ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

行き止まりのまわり道、そして日が暮れる

2011年09月26日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

台風一過、秋の気配も濃くなったね。

この週末はすっきり晴れて、空気もキーンと冴えわたった。

どこへ行こうか、あれこれ考えるけど一向に決まらない。

贅沢な悩みだね。

決まらないまま、銀ジィ(’81R100RS)を引っ張り出して、

コーヒーセットや温泉セットをパニアに装備していく。

とりあえず、岡崎ICから高速の人に。

連休中日の高速は思いのほか空いていた。

東名最大の渋滞区間となった音羽蒲郡・豊田JCT間も

今度の集中工事が終わる10月21日から3車線化されるけど、でも、たぶん効果はないでしょう。

そんな身も蓋もない情報はさておき、

走りながら、どこら辺へ行こうか考える。

空気が澄んでいて、遠くの山が良く見えるから高い山にしようか、と漠然と思いつく。

高い山?

御嶽でしょ。

ということで、何となく御嶽を目指して、気持ちが落ち着く。

            〇

中津川で高速を下りて、国道19号線を辿る。

1車線で、追い越し禁止が続いて、トラックも多いけど、

なんだかボクはこの19号が好きだな。

Dscn0221_1024x730

恵那山がくっきり見える。

立体的なこの中津川の景色がとても気に入っている。

いつも気になる「乙姫」と云う交差点をまがって、その先にあるすごい橋へ向かう。

Dscn0226_1024x768

すごい高さ。

川の中に見える大きな岩がどうやら乙姫岩というらしい。

Dscn0234_1024x827

この先にある寝覚ノ床に浦島太郎の伝説があることは知っていたけど、

ここがその浦島太郎さんが来た竜宮城らしいよ。

釣りをしていた太郎さんが鉄砲水に流されて、たどり着いたのがこの竜宮峡。

ここで乙姫様に介抱された縁で恋仲となりしばし滞在したのだとか。

ボクたちが良く知る海洋版の浦島太郎でなく河川版だね。

亀は出てこないのか?

太郎さんが掴まっていたのは亀でなく、大きな岩らしいよ。

            〇

そのまま、木曽川対岸の県道を走って、

坂下で19号へ戻る。

Dscn0237_1024x768

大きな石の阿弥陀様。

木曽の街道は歴史があるね。

寝覚ノ床で一服。

ここからだと赤沢の自然休養林が近い。

トロッコ列車にも乗れる森林公園だ。

前から行ってみたかったので、急遽進路変更。

けど、上松の街から県道へ入った途端に「災害復旧のため通行止め」とでた。

先日の台風は岐阜に大量の雨を降らせたからね。

行けるとこまで行ってみようと、県道473号線(岐阜県・上松御岳線)へ入る。

赤沢の自然休養林は「森林浴」発祥の地らしい。

県道から折れてすぐに行き止まり。

Dscn0238_768x1024

Dscn0240_1024x755

そこにあった広場で昼飯。

森の反対側は中央アルプス。木曽駒が衝立のように聳えていた。

            〇

腹が膨れると、なんだか先へ進む気力が萎えてきて、

あのまったりとした19号の流れにもう少し身を任せたくなる。

というわけで、行き止まりでどこへもたどり着いてないのに、

19号を戻るおっさんと銀ジィなのであった。

けれどさすがに天気が良すぎる。

このまま帰るのもなんだかもったいないので、

中津川市街から国道363号線へ入って、わざとクネクネしてみた。

地図で見るよりは単調で、案外あっさりと峠へ出た。

Dscn0246_768x1024

峠からはまどかな山容の恵那山が見えた。

反対側には思わせぶりに「根の上高原」こっちと書かれた看板が、

行くあて知れずのおっさんを誘惑する。

ちょっと走ると、なんだかさっきの国道なんかよりずーっと立派な県道に出た。

県道413号線(岐阜県・東野中津川線)。

気持ちいいワインディングの先に山上の池へ出た。

Dscn0252_1024x649

Dscn0259_1024x768

全然知らなかったけど、結構ちゃんと整備されている様子。

大きな芝生の広場でぼんやり空を眺めて過ごす。

Dscn0251_1024x768

ちょっと紅葉してる!

