新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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やはり菅義偉は単なる総務省の族議員なのか

2021年02月24日 11時38分40秒 | 菅義偉

発覚した接待は計38件、接待された幹部、職員らは13人と、まさにかつての大蔵省での接待不祥事を彷彿させるような、菅義偉の長男正剛による総務省幹部の接待疑惑。
 
昨日は、「菅義偉に阿る総務省官僚の成れの果ては?!」の中で、「菅首相長男から接待の山田真貴子内閣広報官 数々の女性初、輝かしい経歴」と、処分対象からは逃れた山田真貴子内閣広報官だったが、2019年11月の一人74203円という超豪華な会食は、東北新社社長らとともに、菅義偉の長男、正剛が参加していたことが明らかになっていた。
 
そしてにわかに山田真貴子内閣広報官に関する記事が現れた。
 
山田真貴子の夫(吉田博史)は総務省で経歴は?子供の年齢や学歴も気になる
 
菅首相の長男が接待した美人内閣広報官の裏の顔 更迭された総務省幹部の後任は夫」(週刊朝日 


たしかに日本の多くのメディアでは若い男性の場合は「イケメン」という言葉をつけることがあるが、還暦を過ぎた男にはこんな言葉は用いないはずである。
 
それを、60歳の女性に対して、「敬意」からなのか「皮肉」なのかは不明だが、あえて「美人」という冠をつけることに関しては違和感を覚えてしまう。
 
なんとなく、男性目線で女性に対して「美人」としておけば「蔑視」とか「差別」にはならないと考えているのかも知れない。

それにしても、「美人」と「裏の顔」という語句を含んだタイトルをつけるのは、売らんがための週刊誌の常套手段なので「週刊朝日」も「週刊文春」も大差はない。
 
また上記の記事に対してこんなツイートもあった。 


「何故、夫婦で、山田と吉田で夫婦別姓かよ」という批判めいた指摘は認識不足であるあることは言うまでもない。
 
結婚しても働き続けるキャリアウーマンと昔呼ばれていた女性ではよくあることであり、夫婦別姓でそれまでの職場で働くことはむしろ多くなっているはずである。
 
そんなことは、どうでもよいのだが、気になったのは、記事中のこんなくだり。
 
「今回の疑惑で、更迭された秋本芳徳情報流通行政局長の後任となった吉田博史総括審議官は、皮肉にも山田氏の夫だという。
「秋本氏も将来は次官候補と嘱望されていた。突然の文春砲での疑惑に涙を浮かべ釈明、謝罪に追われていました」
 
ここだけ読めばこんな声も出てきてしまう。

    
「菅首相は政治家として、人事権を使って官僚を意のままに動かすと公言しています。要するに、官僚人生で最も大事な人事。菅首相はそれを握り、自在に使いこなすと言っている、最強の人ですよ。その長男、菅正剛氏が参加するという会合があれば、そりゃ、断れません。問題になっている13人のうちの1人と話したが、『総理の長男が来るのに、断るなんてできるわけない』と明確に言っていた。それが本音です」と現役の総務省の官僚は語っていたそうだが、
「菅首相は総務省の族議員ですよ。だから、首相になってすぐに携帯電話の料金を下げろとか、恫喝のようなことが言えた。総務省も従わざるを得なかった。そんな中、長男の総務省接待疑惑が浮上。接待を受けた官僚が増え、金額も大きくなり、贈収賄事件にも発展しかねない。長男は別人格だと国会で言い続ける限り、支持率はより低下していく。非常に厳しい政権運営を迫られる」
と、自民党幹部が言っていたが、一寸先は闇と言われる政界なので「正解」は誰もわからない。
 
