DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

チュー2世、2度目の再起戦で無難に勝利(スーパーウェルター級)

2025年04月07日 05時45分06秒 | 世界ボクシング

現地時間の昨夜(6日・日曜日)、豪州で行われた試合結果です。
WBOインターコンチネンタルスーパーウェルター戦(王座決定戦):
ティム チュー(豪)TKO4回2分18秒 ジョセフ スペンサー(米)

*昨年3月末に、超長身のセバスチャン フンドラ(米)との大流血戦で僅差の判定負けを喫し、世界王座から転落すると同時に自身初黒星を喫してチュー。10月の再起戦では、調整試合を行わずにいきなりIBF王者バフラム ムルタザリエフ(露)に挑戦。この時点での世界再挑戦はいささか時期尚早と思われましたが、残念ながら試合内容、結果共にそのようになってしまいました。僅か8分の間に5度もダウンを喫し、手痛い連敗を喫してしまったチュー。この敗戦からようやくじっくりと再起路線を辿る決意をしたようです。

再び再起戦に臨んだチューが拳を交えたスペンサーは、19勝(11KO)1敗(1KO負け)と中々の戦績の持ち主。しかしこれまでに3度しか10回戦以上の経験がない、元世界王者チューにとりあきらかに格下。調整試合の相手としてはうってつけの選手と言っていいでしょう。

初回、2回と慎重なボクシングに徹したチューですが、3回からは鋭く的確な左ジャブで試合の主導権を取ります。4回、左右上下のパンチを自由自在に当て始めたチューは、一気にスペンサーを追い詰めていきます。最後はロープに詰まったところで米国人陣営からタオルが投入されゲームセット。チューが2度目の再起戦で無難な勝利を収めると同時に、2023年10月以来の白星を飾る事に成功しました。

まだまだ世界王者レベルの力を保持していると思われるチュー。しかし上体が棒立ちになりがちなのが気になります。実父で、元スーパーライト級王者のコンスタンチンもティムと類似したボクシングスタイルを持っていました。しかしコンスタンチンの場合、全盛期のマイク タイソン(米)にも匹敵する驚異的なステップインの速さ/鋭さがありました。実父の影響を多大に受けている現在のティム。そろそろ自身独自のスタイルを確立するべきでしょう。

下記はチューが主戦場としているスーパーウェルター級の、2025年4月7日現在の王者たちとなります。

WBA:テレンス クロフォード(米/防衛回数0)
WBA(暫定):
ヨエニス テジェス(キューバ/0)
WBC:セバスチャン フンドラ(米/0)
WBC(暫定):バージル オルティス(米/1)
IBF:バフラム ムルタザリエフ(露/1)
WBO:セバスチャン フンドラ(米/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:空位
日本:出田 祐一(三迫/3)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ノーマン、強打炸裂(WBOウェルター級)

2025年04月06日 05時40分11秒 | 世界ボクシング

先月末29日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
WBOウェルター級戦:
王者ブライアン ノーマン(米)TKO3回2分59秒 挑戦者デリック クエバス(プエルトリコ)

*昨年5月に暫定王座を獲得したノーマン。その後、同級の絶対王者だったテレンス クロフォード(米)が階級を上げたため、戦わずしてWBOの唯一王者に昇格しています。

王座獲得から少々期間が開いてしまいましたが、ようやく迎えた初防衛戦。27勝(19KO)1敗1引き分けと好戦績の挑戦者でしたが、実力は果たしてそれに見合うものではありませんでした。試合開始早々から左右の強打をクリーンヒットし続けたクエバス。3回終了間際に見事な右でダウンを奪います。あまりにも実力差のためか、戦意喪失のクエバスは試合続行を拒否。あっけない幕切れとなってしまいましたが、ノーマン側からすると見事な初防衛成功と言っていいでしょう。

東洋ナンバーワンの佐々木 尽(八王子中屋)がターゲットとしているノーマン。その雄姿を日本のリングで見せて貰いたいものです。

2025年4月6日現在のウェルター級王者たちを確認しておきましょう。

WBA:エイマンタス スタニオニス(リトアニア/防衛回数1)
WBC:マリオ バリオス(米/2)
IBF:ジャロン エニス(米/3)
WBO:ブライアン ノーマン(米/1)
OPBF(東洋太平洋):佐々木 尽(八王子中屋/2)
WBOアジア太平洋:佐々木 尽(八王子中屋/5)
日本:セムジュ デビット(ウガンダ/中日/1)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一翔、リベンジなるか(WBAスーパーフライ級戦)

