今月26日に豪州で行われた試合結果を再掲載します。
IBF豪州/WBOグローバル・スーパーウェルター級戦:
王者ティム チュー TKO8回終了 挑戦者ジェフ ホーン(共に豪)
*2016年の師走17日にプロデビューを果たしているチュー。彼は元統一スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の実子となります。アマチュアで33勝1敗という好戦績を残し、プロでのここまでの戦績は16戦全勝(12KO)。これまでに獲得してきたタイトルは、WBCの下部組織であるABCO(2017年10月)、WBAオセアニアの暫定(2019年2月)、豪州国内(2019年5月)、IBF豪州とWBOグローバル王座(2019年8月)。世界ランキングもIBFの6位を皮切りに、WBO9位、WBA12位とトップレベルに近づいてきました。このまま順調にいけば、来年中にも世界の檜舞台に立つ可能性が高いでしょう。
実父コンスタンチンはアマチュア時代からその名を世界中に知られていました。1991年に豪州で行われた世界選手権で優勝し、そのまま現地のプロモーターと契約。母国ロシアから南太平洋に移り住み、豪州、そして米国のリングでその実力を発揮していきました。コンスタンチンのアマチュア時代の戦績は267勝12敗。プロでは14戦目で初の世界タイトルを獲得しています。
偉大なる父を見て育ったティム。そのボクシングスタイルも父親に類似したものがあります。少々変則的な構えから左を突き、オーバーハンドライトやボディーで対戦相手を弱らせていく。またティムはコンスタンチン同様に、体の力強さを感じさせます。
今回のホーン戦の前までは、ティムは「元世界王者の息子」程度にしか見られていませんでした。しかし元世界王者にワンサイドのTKO勝利を収めた事により、2代目チューという名前が独自に歩き始めた感があります。
(父子というより兄弟のようなチュー親子)
コンスタンチンは統一王者の地位まで上り詰める事が出来ました。果たしてティムは、どこまで成長していく事が出来るのでしょうか。