自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★初めてのコロナワクチン接種

2021年06月27日 | ⇒メディア時評

   国内で新型コロナウイルスのワクチン接種者は1回目が2102万人(人口比率16.5%)、2回目が804万人(同6.3%)と進捗している(6月26日現在・総理官邸公式ホームページ「ワクチン接種状況ダッシュボード」)。自身もきょう27日午前、金沢市内の病院に行き、1回目の接種を受けた。すでに多くの人が接種していて話題性も低いので、ブログのネタにしようかどうか迷ったが、備忘録のつもりで記すことにした。

   金沢市では5月6日にワクチン接種の予約受付が始まり、市のコールセンタ-とは同月12日にようやく電話が繋がった。ところが、ワクチン接種を行う市内201の医療機関はすでに申し込みが満杯の状態で予約はできないとの返事。この日、予約受付の顧客管理システム「Salesforce」が一時ダウンするなど行政の現場は混乱していた。メッセージアプリ「LINE」による予約受付もあったが、ユーザー情報が中国のLINE子会社からアクセスできる状態になっていたと問題になっていたので、わざわざインストールして使う気にはなれなかった。電話で予約できたのは6月2日だった。

   友人たちとメールでやり取りをしていると、「オレは接種しない」との意見も少数だがある。石川県では2回接種(3月13日、4月3日)を終えた病院の女性職員が感染したことがニュースになっていた(4月12日付・メディア各社)。2回接種が完了しているにもかかわらず発症することを、「ブレイクスルー感染」と言うそうだ。また、全身にアレルギーが出たり、急に血圧が低下して気分が悪くなったという、アナフィラキシー・ショックを体感した知人もいる。さらに、次々と出現する変異株にワクチンがどこまで効果があるのかなどワクチン接種に不安がない訳でもなかった。

   そしてきょう午前、指定されていた金沢市の病院に赴いた。この日持参したのは接種券(クーポン券)、予診票、運転免許証の3点。予定より少し早めの9時13分に受付窓口に着いた。同16分に男性医師による問診があった。予診票を出し、血液をサラサラにする薬を服用している旨を告げると、「それでは接種した部分を2分間軽く圧迫してください」と言う。「えっ、圧迫とは」と聞き直すと、医師は「あっ、軽く押さえてくださいという意味ですよ」と。接種希望書に署名する。

   9時16分、隣接の接種会場に行き、指定されたイスに着席する。間もなく小型ワゴンを押しながら女性看護師2人が近づいてきた。接種を受ける人は座ったままで、看護師が会場内を移動して接種する方式だ。看護師は「お待たせしました。右利きですか、左利きですか」と尋ねてきたので、「右利きです」と答えると、左腕の半袖をさっとめくり上げてくれて、接種の準備が始まった。「少しチクリとするかもしれませんがすぐ終わります」と言う間にチクリと。あっという間だった。これが今世間を騒がせているワクチン接種かと妙に実感した。

   接種担当の看護師に、「確かにワゴンで回ると効率的でスピード感がありまね」と声をかけると、「これ、三島方式と言うんです」とすぐに返事が。静岡県三島市が始めた方式で、接種を受ける側は座ったまま、巡回する医師から問診と接種を順番に受ける。おそらく、「三島方式」が全国で広がっているのだろう。もう一人の看護師が用紙に接種時間(9時19分)と経過観察終了時間(9時34分)を記入して手渡してくれた。

   経過観察として15分間、同じイスに座り、時折スマホで時間を見る。用紙には「息切れがする。咳が出る」「じんましんや皮膚のかゆみがでてきた」「呼吸がゼーゼー、ヒューヒューする」「気分が悪くなってきた。座っているのがしんどい」などの体調の変化や自覚症状を感じた場合にはスタッフに知らせてくださいと書いてある。さらに、「接種後の数日間には以下のような副反応が起こることがあります」と注意書きがあり、「注射した部位の痛み」「疲労感、倦怠感」「頭痛」「寒気、発熱」「関節や筋肉の痛み」など書かれている。

   接種から15分間経過したが体調の変化や自覚症状もないのでイスから立ち上がり、出口の受付へ。2回目の接種は3週間後の7月18日であることを確認し、次回持参する予診票と接種クーポン券を渡された。クーポン券をよく見ると、「予防接種済証(臨時)」の欄に、「COMIRNATY(コミナティ筋注)」というシールが貼られてあった。シールにあるQRコードをスマホで読み取ると、ワクチンの説明があった。「コミナティ筋注」は薬品名で、アメリカの製薬会社「ファイザー」がドイツのバイオ医薬品企業「ビオンテック」と共同開発した筋肉注射のワクチン。日本ではことし2月に特例承認されている。

   病院を出たのが9時36分。受付から退出までわずか23分だった。ブログを書き終えるまで接種から4時間余り経ったが、とくに体調の変化もない。念のため、飲酒は数日間控えることにした。

⇒27日(日)午後・金沢の天気     くもり時々あめ  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする