ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

北風小僧の寒太郎に首がもげる

2021年01月29日 | R100Trad (1990) クロ介
きーろいやつ(R100TRAD)がうちに来てから間もなく3か月

走行は700km

サブいからね

それともう一つ言い訳は

きーくんはオートバイ屋の店先で10年も放置されていた

油脂類はすべてリフレッシュしてくれた(セルモーターもたまたま逝ってしまったので交換)けど

パッキングやブッシュはいつ悲鳴を上げるのか経過観察中だ


基本的にはとても快調だ

とはいえ、パニア付けたりハンドルライザー付けたり

ウインカーやライトを触ったり

ちょっと大きめのスクリーンに変えたりで

毎週のようにタンク外して作業してきた

それもようやくひと段落

今日は朝から今まで触った個所のネジの締め付けをすべてチェック

作業中に吹っ飛ばしたヒューズも既定の白(8A)に交換

電装の作業をするときバッテリーのマイナス外したほうがいいけど

こいつはボディーアースの接点がスピードメーターケーブルの取り出し近くにある



こいつを10mmのスパナで外しておけばOK

ヒューズボックスのカバーのネジは指で外せる



下の赤いヒューズがとりあえずの代替品

手前に6Pのコネクターが外れてるのがわかるけど

カバーが外しにくくてコネクターを抜いた

これがあとでトラブルの原因になるとは……



きーくん、これで準備万端だ


最終チェックに高速へ行く

ETCの作動も試したかった


あんまり交通量の多いインターではもしもの時迷惑なので

新東名の岡崎東ICへ行く

わかってはいたが風がアホほど強い


ETCゲートは一瞬の躊躇の後、けれどすんなり開いた

本線合流で右にウインカーを出し作動を確認するとメチャメチャなハイフラ

200回/minくらい

でももうどうすることもできない


本宮山トンネルを抜けると雪が舞った

雪はそのあと降り続き

東上トンネルを過ぎるころには視界を遮るほどになった

体感温度はマイナス

指先の感覚はすでに無く、麻痺し始めている


フロントの振動やシミー、ウォブルなどちょっとナーバスになっていたが

今日、チェック中にステムの緩みをなくしたら

はたしてアウトバーンを根城としていたこのOHVボクサーツインは

これがベストシチュエーションとばかりに

素晴らしい直進性と安定感を見せた


これオートバイ屋さんに読まれるといやだけど

ステムの締め付けに神経質なOHVボクサー

プロはすごく慎重に、ちょっと動きやすくセッティングしてくれる

でもこれだとシミーが出ることがある

そもそもコーナリングマシンではないし

バイアスの細いタイヤなので運動性自体は問題ない

だからちょっと締め付けたくらいのほうが良い

と、素人ながら長くボクサーに乗るユーザーとして思っている


このボクサーの直進性はとても繊細な感覚で

オンザレール、というより

矢のように、という飛行感に近いと思う

不安定極まりないはずなのに

なぜか奇跡のようにバランスして浮遊している感じだ


きーくんの機関も絶快調

5速トップギア

100km/m  3500rpm
120km/h  4000rpm

エンジンの振動はやや鳴りを潜める

プッシュロッドがロッカーアームを押し

そのロッカーアームがバルブを叩き込む

金属的なその打撃音は断続的になり

リーーーーーーーーンとなり続ける

”OHVミュージック”


こいつを手に入れて良かった

一度これを捨てたボクは阿呆だ




長篠設楽原PAにきーくんを入れて

ウインカーをチェックする

左右ともにリアウインカーが付いていない



ヒューズ付け替えて時に抜いたカプラーは

リア周りの電装全般のケーブル

ウインカーだけでなくストップランプもついてなかった



新城で新東名を降りて

国道を南下

豊川ICから東名に乗る

北西からの強風に対峙しながら次の音羽蒲郡ICまで格闘する

SHOEIのJ・Oなんてかぶってるんだけど

向かい風にあうとヘルメットのリフトが強烈

大挙押し寄せる北風小僧の「寒太郎」軍団

首がもげるかと思った

見せびらかさずに、こっそりほくそ笑む

2021年01月14日 | R100Trad (1990) クロ介
ちょっと気になることがある

OHV2バルブのボクサーが、さも特別だというような

ブログをよく見かける

ボクもなんだかちょっとそんな風に取られそうな書き方をしてしまっているか



改めてことわっておきたいが

あんなもん何にも特別ではない

ただの古いエンジンだ

効率も悪いし

機械としての特別さなんて微塵もない


「2バルブボクサー乗り」の矜持とか言ってるの見たけど

いい加減にしたほうがいい

ただただ好きで乗ってるだけだ

古女房でも「おまいさん」がいい、ってやつだ

なんでも人を組み敷いて「マウント」するだろ、おまえら


てめェで作ったわけでもない

ただ金出して買っただけだろう

世界中に何万人もいる、そんなやつ


もう一回云う

2バルブボクサーなんて、ただの古いオートバイだ

個人にとって特別かもしれないが

「特別」なオートバイなんかじゃ絶対ない

ただしプレミアムなオートバイなので掛かっているコストが全然違うのは確か

事実、日本製の3倍くらいの価格で販売されていた

だから、古くても良いものは良い

ただそれだけの話だ

ぜひ体験してみてね、でもないし

お前にはわからんだろ、でもない



出来ればこのまま誰にも知られず

ひとりオートバイの上で「フフ」とほくそ笑んでいたい

まさに至上の時間なのだから

年頭所感など

2021年01月06日 | R100Trad (1990) クロ介


競馬法施行規則で定められた今年最初の開催可能日、1月5日は毎年「金杯」の日

仕事なんか絶対しない

で、競馬する

そのために、休んだ

けど朝から天気はいまいち

だけど風はない

とりあえず午前中の未勝利戦はパスしてオートバイを走らせる


ここはあまり知る人がいない「寺部海岸」

どこよ?

まーどこでもいいじゃん

ボクにとっては人生のマイルストーン的な場所

とても大切な場所だ


ぼんやり海を眺める人が一人

男女3人のバーベキューチーム

あとは「鴨」か?海に鴨はいないか


きーくんは納車から500キロちょい

まだトラブルはない

チャタリングが出てたけどステムを少し増し締めして治まった

シミーが3000rpmくらいで出るけど

やっぱりタイヤのせいかもしれない

テックのYさんも「あれあんまりよくない」と言っていたな

ブリヂストンかミシュランかメッツラーなんだけど

今度はブリヂストンにしてみよう

ただそんなにひどくはない

チャタリングはやばいけど、シミーで少し揺れるくらいのほうが、かわいい


この黄いろいモノサスボクサーはホント楽しい

運動性も動力性能も中の上だけど

ボクは間違いなくこいつの虜だ


ちなみに

東西の「金杯」はことしも惨敗

マイナスからのスタート(トホホ……)