自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆EEZにまた弾道ミサイルの挑発

2017年07月29日 | ⇒ニュース走査
   これはもう「国際的な挑発」である。イカ漁真っ盛りの日本のEEZ(排他的経済水域)に違法操業の漁船を大量に繰り出し、そしてまたも弾道ミサイルを撃ち込んだ。こんなことが許されるのだろうか。首相官邸のホームページにアクセスすると。今回の弾道ミサイルの発射について、官房長官がきょう29日午前1時17分に記者したコメント内容が掲載されていた。以下、その要約。

    28日午後11時時42分ごろ、北朝鮮中部から弾道ミサイルが発射され、45分程度飛翔し、日本海の我が国のEEZ内に落下したとみられる。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告などの情報は確認されていない。何らかの事前の通報もなくEEZに着弾させたことは、航空機や船舶の安全確保の観点からも極めて問題のある危険行為である。

   29日午前0時44分から国家安全保障会議(NSC)を開催。情報の集約及び対応について協議を行った。国家安全保障会議においては、総理から既に指示のあった3点を改めて確認した。1.情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行う 2.航空機、船舶等の安全確認を徹底する 3.不測の事態に備え、万全の態勢をとる

   北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受けて、深夜、安倍総理は2度記者会見を行っている。そのうち2度目の会見概要は以下。国際社会の強い抗議と警告を無視して、北朝鮮がまたも弾道ミサイルの発射を強行し、我が国のEEZ内に着弾させた。先般(7月4日)のICBM級ミサイルの発射に続いて、日本の安全に対する脅威が重大かつ現実のものとなったことを明確に示すものである。北朝鮮に対し厳重に抗議し、最も強い言葉で非難する。北朝鮮がこのような挑発行動を続ける限り、アメリカ、韓国を始め中国、ロシアなど国際社会と緊密に連携し、さらに圧力を強化していくほかない。今後さらなる北朝鮮による挑発行為も、十分に可能性は考える。強固な日米同盟のもと、高度の警戒態勢を維持し国民の安全確保に万全を期していく。

NHKなどテレビメディア各社の報道によると、防衛省発表として、弾道ミサイルは3500㌔を超える高度に達し、45分間飛行した後、北海道・奥尻島の北西150㌔の日本のEEZ内に着弾した。この周辺では150隻のイカ釣り漁船などが操業している。

   それにしてもなぜ28日深夜だったのか。北朝鮮が「戦勝日」と宣伝している朝鮮戦争の休戦協定締結から64年となる今月27日にICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射の可能性が指摘されていたのだが。いずれにせよ、漁業者だけでなく、日本海側に住む国民としてこれは脅威である。ことし3月6日には能登半島沖200㌔にミサイルが着弾しているのだ。(※写真は朝鮮中央通信HPに掲載されている3月6日の弾道ミサイルの発射の模様)

⇒29日(土)朝・金沢の天気  くもり
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