マッシーの日本寸評

「日本を少しでもいい国に、住みやすい社会に」との思いから政治、経済、時事問題を感性の赴くまま自由に批評します。

「複合企業」変身の是非に思う

2021-11-10 09:30:07 | 経済
昨今コングロマリット・ディスカウントなる言葉をよく耳にする。
これは異なる事業を多数抱える複合企業の企業価値がそれぞれの事業の価値の合計より割安になることを言うらしい。
ふーん?、・・・・。
その昔複合企業は多くの企業にとってある種「お手本」でもあった。
事業を多角化することによって何よりも環境変化に対するリスク回避になる。
JTが医薬品事業や飲料事業に進出したのもリーズナブルなものだ。
事業の内容次第だが事業間でシナジー効果を生むこともできる。
電機メーカーが半導体事業を強化し社内の製品事業向けに外販よりも安価で供給していることはよく知られているところである。
各事業を競わせて組織活性化する手法だって考えられる。
ウィスキー・メーカーがビール事業に進出したのも社内に緊張感を醸成する狙いがあったと聞いている。
ウィスキーとビールでは同じアルコール飲料といっても製法も経営ノウハウも別物だからねぇ・・・。

ところが昨今はその「複合企業」に逆風が吹いているようだ。
米国ではHPやデュポン、GEなどがすでに解体実施済みだ国内でも東芝が今後各事業を分社して各社を上場させる意向のようだ。
それにしてもこの「お手本」がこんなに揺さぶられるとはねぇ・・・。
各事業がお互いの市場を食い合ったり、シナジー効果を生み出すことが難しくなっているのか・・・?
時世の変化があるのかもしれないがそれでも上述したような複合企業のメリットは今も活きているものと考えている。
楽天の「経済圏構想」がいい例だろう。
一概に複合企業がピンチであるという訳ではないし見直さなければいけないということでもないのだ。





コメント
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