自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆北の潜水艦、日本海での狙い

2017年07月23日 | ⇒ニュース走査
    きょう未明(23日)のNHKのウエッブニュースで目が覚めた。北朝鮮の潜水艦が日本海でおよそ1週間にわたって活動を続けていることが、NHKのアメリカ政府当局者への取材でわかった、というのだ。

   ニュースによると、潜水艦はディーゼル型のロメオ級で、アメリカの監視記録では、この型の潜水艦の場合、通常4日程度で活動を終えるが、今回はこれを超えて1週間に及んでいる。アメリカ軍はこれまでにない特異な行動だとしてその目的などについて分析を進めているという。

    NHKではその目的について、アメリカ軍は北朝鮮の潜水艦の拠点となっている北朝鮮東部のシンポ(新浦)の基地で、先週はじめにSLBM=潜水艦発射型弾道ミサイルの発射技術の試験が実施されたことを確認していて、北朝鮮は潜水艦の関連技術の向上にも取り組んでいると見られる、と述べている。

    今回のウエッブニュースでは北朝鮮の潜水艦がどの位置で活動しているのか述べられていないが、タイミングで言えば、日本のEEZ(排他的経済水域)である大和堆(やまとたい)で違法操業を繰り返す北朝鮮の漁船に退去警告を出すため第九管区海上保安本部(本部・新潟市)の巡視船5隻が集中取り締まりと重なる。海上保安庁は今月9日から20日午前8時まで約460隻の漁船に退去警告を出したと報告。現在も実施中だ。また、アメリカ軍の監視では北朝鮮の潜水艦が15日ごろから日本海で出て、今も活動中ということになる。

    海上保安庁が第九管区海上保安本部に巡視船での取締を指示したのも、今月7日に北朝鮮の取締船とみられる船舶が小銃のようなものを水産庁の漁業取締船に向けて50分間も追尾してきことから、取締態勢を強化したことによる。もともと、北朝鮮の漁船と乗組員は北朝鮮海軍の管轄下にあり、違法操業は軍のビジネスではないかと懸念されてきた。

    北朝鮮の潜水艦が日本海に滞留する目的が、SLBMの発射試験なのか、あるいは日本側の巡視船による取締強化への「対抗措置」なのか分からない。いずれにしても、日本海が即発状態にあることに変わりない。

⇒23日(日)朝・金沢の天気   あめ
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