もうすっかり秋だね。

            〇

あんまり気持ちいいからのんびりしてたら遅くなってしまったよ。

山を下りて岩村から国道257号線で稲武へ向かう。

4時を過ぎるとクルマも減ってずいぶん流れがいい。

というかガンガン追い越しかけてるのはボクか?

川向のワインディングは山から水が出てウエット。

スロットルワークに気を付けながら下る。

田峯からいつもの県道へ入って、菅沼の涼風の里で休憩。

もう時間が遅いからお店は閉まってた。

秋の夕日は山際にすでに落ちて、風がさらに冷える。

さあ、もうひとっ走り!

とはいかなかった・・・・・・

なんと台風の影響で県道37号線(愛知県・岡崎清岳線)の宮崎から先が通行止め。

なんでも木が倒れて道を塞いでいるらしい。(早く切れ!)

おかげで山の中を迂回させられる。

それなら千万町で分岐するところに表示すべきでしょ?

知ってたらワザワザこっち来ないって!

全体的に山の中の行き止まりって唐突だよね。

おまけにその迂回路が「エーッ!」って云って「ハーッ?」な感じが多いよ。

結局、峠を越えて音羽で国道1号線へ出た。

千万町で333号線行ってたら、とっくに家に着いてるぜ!って誰に云えばいいの?

あー疲れた。


伊豆を走ってもなんだか不満なこの走る魂(おっさん)

2011年09月19日 | R1150RT (2001) あお号

伊豆へ行ってきた。

いつものように箱根峠へ上がって、そこから熱海峠の伊豆スカイライン入口へ。

「どこまで?」と訊くから、

「最後まで」って答えると、料金所のおっさんに笑われた。

どこまでって云えばいいんだい?

天城高原?

