DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

栗原、4度目の王座獲得(OPBFバンタム級)

2024年01月31日 05時19分26秒 | 世界ボクシング

先週26日・金曜日、比国で行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)バンタム級戦:
挑戦者栗原 慶太(一力)TKO8回1分13秒 王者フローイラン サルダール(比)

*昨年10月に東京のリングで対戦している両雄。その時はサルダールが、僅か60秒の間に右強打で2度のダウンを奪うなどして速攻勝利を収めタイトル奪取に成功しています。

3ヶ月のインターバルで行われた今回のダイレクトリマッチでは、前回の雪辱に燃える栗原が、ガードに注意を払いながら攻めまくります。4回に左右の連打でダウンを奪った栗原。その後も攻めの姿勢を緩めませんが、時折比国人の反撃を受けるなどハラハラする展開が続きます。

迎えた8回、左ボディーでダウンを喫したサルダールはカウント内に立ち上がることが出来ず。栗原がリベンジに成功すると同時に、自身何と4度目のOPBF王座獲得に成功。同時にIBF環太平洋王座も腰に巻くことになりました。

この試合後の戦績を18勝(16KO)8敗(5KO負け)1引き分けとした栗原。安定度が増せば世界も夢物語ではないでしょう。

下記は2024年1月31日現在の、バンタム級のタイトル保持者たちとなります。

WBA:井上 拓真(大橋/防衛回数0)
WBC:アレクサンドロ サンティアゴ(メキシコ/0)
IBF:エマヌエル ロドリゲス(プエルトリコ/0)
WBO:ジェイソン マロニー(豪/1)
OPBF(東洋太平洋):栗原 慶太(一力/0)
WBOアジア太平洋:西田 凌佑(六島/3)
日本:空位

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あの試合から30年(IBFウェルター級ほか:1994年1月29日・その2)

2024年01月30日 05時24分20秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の昨日にあたる1994年1月29日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
IBFウェルター級戦:
王者フェリックス トリニダード(プエルトリコ)判定3対0(119-106、117-109、116-110)挑戦者ヘクター カマチョ(プエルトリコ)

*結果として歴史に残る一戦となったフリオ セサール チャベス(メキシコ)とフランキー ランドール(米)によるWBCスーパーライト級戦。「生きる伝説」チャベスが初黒星と生涯初のダウンを喫した戦いの前座で、注目のプエルトリカン同士による新旧対決が行われました。

(真冬のラスベガスで、プエルトリコの新旧対決が実現)/ Photo: Youtube

この試合が行われる前年6月に、古豪モーリス ブロッカー(米)を相手に衝撃的なKO劇を演じ王座奪取に成功したトリニダード。左ジャブから右ストレート、そして左フックというシンプルなボクシングを展開する21歳の早熟な天才児です。

王者より10歳年長のカマチョは、スピードに乗ったサウスポー(左構え)スタイルで、1980年代の中量級を沸かせた人気者。ピークは過ぎたとはいえ、まだまだ世界トップレベルの実力を維持していました。

戦前の予想では、カマチョが経験を活かし善戦、もしくは「挑戦者が番狂わせを起こすのでは?」という声も多く聞かれました。実際序盤戦は、カマチョが中々の動きを見せ先手を取りました。しかもトリニダードは序盤戦に左目じりをカットしてしまったため、王者陣営に暗雲すら漂っていました。

しかしどちらかというとスロースターターのトリニダードは(と言っても王座挑戦試合は2回で、初防衛戦は初回で終わらせています)、カット以降にエンジンがかかり始めます。その左右の強打とリングを滑るようなフットワークで、徐々に徐々にとマッチョマン(カマチョのニックネーム)を追い詰めていったトリニダード。特にその右ボディーブローは有効的で、カマチョはそのパンチを貰うたびに露骨に逃げモードに入ります。

(古豪カマチョに襲い掛かるトリニダード)/ Photo: Ring Magazine

回を追うごとにトリニダードのワンサイドマッチとなったこの試合。後半戦ではカマチョのクリンチが目立つようになり、その度に会場からはブーイングの嵐が起こります。結局、マッチョマンは試合終了のゴングを聞くことが精一杯の有様。トリニダードが予想外の大差判定勝利を収め3度目の防衛に成功すると同時に、初の12回フルラウンドでも戦い抜けるスタミナがある事を証明。また一歩、スーパースターへの階段を上ることになりました。

