今回は、「染付 草と樹木文 コロ茶碗」の紹介です。
これは、平成24年に(今から9年前に)、或る古美術品交換会で競り落としてきたものです。
ご覧のように、これは立派な箱に入っていました。合わせ箱とはいえ、なかなか立派な箱に入っていましたので、最初見た時は、さぞや、中身も立派なものなのだろうと思いましたら、なんと、「コロ茶碗」だったのです。しかも、生地は灰色がかっていますし、有田産のものとは思えず、どこの窯で作られたのかも分かりません(><) しかも、下の写真からも分かりますように、見込面には、中心部を除いて、全面的に何やらべったりと硬い塗料のようなものが張り付いていて、汚らしい状態になっています(><)
見込面の中心部を除いて(福の文字部分を除いて)、全面的に何やらべったりと
硬い塗料のようなものが張り付いていて汚らしい状態です。
それで、こんなものは買ってもしょうがないな~とは思っていたのですが、これが、競りに掛けられましたら、発句が1,000円でした。しかし、やはり、誰も、箱は立派だけれど、中身が悪いと思っているのか、誰も槍を入れません。沈黙です。
私も、最初は買う気はなかったわけですが、そのうちに、「誰も、1,000円でも買わないのか。それじゃ、箱代にもならないだろうし、このコロ茶碗が可哀想だな~」と思うようになってきて、「それじゃ、箱代ということで1,500円で買ってやるか」という気になり、1,500円の槍を入れました。
案の定、誰もその上の額の槍を入れることがなかったものですから、簡単に私が競り落としたことになったわけです。
というようなことで1,500円で競り落としたわけですが、それでは、次に、この「染付 草と樹木文 コロ茶碗」紹介いたします。
正面(仮定)
正面から右に約90度回転させた面
正面から左に約90度回転させた面
正面の裏側面
見込面
ところで、この、見込面の汚れは、洗ったりすれば簡単に落ちるだろうと思っていたのですが、ちょっとやそっと洗っても落ちません(><) メラミン・スポンジで洗っても歯がたちません(><) その汚れをよく観察してみますと、歯石のような状態のものが全面的にびっしりと張り付いていることがわかりました。石灰質のものがびっしりと全面的に張り付いているんです。
そこで、硬い金属のようなものでガリガリと引っ掻いてみれば取れるかなと考え、ドライバーの先端でガリガリ削ってみました。そうしましたら、なんとか、削れることが分かりました\(^O^)/
そこで、喜び勇んで、その作業の続行です。しかし、その汚れはシツコク、簡単には取れません(><) 続けること1時間強、やっと、全面的に綺麗になりました(^-^*) その状態が上の写真です。上から2番目の写真と比べていただければ、随分と綺麗になったことがわかるかと思います(^-^*)
底面
生 産 地: 肥前・波佐見(よく分かりませんが、一応、波佐見としてみました)
製作年代: 江戸時代後期
サ イ ズ : 口径;7.4cm 胴径;8.3cm 底径;3.9cm 高さ;5.7cm