さて、お笑い芸人のチ鹿島が週刊文春にこんな記事を投稿していた。
 
菅義偉首相長男の『パパ活』から見える問題点 なぜ身内には“自助”を求めないのか?」 
菅政権にスターが誕生した。菅長男である。
 思い起こせば安倍政権には昭恵夫人という「スター」がいた。いつも皆の想像をやすやすと超えてくる言動。政権が見せたくない部分すら開示してしまい、結果的に問題提起。
 それに比べて菅政権は地味だった。菅首相自身がなかなか顔を見せてくれないし語りかけてくれない。しかし菅長男の登場で一気に華やかになった。
高級官僚の違法接待、続く続報
 スターとは何か? 定義はいろいろあるだろうがここでは「目が離せない人」とする。
 父親の菅首相は鉄壁のガースーなどと言われていた。しかし首相になってからの答弁能力に「菅さんてこんなに喋れない人だったんだ」と少なくない人が今さら驚いた(私含む)。それまでの情報コントロールの巧みさだったのだろう。しかしその「努力」を長男があっという間に吹き飛ばす勢い。
「菅首相長男 高級官僚を違法接待」(『週刊文春』2月11日号)。ここから続報が相次いでいる。先日は接待時の音声まで公開されてしまった。
 菅長男は「囲碁将棋チャンネル」の取締役も兼ねているのに文春に詰将棋をやられているのだ。これもスターらしいチャーミングさである。
無職のバンドマンから大臣秘書官へ
 では菅首相が長男に何をしてきたかおさらいする。
《総務大臣就任時(06年)、バンドマンで無職の長男を大臣秘書官として抜擢し、多数の総務官僚との接点を持たせた後、総務省の許認可先への就職を許した。》(『週刊文春』2月25日号)
 何がすごいって、この短い文章には菅首相の看板フレーズを長男がすべて殺しにかかっていることがわかる。
 菅首相がよく主張するのは、
「税金を投入するに値するのか」
「自助」
「既得権益を打破」
 である。ところが専門性の無い長男をいきなり大臣秘書官にしていた。これは「税金を投入するに値するのか」。
 日本学術会議にはあれだけ税金投入に厳しかったのに長男には職を与え、税金を投入。公私混同にしかみえない。これは「自助」ではない。国民に言っていることと違う。
長男がいるのは「既得権益」側
 そして菅首相の最大の売り「既得権益を打破」というフレーズ。ところが文春で報じられた総務省幹部と菅長男らの会話を聞くと菅長男は既得権益側であることがわかる。
 菅長男が衛星放送界への新規参入に熱心な自民党議員に関して話を向けると、総務省の秋本氏は「どっかで一敗地にまみれないと、勘違いのままいっちゃいますよねえ」と応じていた。
 一敗地にまみれるとは「再び立ち上がれないほどに、徹底的に打ち負かされる」(精選版 日本国語大辞典)という意味だ。
つまり規制緩和を進める国会議員を苦々しく思う側に菅長男も入っていることが窺える。父親が掲げる規制改革と矛盾する。
 菅首相は今後「既得権益を打破、長男以外は!」と叫ばないといけない。ややこしい。
これこそ本当の「パパ活」では?
 ここであらためて菅長男(東北新社)の接待歴をみてみる。
 2016年の菅長男との会食以降、総務省は2018年に東北新社の子会社のCS放送業務を認定している。
 接待をするたびに電波行政が進む。「進め!電波少年」という番組があったが菅長男は進め電波中年なのである。放送業界のスターでもあった。
 なんで長男の思い通りになってしまうのか。父親が元総務大臣であり、現首相であり、意に沿わない官僚は飛ばしてきたという実績を官僚たちが長男の後ろに見ているのであろう。息子がパパを活用する。これこそ本当の「パパ活」ではないか。
 大事な見どころをもう1つ。何か問題が噴出したら、そのあとどんな振る舞いをするかで政権の本質や器量が見えてくる。
《総務省は19日、秋本芳徳情報流通行政局長と湯本博信官房審議官を20日付で官房付に異動させると発表した。事実上の更迭。》(共同通信)
 しかし武田総務相はこの人事について《重要法案の審議をお願いしなければならない中で、適材適所の配置として行うものだとも説明した。》(産経新聞)
 菅首相が官房長官を務めた安倍政権では公文書を廃棄したり、議事録が無いと言ってみたりおよそ「公」とは思えない振る舞いが続いたが、今回は人間すらも簡単にポイ捨てする扱い。それを適材適所と平然と言う怖さ。政権の性格をあらためて菅長男が可視化してくれた。スターだ。    
菅長男の登場は衝撃的だ。私はスターについて「目が離せない人」としたが定義を加える。「それまでの常識をひっくり返す人」。
 そういえば菅長男が勤める東北新社の子会社には「スター・チャンネル」があったっけ。
 スター菅長男を接待してあれこれ聞いてみたくなった。

皮肉タップリのスパイスの効いた内容である。
 
ズバリ、「言っていることとヤッテルことが違う」と菅義偉の「パパ活」ぶりを曝け出していた。
 
やはり、その器から察すれば、「菅義偉は単なる総務省の族議員」なのかも知れない、とオジサンは思う。

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