(試合は予想外のワンサイドマッチに)/ Photo: Fox News

しかしいつ見てもいいですね、トリニダードのキビキビとしたボクシングは。

 

WBCスーパーウェルター級戦:
王者サイモン ブラウン(米)判定2対0(118-111、116-112、114-114)挑戦者トロイ ウォータース(豪)

*この試合が行われる前年の6月に、当時のWBC王者だったテリー ノリス(米)に挑戦したウォータース。3回終了時に降参しましたが(TKO負け)、2回にノリスからダウンを奪うなど大善戦。敗れたとはいえその名を全米のファンに知らしめています。ちなみにトリニダードはその興行に出場し、世界王座を獲得しています。

その後ノリスは9月に防衛回数を伸ばすことに成功。しかし師走にメキシコで行ったブラウンとの防衛戦でまさかのTKO負けを喫してしまいました。

王座獲得から僅か40日。ブラウンは好戦的な実力者ウォータースと初防衛戦を行うことになりました。打ち合い好きな選手同士の対戦なだけに、激しいパンチの交換が期待された一戦。しかし両者はリング中央で丁寧なパンチの交換を繰り広げることになりました。内容的にはそれほど悪くはなかったのですが、どうもこの日会場に訪れたお客さんは厳しい人ばかり。試合を通し、何度か「もっと打ち合え!」と言わんとばかりのブーイングが聞かれました。

(その強打でウォータース(右)を脅かすブラウン)/ Photo: Fox News

最終回、豪州人が王者を追い詰める場面がありましたが、結局は採点を覆すことは出来ず。ブラウンが自身2階級目の王座の初防衛に成功しています。

(ウォータースも負けじと反撃)/ Photo: Yahoo Sport Australia

リングサイドには両者と対戦したノリスの姿も見られました。ノリスは3月に再起戦を行うこととなっています。

(リングサイドにはノリスの姿も)/ Photo: Youtube

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あの試合から30年(WBCスーパーライト級:1994年1月29日・その1)

2024年01月29日 05時13分20秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の今日にあたる1994年1月29日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
WBCスーパーライト級戦:
挑戦者フランキー ランドール(米)判定2対1(116-111、114-113、113-114)王者フリオ セサール チャベス(メキシコ)

*メキシコ史上最強のボクサー、そしてボクシング史に残る名選手として謡われるチャベス。その偉大なる戦績に、ついに黒星が加わることになってしまいました。

31歳のチャベスは89勝(77KO)1引き分けという驚異的な戦績の持ち主。今回は挑戦者は、32歳とチャベスより年上のランドール。48勝(39KO)2敗1引き分けとチャベスには劣るものの、こちらもとんでもない戦績を持っています。しかもランドールは263勝23敗という異常なほどのアマチュアの実績があり、これまで注目度が低かったこと自体が不思議でなりません。

挑戦者を過小評価していたのか、それとも前月に続いての世界戦出場のためのコンディション調整のミスか。どちらにしろ普段でもスロースターター気味のチャベスは、完全に出遅れる形でこの試合は幕開けしました。

(完全に出遅れたこの日のチャベス)/ Photo: CBS News

特に3回に低打の注意を受けて以降、集中力が欠ける振る舞いが見られたチャベス。しかしランドールもホールディング(自ら抱きつく行為)を注意されるなど、それはお互い様。要は両者のこの試合に対するモチベーションの違いが予想外の結果に繋がったのではないでしょうか。また、チャベスの上体は何となくダブついており、コンディション云々ではなく、練習不足なのではという感が見受けられます。

50戦を超えるキャリアを持つランドールは、チャベスに対しまったく名前負けせず、堂々とした態度で偉人に臨んでいきました。スムーズなフットワークでロープに詰まることなく、見事なアウトボクシングを展開。チャベスが連打を放っても、それを上回る手数と回転力でチャベスを押し返してしまいます。

(打ち合いでもチャベスを上回ったランドール)/ Photo: Sports News

7回、ローブロー(低打)で減点1を科されてしまったチャベス。明らかな反則打ではありましたが、即減点を言うのはかなり厳しいように思えました。その後も波に乗れないチャベスは、ズルズルとラウンドを重ねていってしまいます。チャベスとは対照的にランドールは、回を追うごとに調子を上げていき、ポイント差をドンドンと広げていきました。

