8時すぎに自宅を出発して、最寄りの交差点から国道1号線に入った。
拍子抜けするほど空いていて、
まー連休も最終日、のんびりしたいわなー、なんて考える。
でも、そんなのは考え違いだとすぐにわかることになる。
勢い込んで乗った東名はすごいクルマの量。
渋滞こそしてないけど、前も後ろもクルマが延々と連なる。
秋の冷たい空気に銀ジィ(R100RS)は快調にクランクを廻す。
ヘッド周りからのやや騒々しいタペット音を響かせて
レーンシュポルトはアウトバーンを駆ける。
〇
東海環状道から中央道に乗り換え
中津川で国道19号へ降りる、いつもの行程。
馬籠宿から国道256号線で清内路をたどり、大平峠に登るつもりで木曽路を進む。
が、朝から何も食べていなくてお腹が減った。
珈琲を淹れるための水も手に入れてないので、コンビニを探してそのまま19号を走り続けた。
もちろん何度も走っているので知っていたけど、大桑辺りまで行かないとコンビニはないのだ。
まーいーか、いそぐ旅でもないし・・・なんて感じで進む。
野尻あたりでようやくコンビニを見つけて駐車場にすべり込む。
年季の入ったホンダスクーターDioの横に銀ジィを停めて、買い物をする。
(画像は参考出展)
パンとかおにぎりとか水とか買ってオートバイに戻ると、Dioの主がいた。
目が合ったので、そのばーちゃんに軽く会釈すると
「大きなのは気持ち良いだろ?」と声を掛けてきた。
大きくても小さくてもバイクの気持ち良さは同じですよ、今日は気持ち良いでしょう?と返すと
すかさず頷いて、
「あー気持ちエー」と笑う。
前に新聞の投稿でバイクを楽しむばーちゃんがいる事を知っていたので
お弁当でも持って、馬籠辺りまで走ったらどうですか?と持ちかけると
「行ってみたいけど、ここ(19号)はコワくてな」と云う。
確かに19号はトラックも多いし、流れも原付には速過ぎる。
じゃあ、国道でなくて脇道とか県道を使っても良いんじゃない、と返すと、
「山は動物がコワくてあかん」らしい。
どこから来て、どこへ行くのだと問うので、
愛知県から来て、大平峠を越えると云うと
来過ぎている、と教えてくれる。
実は事情があってコンビニを求めて走っていたらここまで来てしまったと答える。
「南木曽にはコンビニはないから」と笑った。
まー急ぐ訳でもないですから、と云うと
「気ままな旅か、エェーなー」と云われた。
なんでもNHK-BSでみた「気ままに寄り道バイク旅」が良かったらしく
東北をバイクで走ってみたいそうだ。
やっぱスクーターとかカブに乗ってるじーちゃんやばーちゃんにも
オートバイの気持ち良さは十分理解されているんだな。
ばーちゃんのDioは紫色、毎年ちゃんと点検してもらっているから快調だそうだ。
そのとおりセル1発で目覚めたDioはあっという間に走り去った。
〇
遠回りしてきたけど、ばーちゃんとの出会いで、今日の空の様にさわやかな気分になれた。
出会いはいつも歓迎できるものばかりじゃないけど
ほんとうに稀に不思議な印象を残す時があるね。
ばーちゃんと彼女の紫色のDioは忘れられない思い出になったよ。
〇
木曽路を逆戻りして、国道256号線に入り直す。
妻籠宿辺りは意外に空いていた。
清内路の峠のトンネルの手前から県道8号線大平(おおだいら)街道に入る。
大平街道は途中「大平峠(木曽峠)」と「飯田峠」の二つの峠を越える。
全線狭くて、屈曲路が延々と続く「うほほーい」なルートだ。
鬱蒼と茂る木々の中をずんずん進む。
有名な木曽見茶屋からもさほどの眺望は望めない。
ただ、小川の流れや、やさしい木漏れ日など癒し度は満点。
途中の「大平宿」跡もおっさんには「懐かし感」いっぱいで、つい長居してしまったよ。
ひととおり歩いて宿場を辿った後、木陰でコーヒーを淹れた。
見上げると、真っ青な空に秋の雲が飛来してきた。
でも、秋の雲、巻積雲は雨のサイン。
急いで帰ったけど、愛知県に入ったところで雨に降られたよ・・・・・・
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