今月13日、東京・有明アリーナで行われた試合結果です。
WBAバンタム級戦:
挑戦者堤 聖也(角海老宝石)判定3対0(117-110、115-112、114-113)王者井上 拓真(大橋)
*世界王者として一戦ごとに安定度を増していた井上でしたが、思わぬ形で世界王座から転落する事になりました。アマチュア時代に対戦経験のある両雄。その時は井上が勝利を収めており、プロ転向後も常に堤の前をいく形が続いてきました。
プロで実現した両者の対戦は、挑戦者のアグレッシブなペースで試合が進んでいきます。自身のボクシングを忘れたのか、それともさせてもらえなかったのか、井上は普段のリズミカルなアウトボクシングを披露できないまま回を重ねていきます。
終盤10回、この試合を決定づけるシーンが訪れます。挑戦者の攻勢に飲み込まれた王者は、ロープによろける形となってしまいました。主審はそれを「ロープが無ければダウン」とみなしカウントを数え始めます。このダウンが有る無しが判定結果に影響する事はありませんでしたが、その場面がこの試合を物語っていたのではないでしょうか。
一年前のこの時期はまだまだ日本王者だった番狂わせの主人公。今後はまず、井上との再戦が大きな山場となるでしょう。
「黄金のバンタム」に新たな新王者が誕生しました。下記はこの試合が終わった時点(2024年10月13日)での、同級の王者たちとなります。
WBA:堤 聖也(角海老宝石/防衛回数0)
WBC:中谷 潤人(MT/1)
IBF:西田 凌佑(六島/0)
WBO:武居 由樹(大橋/1)
OPBF(東洋太平洋):栗原 慶太(一力/0)
WBOアジア太平洋:空位
日本:増田 陸(帝拳/0)