自在コラム

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✰岸田総理のウクライナ電撃訪問は可能なのか

2023年02月21日 | ⇒メディア時評

   ロシアによる軍事侵攻開始から1年になるのを前に、アメリカのバイデン大統領は20日、ウクライナを電撃訪問した。ホワイトハウスの公式サイトでは、「Statement from President Joe Biden on Travel to Kyiv, Ukraine」の見出しで、バイデン大統領とゼレンスキー大統領がいっしょにキーウのムィハイール大聖堂前を歩く姿の画像を掲載している=写真=。

   バイデン大統領は声明で、ウクライナの人々を空爆から守るため、砲弾や対装甲システム、空中監視レーダーなどの重要な装備を供与するとしている。また、ロシアに加担する人物や企業などへの追加制裁を今週末に行うと明言している。

   今回の電撃訪問は緻密に計算されていた。NHKニュースWeb版(21日付)によると、バイデン大統領は19日夜にポーランド南東部の街、ジェシュフに大統領専用機で到着したあと、車で国境に近い街、プシェミシルまで移動し、ここで列車に乗り換えてウクライナに入った。列車での移動は首都キーウに到着するまでおよそ10時間に及んだ。現地時間20日午前8時半すぎに、ゼレンスキー大統領が待つマリインスキー宮殿に到着。会談や共同発表を終えたバイデン大統領は午前11時19分に宮殿を離れ、キーウ中心部にあるムィハイール大聖堂を訪れ、その後、戦死したウクライナ兵士を追悼した。

   その後、正午ごろキーウにあるアメリカ大使館に到着。バイデン大統領は46分間、大使館にいたあと再び車に乗り、午後1時すぎに列車でキーウを離れた。滞在時間はおよそ5時間だった。こうした詳細はバイデン大統領がウクライナを離れたあと公開され、メディアも報じた。その理由は、ロシアからの攻撃を避けるためだろう。

           ここで思うのは、G7の首脳らは次々と戦地ウクライナを訪れて連帯を表明しいるのに、ことし議長国の日本の岸田総理は訪問をためらっているのか。岸田総理はすでに、侵攻から1年を迎える今月24日にG7首脳によるオンライン会議を議長国として開催し、ゼレンスキー大統領を招くことを明らかにしている。が、一度は現地に足を運ぶべきではないか。ただ、問題がある。

   上記のNHK記事のように、アメリカメディアはホワイトハウスとの取り決めで、バイデン大統領がウクライナを離れるまで沈黙を守った。では、日本のメディアは沈黙を守れるのだろうか。岸田総理の秘書官が今月3日に内閣記者会所属の各社記者とのオフレコ懇談(通称「オフ懇」)で語った「同性婚差別」問題を一部メディアが報じた。つまり、オフレコという取り決めは日本のメディアでは通用しない。このような状況では岸田総理のウクライナ電撃訪問などはムリではないだろうか。

⇒21日(火)夜・金沢の天気    くもり


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