まあいいってことよ。

1年ぶりの伊豆スカイラインは今日も最高に楽しかった。

ブイーンって行って、グウウーと減速、シュターーーーと旋回、そしてまたグワーン。

二輪車通行止めとか云ってないで、逆に二輪専用道にすればいいのに。

城ケ崎から海沿いを国道で南下。

下田で昼メシ、金目鯛。

Dscn0177_1024x595

Dscn0176_1024x767

西伊豆へ回ってマーガレットラインを攻める。

松崎からバサラ峠を越えて、河津。

旧道で天城を越えた。

Dscn0182_1024x718

Dscn0184_991x1024

            〇

楽しかったけど、いつもと一緒だったな。

伊豆半島中ワインディングで走りに没頭できる。

結構まだ暑くて、温泉につかる気もしないし

久しぶりの600km越えに、走りごたえはあった。

ただそれだけ。

贅沢かもしれないけど、伊豆まで行ったのになんかスッキリしない。

            〇

週末は、のんびり銀ジィ(’81R100RS)で散歩。

南海上にふたつも台風があるせいで、彼岸も近いというのに空気が暑い。

交換したタイヤのおかげで、ワインディングが楽しい。

ついつい攻めた走りになってしまうけど、

効率の良い旋回を心掛けて、無駄に深くリーンさせない。

先週、調整したクラッチの遊びが大きすぎた。

休憩しながら、ほんのちょっと遊びを少なく調整しなおす。

うんうん、いいかんじ。

Dscn0194_768x1024

空の色はもはや秋だね。

作手守義の集落には彼岸花が咲いていた。

お地蔵様のところに銀ジィを停めて、集落を散歩して歩いた。

Dscn0219_1024x733_2

Dscn0200_1024x852

Dscn0196_1024x681

Dscn0202_751x1024

Dscn0214_768x1024_3

今まで気づかなかったな、こんな沢があるなんて。

ここんところの雨で山はまだ大量の水を蓄えている。

ちょっと山に入ると、水浸しでブーツが湿る。

見上げる山の木々は、ほんの少し緑をくすませているような感じがした。

Dscn0210_1024x741

           〇

走る目的は別にどうでもいいんだけど、

走りたい衝動が何からきているのかは知りたい。

クルマでなく、自転車でなく、オートバイで。

CBでなく、SRでなく、FLHでもなくこの老いぼれ(RS)で。

走りながらそんなことを考えてると、ああキンモクセイ・・・・・・、と

しあわせな自然の贈り物に無条件で至福な気持ちになるんだなー。


「完璧」と名付けられたタイヤ

2011年09月12日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

Dscn0163_1024x642

自社の製品に、「完璧」とネーミングするからには、余程の自信があるのだろう。

ドイツの2輪タイヤメーカー、「象さんマーク」の御存知メッツラー。

「パーフェクト」と名付けられたタイヤはこいつだけ。

ME11・ME77

Perfect_me_11_173x236_2Perfect_me_77_173x236_2

このタイヤの見出しにはクラシックと必ず付く。

古き良きトレッドパターンで旧車に似合うと。

ボクたちは古いタイヤのパターンを知っているからそう思うかもしれないけど、

今の若い人たちからすれば、別に似合うとは思わないだろう、知らないんだから。

シミー対策のひとつとして、先回、同じメッツラーのレーザーテックに履き替えた。

レーザーテックは何よりグリップが強くて、バイアスとしては現代的な性能だ。

が、ボク個人の意見として云わせてもらえば、

運動性能がパーフェクトには数段劣っている。

なにを馬鹿な、と誰もが感じると思うけど、

確かにレーザーテックの性能はかなりレベルが高い。

リーンは安定しているし、グリップも強い。

ウエットや冷寒時も安心だし、直進時の安定性も良い。

けれど、リーンにはしっかりとした荷重の移動が必要で、

そのあとの旋回性もまあ普通だ。

強いて云えば、グリップの強さとタイヤの硬さのおかげで、

強いトラクションが掛けられ、その反力として内向性を高められると云うことだ。

けれど、それならワイドリムにワイドトレッドのラジアルタイヤの方が数段上だ。

なんだろうね、バイアス末期の大型車に向いてるかも。

タイヤのケースが逆に旧車には固すぎるのかも。

「Vレンジ」だもんね。

それに比べてパーフェクトはHレンジ、フロントなんかSレンジだ。

Sレンジってピンと来なくて、調べてみたらなんと180km/h。

これを当時の取説どおりの空気圧設定で乗ると、本当にピッタリくるから不思議だ。

パーフェクトはすごく寝たがるし、廻りたがる。

イン側への荷重にものすごく敏感で、といってもクイックとは云わないけど

深く寝ながら旋回を強める。

舵角よりキャンバースラストで曲がる感じ、だからグリップがほどほどで釣り合うのか。

限界は低いけど、公道では問題にならないレベルだ。

だから今回、それを確かめたくて敢えて「パーフェクト」をチョイスした。

Dscn0159_768x1024  Dscn0168_768x1024

ちょうど100km走ったトレッドの状態。

表面のラインも消えて、慣らし完了だね。

            〇

翌日、いつもの散歩コースへ試しに行く。

前に履いた時にはすごいシミーで閉口したけど、

ステムの締め加減を替えたおかげか、このパーフェクトでもまったく振れなかった。

唯一の欠点はニブリング特性が悪い事かな。

路面の縦溝にフロントを取られるなんて最近のタイヤでは有り得ないから

経験のない人は最初ちょっと怖いかもしれない。

中央道の恵那山トンネルって路面に縦溝があるって知らないでしょ?

パーフェクトを履いて走ってみるとすごく怖いよ!

