今月12日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)スーパーバンタム級戦:
王者中嶋 一輝(大橋)TKO2回2分13秒 挑戦者辰吉 寿以輝(大阪帝拳)
*来年の4月でプロ10年目となる寿以輝。コロナの影響もあり、3年近くものブランクもありました。しかし18戦目にしてようやくタイトル初挑戦の機会を得ました。
寿以輝が挑戦した中嶋は、数字的には寿以輝と似通った経験の持ち主です。しかし2017年6月にデビューして以来、現WBAバンタム級王者堤 聖也(角海老宝石)と引き分けたり、OPBFバンタム級、WBOアジア太平洋スーパーバンタム級王座を獲得するなど、中身の濃いキャリアを積んできました。そんな中、19戦の内16の勝利を収め、13もの試合を規定ラウンド内(KO/TKO)で終わらせてきた強打者です。格下選手たちとの試合を重ねてきた寿以輝とは、比較にならない経験を積んできたと言っていいでしょう。
試合は両者の実力差を表すように、あっさりと終わってしまいました。初のタイトル戦に加え、超満員の後楽園ホールに緊張してしまったのか、寿以輝は試合前からガチガチの状態。そんな中で中嶋のサウスポー(左構え)からの左をまともに受け続けた寿以輝。2回中盤に何もしないまま見事なワンパンチでKOされてしまいました。
辰吉家のDNAとでもいうのでしょうか、実父丈一郎同様対サウスポー対策が全く出来ていないまま完敗を喫した寿以輝。戦績を16勝(10KO)1敗(1KO)1引き分けとしています。このまま現役を続けるのか、あるいは退くのか。人生の大きな分かれ目に直面しています。
この試合が終わった時点(2024年12月12日)時点での、スーパーバンタム級の王者たちは下記のようになります。
WBA:井上 尚弥(大橋/防衛回数2)
WBC:井上 尚弥(大橋/3)
IBF:井上 尚弥(大橋/3)
WBO:井上 尚弥(大橋/3)
OPBF(東洋太平洋):中嶋 一輝(大橋/2)
WBOアジア太平洋:村田 昴(帝拳/0)
日本:下町 俊貴(グリーンツダ/3)
日本ウェルター級戦:
王者セムジュ デビット(ウガンダ/中日)判定3対0(98-92x2、97-93)挑戦者小畑 武尊(ダッシュ東保)
*東京五輪に出場し、今年の3月から主戦場を日本の移しているセムジュ。後半に息切れする場面もありましたが、試合全般を通し元暫定王者小畑を圧倒。8月に獲得した王座の初防衛戦に成功しています。
下記は2024年12月22日現在の、ウェルター級の王者たちとなります。
WBA:エイマンタス スタニオニス(リトアニア/防衛回数1)
WBC:マリオ バリオス(米/2)
IBF:ジャロン エニス(米/3)
WBO:ブライアン ノーマン(米/0)
OPBF(東洋太平洋):佐々木 尽(八王子中屋/1)
WBOアジア太平洋:佐々木 尽(八王子中屋/4)
日本:セムジュ デビット(ウガンダ/中日/1)