=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

作業日報

2009年10月27日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
■2009/10/27

Ⅴ 木づくり

・(再)側板のはぎ 2h

計2h

「似て非なるもの」

世の中には「似て非なるもの」が多々ある。

タコとイカ

広告と広報

などなど。


しかし、木工科と機械科もまた、似ていて多いに非なるもののような気がした。

実はこの二日間、グラインダの安全講習で機械科の実習棟にお邪魔する機会がありました。

足を踏み入れてみてその整然と整理された環境にびっくり!
機械回りもきれいだし、測定器をはじめとした道具も定物定置というのだろうか、置くべき位置まで決められてきちんとしている。

はっきり言って「なからよし」(信州の方言で、だいたいOKみたいな意味)の木工科とは大違い。

木と鉄の違いはあれど、似たような道具を使って素材から物を加工していく過程は似てはいるものの、まったく違う世界のような気がした。

木はもともと狂う素材だし、「なからよし」が根本にある木工科は、精密に加工をしていく機械科の仕事はきっとやっていけないことは誰でもわかる。

では逆はどうだろうか?機械科が家具を作るとどうなるのか?設計図と寸分違わぬ精密な家具ができるだろうか。
いや、私はそれもまた難しいと思った。
そもそも切ったそばから曲がったり反ったり収縮していくものを相手に、機械科は精神的に耐えられないのではないだろうか。したがって家具は完成しない。


「なからよし」と「精密さ」
きっとどちらがいいという話ではないと思う。

人それぞれ性格や向き不向きがあるだろうか、それぞれの長所を活かしてやっていけばいいのだ。


◆ちなみに、グラインダの脇にある冷却用の水が入ったバケツを撮影しました。
どちらが木工科で、どちらが機械科は一目瞭然ですよね。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする