府方針の説明を受けていたことを明らかにし、「首相が(学術会議からの)推薦をもとに選ばれたものを決裁した。(手続きは)適法に行われている」と強調。首相から指示があったかどうかについては「人事上の判断なので、細かいやり取りは差し控えたい」として答えなかった。 共産党の小池晃書記局長は12日の記者会見で「首相は105人の名簿を見ず、どうやって俯瞰(ふかん)的に(人事を)判断したのか。首相と違う人物が6人を外したとなれば、官邸内で大陰謀事件が起こったことになる。違法な決裁と言わざるを得ない」と批判。野党は今後、追及を強める構えだ。 |
菅は把握しており、名簿を見た見ていない以前の問題。加藤官房長官は「把握していたが、名簿はちらっと見ただけ」とでも言いますか?で、杉田副長官の名前が出てきましたね。
— 大下賢一郎 (@kemuchiman) October 12, 2020
菅政権は次はどんな嘘と誤魔化しとデタラメを言って、どんなクズどもが必死に擁護するのでしょう。https://t.co/CHwB6IhTh9
この人は、黒川検事長定年延長問題でも、法務省に、黒川氏を検事総長にすることを強く求めたとされている人物。こういう「官邸官僚」を一掃しなければ、「安倍一強」時代の誤りを繰り返すことになる。、 https://t.co/2r2REfy7mg
— 郷原信郎【「深層」カルロス・ゴーンとの対話 起訴されれば99%超が有罪となる国で】 (@nobuogohara) October 12, 2020
こないだの朝日新聞の独自記事でも2016年夏から断続的に選考に関与しており、首相の懐刀・杉田和博官房副長官が圧力かけてるということが報じられましたが、今回の件もその延長上にあり、人事を通じて圧力をかけている存在が杉田官房副長官だというわかりやすい構図が明らかになったということですね。 https://t.co/gt7FTCOAu8
— 津田大介 (@tsuda) October 12, 2020
ヒョットしたら、真実はこんなところなのかもしれない。
嘘つきの大ベテランの安倍晋三と違って、嘘つき初心者の菅義偉がその場しのぎでついた嘘は、わずか2日でバレてしまいました。ご愁傷様。 https://t.co/rRn5gUbVOd
— きっこ (@kikko_no_blog) October 12, 2020
確かに外野でいくら騒いでも菅義偉には届かないだろうから、やはり本丸はこれであろう。
杉田官房副長官が6人除外の判断に関与…とか
— 東京新聞労働組合 (@danketsu_rentai) October 12, 2020
首相が6人除外を事前に把握してた…とか
いろいろ出てますが・・・
とにかく首相は記者の質問が出なくなるまで
とことん答える会見をやるしかない。https://t.co/xhLB203XQf
核心部分に関して菅義偉が沈黙し、力不足の官房長官が見苦しい言い訳をしている。
詳しくは見ていなかったことを指している!!!
