台風一過、秋の気配も濃くなったね。
この週末はすっきり晴れて、空気もキーンと冴えわたった。
どこへ行こうか、あれこれ考えるけど一向に決まらない。
贅沢な悩みだね。
決まらないまま、銀ジィ(’81R100RS)を引っ張り出して、
コーヒーセットや温泉セットをパニアに装備していく。
とりあえず、岡崎ICから高速の人に。
連休中日の高速は思いのほか空いていた。
東名最大の渋滞区間となった音羽蒲郡・豊田JCT間も
今度の集中工事が終わる10月21日から3車線化されるけど、でも、たぶん効果はないでしょう。
そんな身も蓋もない情報はさておき、
走りながら、どこら辺へ行こうか考える。
空気が澄んでいて、遠くの山が良く見えるから高い山にしようか、と漠然と思いつく。
高い山?
御嶽でしょ。
ということで、何となく御嶽を目指して、気持ちが落ち着く。
〇
中津川で高速を下りて、国道19号線を辿る。
1車線で、追い越し禁止が続いて、トラックも多いけど、
なんだかボクはこの19号が好きだな。
恵那山がくっきり見える。
立体的なこの中津川の景色がとても気に入っている。
いつも気になる「乙姫」と云う交差点をまがって、その先にあるすごい橋へ向かう。
すごい高さ。
川の中に見える大きな岩がどうやら乙姫岩というらしい。
この先にある寝覚ノ床に浦島太郎の伝説があることは知っていたけど、
ここがその浦島太郎さんが来た竜宮城らしいよ。
釣りをしていた太郎さんが鉄砲水に流されて、たどり着いたのがこの竜宮峡。
ここで乙姫様に介抱された縁で恋仲となりしばし滞在したのだとか。
ボクたちが良く知る海洋版の浦島太郎でなく河川版だね。
亀は出てこないのか?
太郎さんが掴まっていたのは亀でなく、大きな岩らしいよ。
〇
そのまま、木曽川対岸の県道を走って、
坂下で19号へ戻る。
大きな石の阿弥陀様。
木曽の街道は歴史があるね。
寝覚ノ床で一服。
ここからだと赤沢の自然休養林が近い。
トロッコ列車にも乗れる森林公園だ。
前から行ってみたかったので、急遽進路変更。
けど、上松の街から県道へ入った途端に「災害復旧のため通行止め」とでた。
先日の台風は岐阜に大量の雨を降らせたからね。
行けるとこまで行ってみようと、県道473号線(岐阜県・上松御岳線)へ入る。
赤沢の自然休養林は「森林浴」発祥の地らしい。
県道から折れてすぐに行き止まり。
そこにあった広場で昼飯。
森の反対側は中央アルプス。木曽駒が衝立のように聳えていた。
〇
腹が膨れると、なんだか先へ進む気力が萎えてきて、
あのまったりとした19号の流れにもう少し身を任せたくなる。
というわけで、行き止まりでどこへもたどり着いてないのに、
19号を戻るおっさんと銀ジィなのであった。
けれどさすがに天気が良すぎる。
このまま帰るのもなんだかもったいないので、
中津川市街から国道363号線へ入って、わざとクネクネしてみた。
地図で見るよりは単調で、案外あっさりと峠へ出た。
峠からはまどかな山容の恵那山が見えた。
反対側には思わせぶりに「根の上高原」こっちと書かれた看板が、
行くあて知れずのおっさんを誘惑する。
ちょっと走ると、なんだかさっきの国道なんかよりずーっと立派な県道に出た。
県道413号線(岐阜県・東野中津川線)。
気持ちいいワインディングの先に山上の池へ出た。
全然知らなかったけど、結構ちゃんと整備されている様子。
大きな芝生の広場でぼんやり空を眺めて過ごす。
ちょっと紅葉してる!
もうすっかり秋だね。
〇
あんまり気持ちいいからのんびりしてたら遅くなってしまったよ。
山を下りて岩村から国道257号線で稲武へ向かう。
4時を過ぎるとクルマも減ってずいぶん流れがいい。
というかガンガン追い越しかけてるのはボクか?
川向のワインディングは山から水が出てウエット。
スロットルワークに気を付けながら下る。
田峯からいつもの県道へ入って、菅沼の涼風の里で休憩。
もう時間が遅いからお店は閉まってた。
秋の夕日は山際にすでに落ちて、風がさらに冷える。
さあ、もうひとっ走り!
とはいかなかった・・・・・・
なんと台風の影響で県道37号線(愛知県・岡崎清岳線)の宮崎から先が通行止め。
なんでも木が倒れて道を塞いでいるらしい。(早く切れ!)
おかげで山の中を迂回させられる。
それなら千万町で分岐するところに表示すべきでしょ?
知ってたらワザワザこっち来ないって!
全体的に山の中の行き止まりって唐突だよね。
おまけにその迂回路が「エーッ!」って云って「ハーッ?」な感じが多いよ。
結局、峠を越えて音羽で国道1号線へ出た。
千万町で333号線行ってたら、とっくに家に着いてるぜ!って誰に云えばいいの?
あー疲れた。