ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとずうっとオートバイがいちばん好きだった

むかし有料道路だったところを無意識に迂回するロートル単車乗り 「浜名湖」静岡県浜松市

2023年01月16日 | 水溜まり探訪


豊橋市街をぐるっとバイパスは迂回して進み

丘陵地帯を緩やかに上り下りしていると

間もなく県境を過ぎ、潮見トンネルに入る

このトンネルは下り勾配になっていて

前方出口の向こうに紺碧の太平洋が覗けてみえる

トンネルを抜けると世界は一変

見渡す限り続く遠州灘

黒潮の太平洋は真冬の低い太陽に照らされて波頭が無数に輝き

上空には冴え渡った空がどこまでも続く

今日は風もなく

彼方に見える浜名大橋の向こうにアメリカまで見えそうな程クリアだ

いや、アメリカは見えなかったけど富士山がはっきり見えた



馬郡ICでバイパスを離れる

宇布見橋を経て中州へ渡り、

緩やかに湾曲する浜名湖大橋を経て舘山寺へ

以前、浜名湖は有料道路だらけで

料金所に引っかからないように抜け道ばかり走っていた

そのころのクセが抜けないのか、つい脇道に逸れてしまう

貧乏性だ

けれどその方が湖に沿って走れることが多くて気持ちいいんだけどね

天気が良くてしかも風が無い

もともと静かな湖面だけど今日は一層穏やかだ

浜名湖って地図上で相当な存在感(汽水湖では日本一)があるけど

実はぺらっぺらな水溜まりで

平均水深が4.8mしかない

まあ上から見ている分にはそんなこと分からないんだけど

もともとは干潟だったてことなのかな



浜名湖の北端、気賀で折り返してさらに西へ湖岸を進む

天竜浜名湖鉄道の佐久米駅で休憩





ホームに出るとちょうど汽車が来ていた

たくさん集まったユリカモメたちがワッと舞い上がり

またすぐにホームや岸壁に戻ってくる

とてもかわいくていつまでも見ていられて去り難い





そのまま湖岸沿いに進み

「なでしこのおばあちゃんち」に巡礼





細長い岸が続く静かな湖岸

オートバイを停めてのんびりしたかったけど

停められそうな場所がなく断念

猪鼻湖へ出てクロ介を停めた



岸壁がちょうどよいので椅子は無し

セブンイレブンで買ったクッキーをつまみにコーヒーを淹れる



あー、と久しぶりの間抜けな溜息

山の方が好きだけど

水溜まりって、DNAが反応するんだろうな

水際でちゃぷちゃぷ云う音聞くと

カラダが喜んでるのがわかるよ

本当に疲れた時は「水溜まり」行ってくださいな



で、

このゴリラ、なに?





2023 年頭所感など

2023年01月08日 | R100Trad (1990) クロ介
年が改まって

何となく去年のあれやこれやがリセットされたような気になると

それほど真面目な性分でなくとも

さー今年はどんな一年にしようかな、と考えたりする

ボクは性格が悪いので

大抵は性格的なことを反省して

今年はもうちょっとまともな人になりたいな、なんて考える



ああそうか

普通はスケジュール的なことを考えるのか

でもね、こちとら毎日暇だから

その気になればなんだってできるし、どこへでも行かれる

それと予定をたてるのが嫌いだからもともと計画もしない

それに明日生きていられると思ったら大間違い

朝、 パチンとスイッチが入ったら

その日一日をただ生ききる

そして夜

誰にともなく、おやすみまた明日、と云ってふとんに入る

いかに生きて、いかに死すべきか

なんて馬鹿云っちゃあいけない

巡り来る一日一日のほうが大事だ



人類の科学は、こうすればああなる、で組み上げられているけど

実際の世界は、どうすればこうなる?で出来上がっている

不完全な2個の細胞からおよそ60兆個(最新では37兆個)にまで分裂し

ヒトの個体をなす

そして死んだあと大気中や土中に身体を構成していた素粒子は拡散し

地球をめぐる

ヒトを構成する素粒子の数はおよそ60兆×1000兆×50

(細胞数×細胞に含まれる原子数×原子内の平均的な素粒子数)

宇宙全体の素粒子に比べればそんな数ただのゴミだ

ゴミだけど生きている

そしてそれを知っている

命に意味はないけど

命は古代から受け継がれる願い

つまりそれは、命は自分のものではないということだ

「これはいったいどうすればこうなるんだい?」

むかしの人はそれを仏の智恵ととらえ畏れ崇めた

この世界の美しさや不思議さの体験者として

日々に感謝して暮らしたい

年頭に改めて思うことはこんなことだ