=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

源平の戦なく平和な健康ランド

2009年03月12日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
高松の屋島にある健康ランドから見かけた一本の木。ここは広大な面積の店内で、各々が好きな場所をキープして睡眠していました。平和です。

高松市屋島(香川県)
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どこでもドアで世界美術の旅「大塚国際美術館」

2009年03月12日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
「どこでもドアで世界美術の旅」

そんなドラえもんの世界の実現がテーマ?の大塚国際美術館に行ってきました。
なんせ、世界中の「あ、見たことある」、「教科書に載っていた」という超有名な絵画作品が1000点余りも収蔵されているのである。

「はーい、みなさん古代イタリアに来ましたよ」
とか、
「中世フランスに行こうかと思いましたが、ちょっとあちらは混んでいるので、先にイギリスに行っておきましょう」

そんな魔法使いのおばあさんになったかのような口ぶりで楽しく話してくれるおばあさんガイドさんの言葉を、素直に受け入れていると、本当に時空を超越したような気分で楽しい。

ここ大塚美術館は、徳島に本拠地を置く大塚グループの75周年事業として着手された美術館です。
ここには、さきほど言ったように古代、中世、近代、現代の超有名絵画が1000点余り。しかしこれは本物ではなく、特殊技術により陶板に厳密に模写された品です。

陶板とは、超高温で焼きあげた陶器の板であり、極めて強い耐久性を持っているためその色彩や姿を2000年以上に渡って忠実に残すことができるそうです。
そのため、ガイドさんに倣って私達も超有名絵画にベトベトと触ったり撫で回したり、「モナリザの鼻をゴシゴシ」なんてことはしませんでしたが、そういうこともできるということです。
丈夫さの証拠みたいな感じでガイドさんが「大丈夫ですよ」と言っていましたが、さすがに大勢の人が触ったら擦れてくるのでは?と心配もしたが、とにかく耐久性が強いということ。
また、本物は散逸している壁画などを合体させていたり、この美術館ならではの取り組みもされています。

鳴門海峡の目と鼻の先にあるこの美術館ですが、周囲の景観を乱さないために地下を活用し、地下3階から地上2階までの5階を活用した常設展示スペース29,412㎡は日本最大級です。


さて、美術的教養のない私は中途半端な講釈は割愛させて頂きます。

私の今日最大の収穫は、自分の好きな画家がわかったことです。

無数の絵画の中で私が見たいと思って探した絵は「バベルの塔」でした。

(大塚国際美術館)

ですが、その絵の展示室まで行くまでに私が足を止めた絵が1枚ありました。それは「子供の遊び」という絵でした。

(大塚国際美術館)

「ウォーリーを探せ」のように、小さな子供達が100くらいの遊びをしている絵画です。大きなキャンパスとは言え、この一枚の中に実に大勢の子供達が様々な格好で遊んでいる様子が私は好きです。

そうして目的の「バベルの塔」を探そうとしたら、なんと「バベルの塔」は隣にあったのです。
つまり、この2枚は同じ作者だったのですね。

「ブリューゲル」

したがって、無意識と意識の交錯の末、私はブリューゲルさんの絵が好きだということがわかりました。

「バベルの塔」にしろ「子供の遊び」にしろ、人間は小さく描かれ、様々な動きをしています。そこには人間の多様性と面白さと同時に、俯瞰している神の目から見た哀れみのようなものが感じられます。

「多様性」と「面白さ」と「哀れみ」
こんなものが同居した家具や木工品を作れるのかどうかはわかりませんが、自分が好きなことが自覚できると、なんとなくうれしいものですね。



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さすがアフリカ、木の名前も面白い!

2009年03月10日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
さすがアフリカ、木の名前も面白い!


ブビンガ、モンキーポッド、オカン etc.....