— 武田砂鉄 (@takedasatetsu) October 12, 2020
言い訳の斬新さには毎度圧倒される。
「見ていない」と発言したことについて、「決裁文書に(105人の)名簿を参考資料として添付していた」と説明した上で、「詳しくは見ていなかったことを指しているのだろう」https://t.co/WMmeEnSZTk
先週、「低劣自民党政治家により苦労させられる「自称苦労人の菅義偉」の中で、【低レベルの浅知恵をここぞとばかりに披露する自民党議員たち】と題して、この男の発言を取り上げた。
◆甘利明衆院議員
「日本学術会議は防衛省予算を使った研究開発には参加を禁じていますが、中国の「外国人研究者ヘッドハンティングプラン」である「千人計画」には積極的に協力しています。他国の研究者を高額な年俸(報道によれば生活費と併せ年収8,000万円!)で招聘し、研究者の経験知識を含めた研究成果を全て吐き出させるプランでその外国人研究者の本国のラボまでそっくり再現させているようです。そして研究者には千人計画への参加を厳秘にする事を条件付けています。中国はかつての、研究の「軍民共同」から現在の「軍民融合」へと関係を深化させています。つまり民間学者の研究は人民解放軍の軍事研究と一体であると云う宣言です。軍事研究には与しないという学術会議の方針は一国二制度なんでしょうか。」
当然ながら根拠のないデマなので批判されていたが、この輩は姑息な行為に出ていた。
「学術会議が「中国の千人計画に積極的に協力」とした自民・甘利議員、ブログをひっそり修正」
たぶん菅政権にとっては、千人計画のデマ騒動は想定外だったんだろう。
— Shin Hori (@ShinHori1) October 12, 2020
これは安倍政権時代の負の遺産で、増殖した右派メディアやネットの影響により、菅政権がコントロールできないところで有名無名の右派論者が暴走したんだと思う。
もっと想定外なのは、甘利氏がデマサイトに乗っかったことだけど。
学術会議が中国の「千人計画」に「積極的に協力している」とブログに記していた自民党の甘利明氏。
— はたちこうた Kota Hatachi (@togemaru_k) October 12, 2020
その内容はメディアやまとめサイトの「ソース」になっていましたが…
今日までに「間接的に協力しているように映ります」と、ブログを書き換えていたことがわかりました。https://t.co/5z9CIPxlt6
学術会議批判としては、ほとんど事実関係を調べずにデマツイートを飛ばしていた「子だくさん弁護士」はこんな言い訳をする始末。
学者がよく口にするアメリカとイギリス。両国の学者団体には税金は投入されていないようだ。学問の自由や独立を叫ぶ前に、まずは金の面で自立しろ。年1500円ほどの会費で今の予算は確保できる。学士院の終身年金も時代にそぐわない。文科省は何をやってきた!前川喜平が次官になるようなダメダメ役所だ https://t.co/H4XkxviQrf
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) October 6, 2020
ファクトチェック:英国王立協会(Royal Society)は日本でいう日本学術振興会と学術会議を合わせたような組織。年間予算約140億円のうち、政府(ビジネス・エネルギー・産業戦略省)からの資金は60億円程度。政策提言への支出は6億円くらい。https://t.co/ePTlWXR9ob
— Shoji Hashimoto (@ShojiHashimoto3) October 12, 2020
デマがバレると「説明不足」
— ブースカちゃんはANTIFA (@Booskachan_Ver2) October 12, 2020
( ^ω^ ) ゲラゲラ https://t.co/D8oybFpr25
菅義偉の不用意な発言で側近やネトウヨや政権擁護派のコメンテーター連中は必死になってデマを飛ばしていたが、ことごとく反撃されて撃沈している。
当然、こんな状態を国民は厳しく見ており。それが世論調査に反映するかと思っていた。
ところがNHK世論調査結果をつぶさに見て驚いた。
「菅内閣を「支持」 先月より7ポイント下がり55% NHK世論調査」
「内閣支持率が「先月より7ポイント」しか下がっていなかったことにはビックリしたが、たしかに設問項目を見れば、「日本学術会議」が推薦した新しい会員の一部を任命しなかったことについて、菅総理大臣は『法に基づいて適切に対応した結果だ』などと説明していること」と聞いているのだが、これは菅義偉の言い訳であるので、これを「法を曲げてでも従来の慣習を破ってまで意に沿わない学者らを任命拒否した」ことについて聞けばおのずと答えは明らかであろう。
さらには、こんな設問も歯がゆい。
支持しない理由では、
「人柄が信頼できないから」
「政策に期待が持てないから」
「他の内閣の方が良さそうだから」
「支持する政党の内閣でないから」、
「実行力がないから」の他に支持しない理由に、「法律を守らないから」が必要だろうし、
NHKの世論調査。
— 東京新聞労働組合 (@danketsu_rentai) October 12, 2020
「首相による任命拒否をどう思うか?」
「6人拒否の理由を示さないのは妥当か?」
「総合的、俯瞰的…で理解できたか?」
と、ストレートに聞くべきだ。
首相の勝手な言い分だけ設問に入れて
その納得度を問うのは、フラットでない。https://t.co/hsHUKFoLK7
という支持しない理由も入れるべきではなかったのではないだろうか、とオジサンは思う。