(試合は終始、ランドールのペース)/ Photo: PhilBoxing.com

11回半ば、再び減点のため減点1を科されてしまったチャベス。これで完全に集中力が切れてしまったようです。この回も残り30秒を切ったとき、歴史に残る場面が訪れることになりました。その長大なキャリアで、ただの一度のダウンも喫したことないチャベスが、ランドールの放ったワン・ツーでついにその不倒神話にピリオドを打つ事になってしまいました。

(チャベスの不倒神話がついに終焉)/ Photo: Facebook

その歴史的一打はチャベスのガードのど真ん中を打ち抜くようなきれいなもの。偉大なメキシカンは背中からもんどりうってダウン。チャベスが立ち上がった直後にラウンド終了のゴングが打ち鳴らされました。チャベスは自分のコーナーを間違えるほどのメージを受けたことが見受けられました。

最終回、逆転をする気力もないのか、それともダウンからのダメージからか、チャベスは攻める気力すらなく3分間が終了。勝敗は判定に委ねることに。

内容的には、判定結果を聞く必要のないほどランドールのワンサイドマッチに終始した一戦。しかもチャベスは減点2を科され、ダウンも奪われています。しかし驚くなかれ、出された採点は僅差で2対1で新王者誕生を支持。この試合で、チャベスの勝利を支持したジャッジは一体何を見ながら採点をしていたのでしょうか?また、僅差でランドールの勝利というのにも首を傾げたくなります。

1980年代後半から1990年代の前半にかけての大きな話題の一つに、「一体誰がチャベスを倒すのだろう?」というものがありました。パーネル ウィテカー(米)やヘクター カマチョ(プエルトリコ)のようなスピードと技術を兼ね備えたサウスポー(左)や、テリー ノリス(米)のようなチャベスより複数階級上の実力者の名前が主流を占めていました。そしてオスカー デラホーヤ(米)やコンスタンチン チュー(露/豪)のような次世代のスーパースター候補生が「将来的に破るのでは?」という話もチラホラありました。しかし、チャベスより年齢が上で、地味なランドールがその大役を果たすとは...。

(苦労人ランドール、32歳にして世界の頂点に)/ Photo: Fightnews.com

当時、インターネットはまだ存在しておらず、試合結果を知るには、新聞かWOWOWなどでの生中継という選択枠しかありませんでした。この試合が行われた翌朝、新聞で「チャベス敗れる」という記事が小さく載っているのを目にし、事実を確かめるために出版社(確かベースボールマガジン社)に連絡。チャベスの敗戦を確認した寂しいというか、残念な気持ちに包まれた記憶があります。そしてこの試合がWOWOWで放送された春先、やはり沈んだ気持ちでその試合を観ていました。

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東京ドームで開催!?、などなど(色々:01‐28‐24)

2024年01月28日 05時53分55秒 | 世界ボクシング

最近(2024年1月28日ごろ)のニュースです。

1)世界の井上 尚弥(大橋)と、問題児ルイス ネリ(メキシコ)による一戦が、なんと東京ドームで行われるという話が進んでいるようです。試合実現に向け、まだまだ越えなければならない障害はあると思いますが、何ともスケールの大きな話です。

2)ワシル ロマチェンコ(ウクライナ)とジョージ カンボソス(豪)によるIBFライト級王座決定戦が5月12日、豪州の西に位置するパースで行われることが発表されました。この一戦が組まれている興行には、WBOバンタム級王者ジェイソンと、元WBAスーパーフライ級王者アンドリューのマロニー兄弟も参戦する予定です。

3)バカラン ムルタザリエフ(露)とジャック クルカイ(独)によるIBFスーパーウェルター級王座決定戦が4月6日、ドイツで行われることが正式に発表されました。

4)昨年2023年に張 志磊(中国)に2連敗を喫し、ヘビー級の頂点から転げ落ちてしまった元WBO暫定王者ジョー ジョイス(英)。3月16日、中堅選手カシュ アリ(英)を相手に再起戦を行います。まずはここで順当な勝利を収めたいところです。

5)スーパーミドル級でWBAとWBCの最上位にランキングされているクリスチャン ムビリ(仏)が今月13日、カナダのリングに登場。南太平洋の刺客ローハン マードック(豪)を6回で仕留め、保持するWBC米大陸王座の防衛に成功しています。現在、同級の4つのベルトをサウル アルバレス(メキシコ)が牛耳っていますが、26戦全勝(22KO)のムビリもその存在感を一戦ごとに増していることは確かなことでしょう。

