ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

RSをたどる日々

2020年09月30日 | R100Trad (1990) クロ介
旅立ちたい気持ちが日毎高まる芭蕉翁の脳裏にまだ見ぬ松島の月がチラチラしたように

RSの記憶を手繰るボクの目にはあの「プロペラマーク」が月のようにまん丸く浮かんでは消える


仕事が早く終わった金曜

クルマのウインドー越しに一瞥をくれたオートバイ屋の店先

ツルんとした白いテールカウルに青と白のエンブレムを発見


なんだか天の啓示のような気がして

もちろん自分に都合がよくそう思っただけだが

翌日、店を訪ねると

それは「K75」のものだった


テックモーターサイクルは以前モノサスのRSを世話してもらったショップ

その後の2本サスの時も買ってもないのに嫌な顔一つせず面倒を見てくれた

「実は……」とRSへの思いを話してしまったが

探すのは難しそうな口ぶりだった


そりゃそうだ

2本サスのRSにこだわるとほとんど40年前の代物


今すぐとは言わないので気長に待ちます

と、あきらめ半分にお願いするボクにY氏は「これはどう?」と云う


指さす先にあったのは



この真っ黄ぃー黄ぃー

RS 再び

2020年09月24日 | R100Trad (1990) クロ介
初めてオートバイにまたがったのはもう半世紀も前のことだ

免許を得て、自分でライディングしたのだって40年も前のことだ

一度も途切れず、この齢になるまで何となく乗り続けてきた


判断力や体力が衰え

周りに迷惑かけそうだから、大きいオートバイは止めることにした

休みに走りに出かけても、クルマやオートバイが多すぎて好きに走れないから止めることにした


大好きだった古いボクサーを手放すとき

本当に大げさでなく、人生が終わったような気がしたな


小さなシングルピストンのオートバイをこっそり手に入れて

近場をちょこっと走らせてニヤッとする


でもこのエストレヤっていうオートバイは逆効果だった

エストレヤはまさにオートバイの神髄

スーパーカブと同じオートバイの魂が宿っていた


思い出すのはボクサーツインの連続音と独特の安っぽい振動