さすがアフリカは木の名前を聞いているだけで面白いです。
こうしたアフリカ材を専門に扱っているのが、徳島の笹田木材さんです。かれこれ数十年、お父さんの代から扱っていると笹田社長は話してくださいました。

徳島には、製材所や木工所など木に関する業者が割りと多いのですが、もともと地場の木材を扱うよりは南洋材をはじめとして外国の木材を扱ってきた割合のほうが多いそうです。
そして徳島の木工品としては仏壇が多く、私が興味を持ったのは鏡台も結構作られていたそうです。
ちなみに地元の有名な工房には、KIKIさんがあります。

アフリカ材の特色は、大きく、重く、硬い ことです。
大径木が多く、唐木とかと同様重く硬い木であります。そのため、笹田木材さんには大径木の丸太が製材できる大型機械があり、これは日本でも5,6台しかないものだそうです。

また、私が驚いたことは、これらのアフリカ材は既に3,40年前から日本で大量に使われ、笹田木材さんでも現在の数倍の扱いをしておられたそうです。私自身はアフリカ材を珍しい材と勝手に思っていたのですが、既に昔からたくさん使われ、しかも床柱や座卓など非常に身の回りのものに使われていたことにびっくりです。



◆ブビンガ
結構メジャーなようです。


◆モンキーポッド
日立の「この木なんの木」で有名です。

◆ゼブラ
なかなか大径木が入ってくることが少なくなってきているそうです。90センチくらいの板にするために幅120センチくらいは欲しいそうです。

◆オカン


◆グラナディオ
大川で見た家具の材よりもさらに薄く製材されています。


◆マラス


◆スプルース


◆サテ
写真よりも赤みがありました。


◆パドック
結構赤いです。しかも切って時間をおいたほうがより赤くなるとか。


アフリカと日本材の違いで乾燥方法などについての違いは特になく、自然乾燥をして人口乾燥でとどめをし、さらに少し自然乾燥させるのがいいそうです。
「中田さんも、将来のために今のうちに材を購入しておいたほうがいいよ」と商売半分冗談半分で社長に勧められましたが、実際に少し小遣いが貯まると、少しずつでも板を買っていく若い木工家さんもいらっしゃるそうです。
笹田木材さんはネットでも多数商品を見ることができます。
私も小遣いたまったら早速チェックかな~。

笹田社長、お忙しい中どうもありがとうございました。


コメント (2)
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宮島 厳島神社

2009年03月08日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
(2009年3月8日)


なんだかいろんなものが完成されてしまって、ちょっと残念な気もしますが、

この宮島に訪れたことで、私の日本三景参りも完成してしまいました。


うわさにが違わぬ、それ以上のスケールの平安時代と竜宮城が合体したようなすばらしい世界遺産でした。

いい土地、いいものは、歴史を通しても、誰をも惹きつけ、歴史上の有名人物もみな敬愛するのですね。

この神社が1400年以上の歴史があり、

平清盛をはじめ、毛利元就、豊臣秀吉までかかわっているとは知りませんでした。

そのために、敷地全体がなんと広く、多様な建物がたっていることか。

宮島=あの海に浮かぶ鳥居

と思っていた私は大馬鹿です。

◆豊臣秀吉が命じた千畳閣 広いです。



◆鳥居はたっているだけ



この有名な鳥居は実は海中に柱が埋まっているわけではなく、基礎の上に自重で立っているだけなんだそうです。
先人の地知恵の塊です。よく見ると鳥居の柱も武骨な感じですが、これも鳥居のバランスを保つために一役買っているのでしょうか。

◆地元 千葉県館山市那古の祭礼に出される濱町の山車には全面厳島神社が彫られていて立派ですよ。





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カルスト台地の秋吉台

2009年03月08日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
(2009年3月8日)

学生時代はバイクでツーリングして、北海道や九州をはじめ全国各地を回った。

でも、九州とかはフェリーで行ってしまうので、

本州の先、山口県は自分の足で行ったことがなかったんです。

それが、この秋吉台に来ることで、日本列島縦断が完成しました。



写真の鍾乳洞もすごかったですが、

車を運転しながら見える民家がみな橙色の瓦屋根であった景色が、なんとなく印象に残りました。
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ハリーポッターの動く木

2009年03月08日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
見てください、このくねくね具合。そこはまるで木のおばけ、ハリーポッターに出てくる動き回り襲いかかってくる木のおばけが繋がれているようでした。
霧雨のモヤの中、一段とおごそかな空気でした。

◆大久保のクスノキ(国指定天然記念物)

椎葉町(宮崎県)
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「一本の木」の心

2009年03月08日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
その一本の木の隣には祠がありました。