6)そのカネロ(スペイン語でシナモンという意味。アルバレスのニックネームで、彼の赤茶の髪の色を表しています)、最近まったくと言っていいほど音沙汰がありません。5月に行われるであろうとされるカネロの次戦。対戦相手候補に、WBCミドル級王者ジャモール チャーロ(米)やWBCスーパーミドル級暫定王者のデビット べナビデス(米)、そして現地時間の明日試合を予定しているハイメ ムンギア(メキシコ)の名前が挙がっています。

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今週末の試合予定

2024年01月27日 05時43分32秒 | 世界ボクシング

2024年1月最終週末の主な試合予定です(2024年1月27日から2月2日まで)。

27日 土曜日
米国アリゾナ州
スーパーミドル級戦(12回戦):
ハイメ ムンギア(メキシコ)対 ジョン ライダー(英)

WBOミニマム級戦:
王者オスカル コラーソ(プエルトリコ)対 挑戦者レイネリス グティエレス(ニカラグア)

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チュー2世、次戦は無冠戦に登場(スーパーウェルター級ほか)

2024年01月26日 05時16分24秒 | 世界ボクシング

3月30日、米国ネバダ州で予定される興行です。
スーパーウェルター級戦(12回戦):
WBO王者ティム チュー(豪)対 元WBAウェルター級王者キース サーマン(米)

*元スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の実子で、現在WBOスーパーウェルター級王座に君臨しているティム。以前から、春先に米国内で試合を行うことを計画していました。そしてこの度、元WBAウェルター級王者キース サーマン(米)と拳を交えることが発表されました。

この試合は、チューの保持しているWBOタイトルは争われず、スーパーウェルター級の無冠戦12回戦で決行されます。サーマンが2年近くも実戦を行っていないため、この処置は妥当なもの。しかし、サーマンのネームバリューはまだまだ高いだけに、チューにとり願ってもない試合と言って過言ではないでしょう。チューがウェルター級で一時代を築いた実力者を相手にどのような試合を見せてくれるのか。チュー(注)目です!

 

*この興行には、「チュー対サーマン」以外にも、複数の注目度の高し試合が組み込まれています。

WBAミドル級戦:
エリスランディ ララ(キューバ)対 挑戦者マイケル ザラファ(豪)

スーパーライト級戦:
王者ロニー ロメロ(米)対 挑戦者アイザック クルス(メキシコ)

WBCスーパーウェルター級戦(暫定王座決定戦):
セバスチャン フンドラ(米)対 セルヒイ ボハチュク(ウクライナ)

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ベテルビエフ、パーフェクトレコードを20に(3団体ライトヘビー級)

2024年01月25日 05時55分37秒 | 世界ボクシング

今月13日、カナダで行われた試合結果です。
3団体ライトヘビー級戦:
王者アルツロ ベテルビエフ(露/カナダ)TKO7回2分 挑戦者カラム スミス(英)

*元WBAスーパーミドル級王者スミスは、これまで30回の実戦を行ってきました。2020年師走にサウル アルバレス(メキシコ)に判定で敗れたとはいえ、そのキャリアの中で喫した敗戦はその一戦のみ。KO/TKO負けはおろか、ダウンを喫したことは一度もありませんでした。

タフで実績があり、実力も確かなものを持つスミスですが、ベテルビエフの超強打と技術が伴ったボクシングの前に歯が立たず。結果はベテルビエフがこれまで対戦してきた19人同様に、ボコボコにされる始末となってしまいました。

スミスも、時折好パンチをクリーンヒットさせますが、その都度ベテルビエフの暴風雨に飲み込まれる形に。7回にはついにベテルビエフの強打に捕まってしまい2度もダウン。結局はスミス陣営が2度目のダウン後に降参を要請。ベテルビエフが1年ぶりの実戦で見事の勝利を収めると同時に、全勝全KO勝利を20の大台に乗せることに成功。WBA王者ドミトリー ビボル(キルギスタン/露)との大一番に向け大前進しています。

