25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

頭が良いって

2018年12月17日 | テレビ
 「記憶力が良い」=「頭が良い」ではない。実はこういうことは普通に生きている人なら誰でも知っている。わかりきったことなのに、テレビクイズ番組だのワイドショーなどで、東大生や京大生は「頭が良い」と宣伝しているようなものだ。大学入試もペーパーで行うものだから、記憶力テストになってしまう。記憶力を駆使し、記憶力による知識で物事を考える方向への試験模索もやはり記憶力を元にしている。記憶力とその知識の組み合わせ思考ならAIで上等ではないか。記憶力が頭の良さ、だとするのはどうも気にいらない。
 それでは自分が思う頭のよい人とはどんな人か。すぐに浮かぶのは「雨ニモマケズ」の詩のような人である。
  ・・・・・・・・
  丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテオゴズ イツモシヅカニワラッテイル 
  一日ニ玄米四合と味噌ト少シノ野菜ヲタベ
  アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズ
  ヨクミキキシワカリ
  

 と全部紹介はしないが、「頭の良い人」とはこういう人なのだろうと想像する。学歴や肩書を名誉と思い、そんなプライドで生きている人を見ると気持ちも沈む。「私は頭がいいのよ」「オレは東大だぞ」と自分は言わなくてもテレビ局だの雑誌社だのが言ってくれる。このマスコミも困ったものだと思う。一体いつになったら、人間を表すのに、学歴を書くのが終わるのだろうか。サンデー毎日、週刊朝日が 高校別の大学進学ランキングを毎年行っている。いつ終わるのだろうか。「人」を表す規格が変わっていかなければならない。マスコミが共同幻想の多くを作っていることが自覚されなければならない。
 たぶん変わってくるのだと思う。次の産業革命はそんなものまでも巻き込んでいくことだろう。 
   

ファーウェイの副会長逮捕事件

2018年12月17日 | 社会・経済・政治
ファーウェイの副会長逮捕は深刻な様相を帯びているように思える。カナダは条約があるばっかりに逮捕をさせられ、身柄をアメリカに送ることの代わりにカナダ製品の排除にかけられている。
 ファーウェイは100%民間会社で急速にしたら成長したらしいが、日本の企業に敬意を表しており、ファーウェイの機器の部品の半分ほどは日本企業のものらしい。その部品輸出で今年は6800億円になり、すぐに1兆円を突破するだろうと予測されている。

 ぼくらがアメリカのグーグルやアマゾン、アップル社やマイクロソフトのものを使うように、ファーウェイの機器や交換機を使うとなぜいけないのか。アメリカのものが正しいのか、ファーウェイのものが一党独裁の国の企業だからいけないのか、ちっともわからない。

 安全保障上の問題があると言っても、それはあまりにも難癖をつけるようなもので、それだったら車も電話そのものも、科学技術そのものから日常使う衣類や文具でさえ、戦争になれば使うものである。人間の叡知は戦争を二度と起こさない、という理想に向かうことにある。

 個人の自由、人権、平等を重んじ、標榜するアメリカ。かたや14億の人口をかかえ、一党による指導、支配の下、自由、人権、平等は党に逆らわない限りにおいて認めるという中国。トランプ大統領は習近平のようになりたいのではないかと思ってしまう。議会の片方をとられ、物事が遅々として進まなくなってくると、民主主義政治がよいのか、一党独裁の専制政治がよいのかわかりにくくなってくる。

 ヨーロッパは難民、移民問題でナショナリズムが台頭してきている。不気味なことであるが、一国主義でやれるはずもなく、互いに補い合い、やっているのが現在の世界である。ヨーロッパもどうなっていくのか。

 ただ、科学は進展していくので、技術の革新を止めることはでえきない。AIもIoTも情報処理能力やスピードもより機能を増していく。我々個人のデータなど本当言えば、もう何もかもおわかりではないか。
 日本はとうに早くからアマゾンにやられている。グーグルにやられている。しかし、アマゾンもグーグルも便利である。仕掛けも楽しい。5Gの携帯が入ってきて何が悪いか。皆競争すればいいではないか。それを政治で排除するというのはおかしなことだ。日本の部品メーカーも注視していることだろう。企業の存続に関わってくる。

 よくマスコミが中国人の振る舞いを報道番組で笑うかのように報じるが、中国はそんな国だとえらそうに(過去にやってきた日本人の振る舞い方も忘れ)見ていると見間違えると思う。
 14億の消費者に売り込める環境を作るのは外交の仕事であるが、民間はどんどんと偏見を越えていくことだろう。