私がこのカテゴリー「一本の木」を作った理由はこの写真にぴったりです。

一本だけ生えている、残っているのにはきっと意味がある。存在しているだけで奇跡かもしれない。
この写真のように祠は作れないけど、なんとかその姿を写しておきたい。
そんな心です。

美祢市(山口県)
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世界一の材木屋「高田製材所」

2009年03月07日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
(2009年3月7日)


ナカヤマ木工さんに伺ったら、目の前にある製材所は「世界一」なのだとか。

「世界一」なんて言葉を聞いたら、行かないわけには行きません。

早速訪問。

歴史を感じさせる店構えですね。

伺ってみると、「取り扱っている樹種の種類が世界一」だそうです。

ここにくれば、地球の裏側にある樹種でも手に入れられるってことですね。

2階にある一枚板の在庫置き場を見学させてもらいました。

ありがとうございました。

◆高田製材所HP
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家具の町 大川にやってきました。

2009年03月07日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
数年前に出版された家具の雑誌でしたが、そこに掲載されていた「ナカヤマ木工」様に連絡をさせて頂いていました。

中山さんはここ大川で家具工房を営む二代目で、父親のもとで修行をしましたがお父さんが作られていた家具とは違う無垢の材を手作りしていく方向を選ばれたそうです。

家具の産地大川の発祥は江戸時代にさかのぼり、もともとは京都から来た榎津久米之介が伝えられたようです。町の目の前を流れる筑後川を、大分をはじめとした山々から産出された杉の材木が運ばれてきて、これらの豊富な材を活用し家具が作られ、他には水車なども作られていたそうです。
大正11年大川に初めての家具製造機械が導入されました。(大川木工産業資料館)加工機械の中には大川で開発されたものもあり、家具の産地として加工機械やその周辺業界が集積する世界でも有数の家具の産地となって現在に至っています。


しかし面白いことに、大川の家具には「これが大川の家具」というものがないそうです。
なるほど街中でもらった家具マップを見ても、伝統工芸的な家具からカントリー家具、モダン家具、洋家具の大型工場など様々な家具屋さんがひしめいています。

その中で、中山さんは有志と指物振興組合を結成し、小規模ですが比較的手加工が多くデザインに優れた家具を製作し、仲間とともに展示会を行っているそうです。

木工家にとって気をつけなければいけないアドバイスをお願いしましたら、
「まずは健康、安全」と教えて頂きました。
「指をなくすのは一瞬だよ、『あ、あ、』と思ったらもう終わりだから」

いくら長年のベテランでもそのような事故に遭うことはあり、大川にもたくさんそうした方がいらっしゃるそうです。
私も改めて気をつけようと肝に銘じました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後中山さんの紹介も頂き、何軒もの工房を拝見しお話を伺わせて頂きました。

大川に工房を構えるメリットは、家具に関する業界の集積があるので、「家具のことなら何でもそろう」点に尽きそうです。
製造機械メーカーも多く、セッティングや修理などに機敏に対応してもらえ、金具などの部品もそろうし、もちろん材木屋も多く、しかも最近は少量対応も可能で運んでくれるようです。
景気や市場が縮小する中で業界全体の協力が昔よりも増えたそうです。
しかし、事業所数は600くらいあったものが200くらいになっているかもしれないという情報も聞きました。
その中でも調子のいい工房というのは、「デザインにお金を払っている」というお話も聞きました。流行や同業者の真似に走らず、外部のデザイン事務所とコラボレーションをしたり自ら企画したり。「作り手は無意識に作りやすいもの」を作ってしまうので、デザインと製作は分けたほうがよいと自らの体験を語って頂いた方もいらっしゃいました。
また若い世代でも修行して独立を果たしている方々も大勢いて、そうした人達は技術と同様に人間関係づくりも気を使い、特に都会にショップを構えるにはそうした活動が不可欠だそうです。

「大川の家具には型がない」ことを逆手にとり、基盤を活かした自由奔放な発展の可能性が大川にはありそうです。

◆町のシンボルでもある筑後川昇開橋
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大川木工産業資料館

2009年03月07日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
(2009年3月7日)

村上機械株式会社内にあります。

大川の家具産業を支えてきた昔の木工機械が展示されています。

なかでも、昔はひとつのモーターで得た動力を、
ベルトで工場中をめぐらし、複数の機械を動かしていた様子をそのまま見ることができるのはすばらしいですよ。



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