まだまだ試合決定までは至っていませんが、ベテルビエフとビボルによるライトヘビー級の頂上決戦は、サウジアラビアで決行されることが濃厚のなようです。

ベテルビエフとビボルが2強として君臨している現在のライトヘビー級。下記は2024年1月25日現在の同級の王者たちとなります。

WBA:ドミトリー ビボル(キルギスタン・露/防衛回数13)
WBC:アルツロ ベテルビエフ(露・カナダ/5)
IBF:アルツロ ベテルビエフ(露・カナダ/8)
WBO:アルツロ ベテルビエフ(露・カナダ/2)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:ジェローム パンペロン(ニュージーランド/英)

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寿以輝、15個目の白星をゲット(スーパーバンタム級)

2024年01月24日 05時47分59秒 | 強いぞジョーさん

現地時間の昨夜(23日・火曜日)、エディオンアリーナ大阪で行われた試合結果です。
スーパーバンタム級戦(8回戦):
辰吉 寿以輝(大阪帝拳)判定2対0(77-75x2、76-76)与那覇 勇気(真正)

*2015年4月にプロ・アマを通じて初の公式試合に臨んだ寿以輝。ボクシングのデビュー戦を行ってから、この春で9年になるんですね。2020年11月から昨年8月に渡る3年近くの間、コロナウィルスの影響もあり長期のブランクを作ってしまった寿以輝でしたが、無事に勝利を収め戦線に復帰しています。

今回寿以輝が拳を交えた与那覇は、日本バンタム級の下位(10位)にランキングされているとはいえ、おそらくこれまでのキャリアの中で最も手強い相手と言って過言ではなかったでしょう。そんな歯ごたえのある相手に寿以輝は、コンビネーションで対処。両者のパンチの交換が終始続いた一戦でしたが、寿以輝が有効打で上回る事に成功。僅差の判定で勝利を収め、戦績を15勝(10KO)1引き分けとしています。

「辰」年となる今年中に、何らかのタイトル獲得を目指す寿以輝。そろそろもう一つ上のレベルで戦っていい時期でしょう。

現在の寿以輝にとり、まだまだ雲の上の存在ですが、下記が2024年1月24日現在の、寿以輝が主戦としているスーパーバンタム級の王者たちとなります。

WBA:井上 尚弥(大橋/防衛回数0)
WBC:井上 尚弥(大橋/1)
IBF:井上 尚弥(大橋/0)
WBO:井上 尚弥(大橋/1)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:TJ ドヘニー(豪/1)
日本:下町 俊貴(グリーンツダ/1)

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鈴木、藤田、岩田がそれぞれ勝利(OPBFライト級ほか)

2024年01月23日 05時20分34秒 | 世界ボクシング

先週末20日・土曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)ライト級戦(王座決定戦):
鈴木 雅弘(角海老宝石)TKO初回82秒 ロルダン アルデア(比)

*昨年10月に、アルデアの本拠地フィリピンで同じ王座を賭け対戦している両雄。その時はフルラウンドを費やしながらも痛み分け(鈴木から見て0対1:112-116、114-114x2)という結果を残しています。

場所を鈴木の本拠地に移して行われた今回の再戦も、実力拮抗者同士の対戦のため接戦が予想されていました。しかし蓋を開けてみると、鈴木が右の強打を見事にクリーンヒットさせ速攻勝利に成功。3年前に獲得している日本スーパーライト級王座に続いて、自身2つ目の王座を手にしました。

下記は先日もお届けしましたが、2024年1月23日現在のライト級のタイトルホルダーたちとなります。

WBA:ジャルボンテ デービス(米/防衛回数4)
WBC:シャクール スティーブンソン(米/0)
IBF:空位
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):鈴木 雅弘(角海老宝石/0)
WBOアジア太平洋:保田 克也(大橋/2)
日本:仲里 周磨(オキナワ/1)

 

WBOアジア太平洋フェザー級戦(王座決定戦):
藤田 健児(帝拳)判定3対0(120-107x2、118-109)ジョセフ アンボ(比)

*プロ6戦目にして初のタイトル戦に出場する事になったアマチュア10冠王の藤田。5回に自らが放った低打(ローブロー)のため、約5分間の試合中断に見舞われてしまいました。しかしそれ以外は最終回にダウンを奪うなど、まったくのワンサイドマッチを演じて試合終了。まずは無難なタイトル獲得に成功しています。

