(旧)東京で陶芸体験!陶芸教室/森魚工房(練馬区大泉学園)

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ドラマ論

2006-08-06 18:21:28 | Weblog
NHKドラマ「チャングムの誓い」、面白いですね。
ぼくは以前マンガ家をしてたので、視聴者を物語に食いつかせるその構成に興味があります。
昭和時代のドラマは、起承転結をきちんと組み立てた一話完結×1クールというシンプルな構造でした。
一話一話を区切って落ち着きよく1エピソードを描き、それを重ねて何ヶ月かでひとつの大きな物語とするのが作法だったのです。
しかし物事に飽きやすい平成の世では、こんな悠長な進め方をしてると視聴者は離れてしまいます。
そこで考えだされたのが「起承転結起」あるいは「起承転結転」という構成です。
この組み立てでは、一時間の中に問題提起と展開、解決を描き込み、さらに次の話の導入をつけ足します。
時間半ばにハッピーエンドでいったんエピソードを完結させておいて、その後ろに波乱を予感させる逆転を置くわけです。
そうすれば視聴者は、翌週も観ざるをえませんから。
心理学でいうテンション・リダクションというやつです。
宇宙人を殺して平和が訪れた、はいエンドロール、と思ってたら主人公から見えないところで宇宙人の死体の脈動がはじまった、みたいな映画でおなじみの手法です。
主人公が殺されてしまうよりも、そのほうがずっとおそろしい(結末をイメージさせる)わけです。
かしこいですね、そしてずるい。
チャングムなんてのは、本当にいつまでたっても溜飲を下げさせてもらえません。
天才的に意地悪で、だけど悪魔的に面白い。
もひとつ言えば、バラエティ番組などでは起承転でコマーシャルをはさみ、結まではチャンネルを変えさせない、という手法をとっています。
こちらは深刻にずるいですね、そしていやらしい。
エンターテイメントは実にこざかしく進化を遂げてるのでした。