縦溝があるなんて思ってもいなかったから、最初走った時、マジでパンクした!って思ったね。

でもニブリングで吹っ飛ぶことはないから落ち着けば大丈夫。

そう云えば、最近じゃあこう云うオートバイの挙動を表す言葉をレース以外では聞かなくなったな。

ウォブル、ヨーイング、ジャダーそれに今云ったニブリングなんてよくあった。

そうそう、NSRのキックバックは強烈だったね。

それに比べると銀ジィ(’81R100RS)なんて古いわりによく出来てる。

操縦安定性とかハンドリングなんかは欧州車のほうが進んでたのかも。

ともあれメッツラー パーフェクト ME11・ME77はベストマッチ。

二本サスのRSなら、経験する価値はあると思うけど、どうでしょう?

ウエットはメチャ弱だけど・・・

今年は秋が早いね、もうサクラが散ってるよ。

Dscn0149_768x1024


妄想妄言タイフーン

2011年09月05日 | 日記・エッセイ・コラム

人間歳を取ると得てして偏屈になるもんだ。

偏屈はあまり世の中の役には立たない。

他人とは違う、という思いから偏屈な考えに陥ってしまうと一層質が悪い。

New MINIを見て、あれはMINIじゃないと思ったり、

FIAT500をみて、首を振ってるあなたは気を付けた方がいい。

間違いなく偏屈なおっさんに成り果てている。

Model_filter_detail  Thumbnailcaiw29bx

650じゃないW800はすでにWじゃないし、

ガンダムみたいな風貌のR1200RT。

Detail

4バルブでインジェクションでABSで・・・

ボクサーの片隅にも置けない、と本気で思ってる。

だいたい横置きエンジンのBMWなんて、あり得ないよね。

同じ「K」の符号で括らないでほしいよ。

今にも止まりそうな回転で静かにアイドリングするんだよ、69はね。

だから?

古くても良いものは良い、そんなこと当たり前だけど、

新しくても良いものは良い、これも当たり前。

要は何を自分が面白いと思うか、好きだと思うか、でしかない。

分かっている。

そんなことは十分わかっている。

でも、CBR250Rがバカ売れなのがわからない!

つまるところボクも相当偏屈なおっさんになっちまったってことなんですかね。

でも、そうでもないか?

Ninja1000は乗ってみたい(所有したい)って思うな。

11_zx1000gh_g_01

(↑ カッチョイーーーーー!)

意外にハヤブサも好きだ。

YZF-R1クロスプレーンクランクシャフトも気になる。

260pxsuzuki_hayabusa_2007tms2011_yamaha_yzf_r1_02_2

あれ?4気筒ばっかじゃん。

そろそろまた悪い虫が動き出すころかな。

まあどいつもこいつも100まんえんOVER。

ちょっとやそっとじゃあ手出しできないからいいけどね。

それより2台所有を見直さないといけないのかな。

もともと平気で二股かけられる男じゃないから(関係ないアピール)

いつも複数所有していても、決まった1台にしか乗れない。

わかっていてもつい複数所有になってしまう。

こないだ暇つぶしに、今まで所有したオートバイを書き出してみたら

なんと26台にもなってしまった。

なんたる欲望の所業。

御陰で、自分がオートバイに求めているものははっきりしたのだけれど

果たしてこれで良かったかどうかはかなり疑問だ。

でも、だからオートバイに関しては偏屈でもいいのかな?

26台も自分で金出して買って、乗り回してるんだからね。

そうだそうだ。

男ならCBR250Rじゃなくて、Ninja1000に乗れ!

やっぱただの偏屈か。

            〇

今週は何書いてんだよ?キャンツーレポートはどうした?

ですよねー。

台風で中止になりやした!

だいたいボクを誰だと思って誘ってるんでしょうか?

rainmanて自分で云ってるのにね。

キャンプツーリング?この台風シーズンに?

ボクを連れてっちゃあダメでしょ