昨日から家を離れています。
その間の「つぶやき」はお休みしますが、昨日に続いて「アメリカの個性が爆発したユニークな建造物」をお届けします。
■シェッド/ニューヨーク
「シェッド(The Shed)」もまたハドソン・ヤード再開発プロジェクトの一翼を担う建造物です。美術、演劇、映画、ファッションショーなど、さまざまな文化の発信地となるべく、2019年に公開されました。 シェッドの美術ディレクターを務めるアレックス・プーツ氏はスコットランド・エジンバラ出身ですが、母はフランス人、父はアイルランド人と、その存在自体が国際的です。 シェッドはまさに多用性と創造性の象徴です。格納式の外壁はイベントに応じた空間を作ることもできます。 開業した翌年に新型コロナウイルスのパンデミックによって閉鎖を余儀なくされましたが、再開後はニューヨークの活気に満ちた文化シーンを演出し続けています。 |
■シアトル中央図書館/シアトル
「シアトル中央図書館(Seattle Central Library)」ほど、図書館に見えない図書館は珍しいのではないでしょうか。ワシントン州シアトルのダウンタウンに位置し、かのイチロー選手がプレイしたT-モバイル・パークからも歩いて行ける距離にあります。
型破りとしか呼びようがないガラス張りの外観もさることながら、館内に足を踏み入れると広大な閲覧室に圧倒されるかもしれません。図書館とは単なる本の保管庫ではなく、創造性と知識の源泉であることをきっと実感できるでしょう。 |
■フォー・ブレイン・ヘルス/ラスベガス
ギャンブルとエンターテイメントの街、ラスベガス・ストリップに近く、そこに立ち並ぶ巨大なホテル群にも劣らないほど奇抜なデザインで知られている建物が「クリーブランド・クリニック・ルー・ルヴォ・センター・フォー・ブレイン・ヘルス(Cleveland Clinic Lou Ruvo Center for Brain Health)」です。 その長い名前の通り、このまるでひしゃげたような外観の建物はなんと脳専門の病院施設なのです。設計はカナダ出身の有名な建築家であるフランク・ゲーリー氏。 非対称デザインと反射材がこれ以上ないほどの視覚的インパクトを生み出していることは間違いないでしょう。そこに創造性を見出すか、あるいは混沌を感じるかは、見る人次第です。 |
■サルベーション・マウンテン/ロサンゼルス
ロサンゼルスから南東の方向に向かい、高速道路を2時間ほど走ると荒涼とした砂漠のような風景が広がっています。行政地区ではアリゾナ州とメキシコ国境に接したインペリアル郡にあたり、カリフォルニア州内でも最貧の地帯だということです。 その砂漠の一角にある「サルベーション・マウンテン(Salvation Mountain)」は正確には建造物とは呼べないかもしれません。 丘の地形を利用して、ありとあらゆる産業廃棄物と大量の塗料を用いて作り上げられた巨大な壁画のような芸術作品です。 作成者のレナード・ナイト氏は自身が信じた「神は愛である」のメッセージをこの地を訪れる人すべてに伝え続けていましたが、2014年に亡くなりました。現在はナイト氏の遺志を継いだボランティア団体によってサルベーション・マウンテンは維持されています。 ニューヨークからサンフランシスコまで、広大なアメリカ合衆国に広がる各都市はそれぞれ独自の歴史と文化を持ち、その建造物を通じて様々な物語を私たちに語りかけてくれます、革新、伝統、そして創造性。それらが融合して作り出す美しさと独自性をぜひご自分の目で確かめてください。 |