2025年04月06日 05時31分06秒 | 世界ボクシング

5月11日、東京都大田区総合体育館で予定される試合です。
WBAスーパーフライ級戦:
王者フェルナンド マルティネス(亜)
対 挑戦者/前王者井岡 一翔(志成)

*本来なら昨年の大晦日に行われる筈だった両者による再戦。その時はマルティネスがインフルエンザに罹ってしまい、中止となっていました。5ヵ月の延期の末、ようやく新たな日程が発表されました。

昨年の七夕に行われた両者による第一戦では、アルゼンチン人が予想外の大差判定で勝利を収め、当時保持していたIBFと、一翔が保持していたWBA王座の吸収に成功しています(その後IBF王座は返上)。36歳となった熟年の一翔。キャリアの最終盤に、南米の強豪を相手にどのようなボクシングを見せてくれるのでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今週末の試合予定

2025年04月05日 05時36分42秒 | 世界ボクシング

2025年4月第一週末の主な試合予定です(2025年4月5日から11日まで)。

5日 土曜日
後楽園ホール
OPBF(東洋太平洋)スーパーフェザー級戦:
王者波田 大和(帝拳)対 挑戦者渡邉 卓也(Dragon Aoki

カザフスタン
2団体ミドル級戦:
王者ジャニベック アリムカヌウェ(カザフスタン)対 挑戦者アナウエル ンガミセンゲ(Ngamissengue/コンゴ/仏

 

6日 日曜日
豪州
スーパーウェルター戦(10回戦):
ティム チュー(豪)対 ジョセフ スペンサー(米)

 

8日 火曜日
後楽園ホール
日本ライトフライ級:
王者川満 俊輝(三迫)対 挑戦者高見 亨介(帝拳)

日本フライ級(王座決定戦):
永田 丈晶(協栄)対 山内 涼太(角海老宝石)

日本スーパーウェルター級:
王者出田 裕一(三迫)対 挑戦者豊嶋 亮太(帝拳)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コヤーソ、統一王座の防衛に成功(2団体ミニマム級など)

2025年04月03日 05時51分24秒 | 世界ボクシング

先週末29日・土曜日、メキシコで行われた試合結果です。
2団体ミニマム級戦:
王者オスカル コヤーソ(プエルトリコ)KO5回1分12秒 挑戦者エドウィン カノ(メキシコ)

*昨年11月にそれまで保持していたWBOタイトルに加え、WBAの世界ベルトも吸収したコヤーソ。地元出身のカノを初回から左右上下のパンチで圧倒。最後はボディーへのダメージが蓄積したところで、挑戦者が膝をつきそのまま試合終了。一発一発のパンチ力はそれほどでもありませんが、総合的な能力が高いことを改めて誇示しています。

下記はこの試合が終わった時点(2025年3月29日)での、最軽量級の王者たちとなります。

WBA:オスカル コヤーソ(プエルトリコ/防衛回数1)
WBC:メルビン ジェルサレム(比/1)
IBF:ペドロ タドゥラン(比/0)
WBO:オスカル コヤーソ(プエルトリコ/5)
OPBF(東洋太平洋):石井 武志(大橋/1)
WBOアジア太平洋:高田 勇仁(ライオンズ/0)
日本:松本 流星(帝拳/1)

 

WBCライト級戦(暫定王座):
王者ウィリアム セペダ(メキシコ)判定2対0(116-112、115-113、114-114)挑戦者テビン ファーマー(米)

*2回にセペダがボディーブローでファーマーを追い込めば、ファーマーは4回お返しとばかりにアッパーでセペダの足を止めます。その後も両者の激しい攻防が繰り広げられ、試合は後半戦に突入します。

最終回にファーマーの左フックでセペダがフロアに手をつきますが、主審はスリップと見なしダウンと取らず。結局はその「誤審」が判定に影響し、セペダが僅差ながらも判定勝利。昨年11月に行われた両者の第一戦同様、メキシカンに勝利の女神が微笑むことになりました。

