あす安倍元総理の国葬が東京の日本武道館で営まれる。総理経験者の国葬は戦後2例目、1967年の吉田茂元総理以来で55年ぶりとなる。国葬を実施するにあたっては、そのの法的な根拠、そして当初2億5千万円と発表していた経費がその後、警備費を盛り込んで16億6千万円と再発表されたこと。さらに、安倍氏を始めとする自民党議員と世界平和統一家庭連合(旧「統一教会」)の関係が取り沙汰されて物議を醸している。
こうした中で、岸田総理は安倍氏が遺した数々の「外交的遺産」を弔問外交で引き継ぎ、発展させる意思を内外に伝えたいと繰り返し発言してきた。いよいよ、その弔問外交が始まる。元外務大臣でもある岸田氏の外交の手腕がどのように発揮されるのか。
NHKニュースWeb版(26日付)によると、岸田氏はきょうから3日間で、およそ40人と個別に会談する予定で、きょう午後1時からはIEA(国際エネルギー機関)のビロル事務局長と会った。このあと、アメリカのハリス副大統領やベトナムのフック国家主席ら10人余りと会談する。国葬当日のあす27日はインドのモディ首相やオーストラリアのアルバニージー首相らと。28日は韓国のハン・ドクス首相やカンボジアのフン・セン首相らとの会談が行われる。ただ、G7首脳で唯一の出席者だったカナダのトルドー首相はきのう急きょ、大型ハリケーンの災害対応のため出席を見合わせた(25日付・同)。
トルドー首相については、エリザベス女王の国葬に参列のためイギリスを訪問した際に、ちょっとしたエピソードがあった。BBCニュースWeb版(21日付)は「Justin Trudeau's team defends singing Bohemian Rhapsody before Queen's funeral」の見出し=写真=で、国葬の2日前の17日、ロンドンのホテルでイギリスのロックバンド「クイーン」の『ボヘミアン・ラプソディ』を熱唱する様子がSNSで流出したと報じている。動画には、Tシャツのトルドー氏がピアノの伴奏に合わせて歌う姿が捉えられている。 エリザベス女王はカナダの国家元首で、トルドー氏は9月19日をカナダの連邦政府の休日にすると表明していた。
この動画について、BBCは批判的な意見として、「女王の葬儀の前夜に、しかも公共の場で。彼はなぜこのように振る舞うのか」など。一方、擁護する声として「女王に無礼だったとは思わないが、カラオケだったら無礼だったろう」などの声を紹介している。
このニュースを見て、カナダのトルドー首相にはぜひ日本でも歌ってほしいと思っていたのだが、急きょの参列取り止めは残念。来年5月に広島市で開催されるG7サミットではぜひ、『ボヘミアン・ラプソディ』を熱唱してほしいものだ。
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