世界は元より、藤田には国内にも好敵手が多数存在する現在の日本フェザー級戦線。今後の活躍、そして好カード実現に期待が寄せられます。

2024年1月23日現在のフェザー級王者たちを確認しておきましょう。

WBA:空位
WBC:レイ バルガス(メキシコ/防衛回数0)
WBC(暫定):ブランドン フィゲロア(米/0)
IBF
:ルイス アルベルト ロペス(メキシコ/1)
WBO:ラファエル エスピノサ(メキシコ/0)
OPBF(東洋太平洋):堤 駿斗(志成/0)
WBOアジア太平洋:藤田 健児(帝拳/0)
日本:松本 圭佑(大橋/1)

 

ライトフライ級戦(8回戦):
岩田 翔吉(帝拳)TKO6回2分21秒 レネ マーク クアルト(比)

*2022年11月の世界初挑戦失敗以来、今回が3度目のリング登場となった岩田。元IBFミニマム級王者クアルトから合計4度ものダウンを奪う圧勝劇を演じることに成功しています。

現在、WBCとWBOの2つの団体で最上位にランキングされている岩田。来月16日にはIBF王者エイドリアン クリエス(メキシコ)が初防衛戦を予定しています。3月2日には宿敵ジョナサン ゴンザレス(プエルトリコ)が、同胞レネ サンティアゴとWBO内での王座統一戦に臨みます。そしてなんといっても今夜には、WBCとWBAの2冠王寺地 拳四郎(BMB)とカルロス カニザレス(ベネズエラ)との決戦が控えています。向こう一月半の世界王座の動向次第で、岩田の次戦も自然と決まってくることでしょう。

下記は2024年1月23日現在の、岩田の主戦場であるライトフライ級の王者たちとなります。

WBA:寺地 拳四郎(BMB/防衛回数2)
WBC:寺地 拳四郎(BMB/3)
IBF:エイドリアン クリエル(メキシコ/0)
WBO:ジョナサン ゴンザレス(プエルトリコ/2)
WBO(暫定):レネ サンティアゴ(プエルトリコ/0)
OPBF(東洋太平洋):ミエル ファハルド(比/0)
WBOアジア太平洋:ジェイソン バイソン(比/0)
日本
川満 俊輝(三迫/0)

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マロニー、激戦を制す(WBOバンタム級)

2024年01月22日 05時51分15秒 | 世界ボクシング

今月13日、カナダで行われた試合結果です。
WBOバンタム級戦:
王者ジェイソン マロニー(豪)判定2対0(116-112x2、114-114)挑戦者サウル サンチェス(米)

*昨年5月、3度目の正直で当時空位だったWBO王座を獲得したマロニー。新王者の座に就いてから8ヶ月、冬真っただ中のカナダで初防衛戦を行いました。

マロニーが迎えたサンチェスは、20勝(12KO)2敗と好戦績の持ち主ですが、世界トップレベルとの対戦経験は無く、王者にとり比較的安易な試合となることが予想されていました。その安全パイと思われていた選手が驚異的な粘りで、王座交代劇すら思わせる大健闘を見せました。

初回からリング中央で激しいパンチの交換を繰り広げた両雄。まさかこの打ち合いが、36分間ぶっ続けで行われるとは誰が予想していたでしょうか。手数ではマロニー、パンチの重みではどちらかというとサンチェスという打ち合いが続く中、王者は右目上を序盤戦にカットしてしまいます。

どちらかが完全にペースを把握することなく、採点の難しいラウンドが続いたこの戦い。経験値で上回るマロニーが逃げ切る形でゲームセット。王座を獲得した一戦に続き、僅差の判定で苦しみながらも初防衛に成功しました。

常にエキサイティングな試合を提供してくれるマロニー。好戦的ながらも一発屋ではないだけに、今後も好試合を見せ続けてくれることでしょう。

下記は新年早々に大激戦が行われたバンタム級の、2024年1月22日現在のタイトル保持者たちとなります。

WBA:井上 拓真(大橋/防衛回数0)
WBC:アレクサンドロ サンティアゴ(メキシコ/0)
IBF:エマヌエル ロドリゲス(プエルトリコ/0)
WBO:ジェイソン マロニー(豪/1)
OPBF(東洋太平洋):フローイラン サルダール(比/0)
WBOアジア太平洋:西田 凌佑(六島/3)
日本:空位

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