初回に拳と肘を負傷しながらフルラウンド戦い抜いたファーマー。傷の回復次第で、年内にも再び世界挑戦の機会が訪れるのではないでしょうか。

暫定ながらも大激戦、好試合が行われたライト級トップ戦線。下記は2025年4月3日現在の、同級の王者たちとなります。

WBA:ジャルボンテ デービス(米/防衛回数5)
WBC:シャクール スティーブンソン(米/1)
WBC(暫定):ウィリアム セペダ(メキシコ/1)
IBF:ワシル ロマチェンコ(ウクライナ/0)
WBO:キーション デービス(米/0)
OPBF(東洋太平洋):宇津木 秀(ワタナベ/1)
WBOアジア太平洋:宇津木 秀(ワタナベ/0)
日本:三代 大訓(横浜光/2)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横浜での3大タイトル戦が決定(WBOバンタム級ほか)

2025年04月03日 05時13分24秒 | 世界ボクシング

5月28日、横浜Buntaiで予定される興行です。
WBOバンタム級戦:
王者武居 由樹(大橋)
対 挑戦者ユッタポン トンディ(タイ)

IBFスーパーフェザー級戦(王座決定戦):
エドゥアルド ヌニェス(メキシコ)対 力石 政法(大橋)

日本スーパーフェザー級級戦:
王者奈良井 翼(RK蒲田)対 挑戦者原 優奈(真正)

*日本王座戦を含め、3つのタイトル戦が同時に行われます。奈良井と原は昨年4月以来の再戦となります。打ち合い好きな選手同士によるリマッチなだけに、2つの世界戦より内容に濃い戦いになるかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今週末の試合予定

2025年03月29日 05時09分14秒 | 世界ボクシング

2025年3月最終週末の主な試合予定です(2025年3月29日から4月4日まで)。

29日 土曜日
愛知県常滑市国際展示場
IBFフライ級戦:
王者アンヘル アヤラ(メキシコ)対 挑戦者/IBFライトフライ級王者矢吹 正道(LUSH緑)

OPBF(東洋太平洋)スーパーフライ級戦:
王者ジーメル マグラモ(比)対 挑戦者横山 葵海(ワタナベ)

米国ネバダ州
WBOウェルター級戦:
王者ブライアン ノーマン(米)対 挑戦者デリック クエバス(プエルトリコ)

メキシコ
WBCライト級戦(暫定王座):
王者ウィリアム セペダ(メキシコ)対 挑戦者テビン ファーマー(米)

2団体ミニマム級戦:
王者オスカル コラーゾ(プエルトリコ)対 挑戦者エドウィン カノ エルナンデス(メキシコ)

 

30日 日曜日
愛知県常滑市国際展示場
WBCミニマム級戦:
王者メルビン ジェルサレム(比)対 挑戦者/前王者重岡 優大(ワタナベ)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

超長身フンドラ、圧勝防衛(2団体スーパーウェルター級)

2025年03月28日 05時11分00秒 | 世界ボクシング

先週末22日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
2団体スーパーウェルター級戦:
WBC/WBO王者セバスチャン フンドラ(米)TKO4回2分51秒 挑戦者ショーデール ブッカー(米)

*ちょうど一年前(2024年3月30日)、ティム チュー(豪)を大流血させた末に僅差の判定勝利を収めたフンドラ。チューが保持していたWBO王座に加え、当時空位だったWBCタイトルを獲得しました。一年近く過ぎ、ようやく初防衛戦を迎える事となったフンドラ。身長197センチと、同級としては規格外の超長身の王者は、その対格差に飲まれたブッカーを初回から飲み込む形となりました。

175センチと平均的な同級選手としては中々の体格の持ち主である挑戦者でしたが、王者と比べると身長差は大人と子供以上のものがありました。時折反撃を見せたブッカーでしたが、対格差に圧倒されていたためかパンチに力が入らず。逃げ腰のボクシングが続いてしまいます。そんな挑戦者を相手に、あっさりと2度のダウンを奪い、レフィリーストップに追い込んだフンドラ。久々の試合としては上出来な試合内容と言っていいでしょう。

いくら細身とはいえ、同級の体重を維持する事は困難と推測されるフンドラ。今後、どのような路線を歩んで行くのか大いに気になると事です。

 

2025年3月28日現在の、スーパーウェルター級のタイトル保持者たちを確認しておきましょう。

WBA:テレンス クロフォード(米/防衛回数0)
WBA(暫定):
ヨエニス テジェス(キューバ/0)
WBC:セバスチャン フンドラ(米/0)
WBC(暫定):バージル オルティス(米/1)
IBF:バフラム ムルタザリエフ(露/1)
WBO:セバスチャン フンドラ(米/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:空位
日本:出田 祐一(三迫/3)

