春の空は、黄砂の影響や水蒸気が多いこともあって、どんよりと濁った感じがありますよね。
星撮り屋はそれを「透明度の低い空」とか「ヌケの悪い空」、あるいは「ねむい空」などと
表現するのですが、天体撮影にも悪影響があって、良い写真が撮り難い季節だったりします。
さて、春の星座であるおとめ座の辺りには、我々のいる銀河系と同じような小宇宙(galaxy)が
密集しています。「おとめ座銀河団」と呼ばれる銀河の群れがあるためです。
天体の位置を記したマップ(星図といいます)上では、その付近がこんな図になってます↓
楕円マーク1つ1つが銀河を表しており、本当に群がっているのがわかります。
その群れの中心とも言われるエリアの写真がこちら↓
ニコンD70 + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡(F2.8)
感度ISO800 総露出時間40分(5分×8コマ加算合成)
※画像クリックで大きい画像が別ウィンドウで開きます。
周辺がぼやけた楕円形のもの、細長く伸びたもの、渦巻状のもの、それら全てが銀河です。
多くの銀河が連なって見え、発見者名を冠して「マルカリアンの銀河鎖」という名がありますが、
個人的には「ギャラクシー銀座」と呼んでます(同名の不条理マンガとは無関係)。
地球からの距離は約6千万光年。
今のところ人類が行くことのできない、遥か彼方の深宇宙ですネ。
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