*これまでテレンス クロフォード(米)はWBOの暫定王座も保持していました。しかしクロフォードが2階級上のサウル アルバレス(メキシコ)との対戦に向け動き出しているため、同団体はクロフォードのタイトルを無効にしています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今後の予定、などなど(色々:03‐28‐25)

2025年03月28日 05時04分47秒 | 世界ボクシング

最近(2025年3月28日ごろ)のニュースです。

1)先週末22日、元3団体統一ライト級王者ジョージ カンボソス(豪)が同国人ジェイク ウィリーを相手に再起戦を行い3対0の判定勝利。6月にもIBFスーパーライト級王者リチャードソン ヒッチンズ(米)に挑戦する見通しです。

2)44歳にしてまだまだ戦い続けるギレルモ リゴンドー(キューバ)。来月29日に対戦相手は未定ながらも、保持するWBCインターナショナル王座の防衛戦に臨む予定です。

3)WBCクルーザー級王座に復帰したバドゥ ジャック(スウェーデン)が5月3日、サウジアラビアのリングに登場。ライアン ロジッキー(カナダ)を迎え王座の防衛戦を行います。

4)先月のバレンタインにデニス ベリンチク(ウクライナ)に快勝し、WBOライト級王座を獲得したばかりのキーション デービス(米)。6月7日にエドウィン デ ロス サントス(ドミニカ)を相手に初防衛戦を行う話が既に進んでいるようです。

5)デービスの対抗王者で、ベリンチクの同胞であるワシル ロマチェンコが長期戦線離脱のため設けられることになったIBFライト級の暫定王座。この一戦はザウル アブドゥラエフ(露)とレイモンド ムラタラ(米)の間で5月10日に争われる事になっています。

6)昨年9月にサウル アルバレス(メキシコ)の保持する3団体統一スーパーミドル級王座に挑戦し、12回のフルラウンドを戦い抜いたエドガル ベルランガ(プエルトリコ)。今月15日に米国フロリダ州のリングで再起戦のリングに臨んでいます。同胞のジョナサン ゴンサレス オルティスと拳を交えたベルランガは、ライバルを151秒でストップ。以前保持していたWBOの北米地域タイトルであるNABO王座に返り咲いています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボール、荒戦に勝利(WBAフェザー級)

2025年03月27日 05時39分58秒 | 世界ボクシング

今月15日、英国で行われた試合結果です。
WBAフェザー級戦:
王者ニック ボール(英)TKO10回3分 挑戦者TJ ドヘニー(アイルランド/豪

*井上 尚弥(大橋)との将来的な対戦が噂されるボール。その井上に、昨年9月に挑戦したドヘニーを迎え2度目の防衛戦を行っています。

試合前から激しい罵りあいを続けていた両選手。ドヘニーが一度目の前日計量で失敗した時、そのピークが絶頂に達したようです。初回終了時、豪州人に頭を腕で巻かれていた事に激怒したボール。あろうことか、後ろから蹴りを入れるという反則行為をしてしまいます。また9回には挑戦者を突き飛ばし減点を科されるなど、試合を通して荒れた内容が続いてしまいました。

元IBFスーパーバンタム級王者であるドヘニーも、巧みな試合運びで試合をコントロールする場面もありました。しかし疲れとそれまでのパンチによるダメージの蓄積のためか、10回終了時に自ら試合をあきらめる形に。結局は英国人に白星を献上する事になりました。

何はともあれボールが2度目の防衛に成功する形で、無事に試合が終わった今回のWBA世界戦。下記はこの試合が終わった時点(2025年3月15日)での、フェザー級の王者たちとなります。

WBA:ニック ボール(英/2)
WBC:スティーブン フルトン(米/0)
IBF
:アンジェロ レオ(米/0)
WBO:ラファエル エスピノサ(メキシコ/2)
OPBF(東洋太平洋):中野 幹士(帝拳/1)
WBOアジア太平洋:藤田 健児(帝拳/1)
日本:松本 圭佑(大橋/4)

井上との対戦を熱望しているボールですが、対戦が実現した場合、1.8キロの体重差を最大限に利用しても英国人の勝利はないでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする