今年のGWは好天続きで、個人的には☆撮り三昧となりました。
彗星ばかり狙ってましたが、一般天体もいくつか撮ってます。
その中から球状星団(多数の古い恒星が球形に集まった星団)を2つ紹介しましょう。
まずは北天随一と言われるこの星団↓
【M13(NGC6205)】
総露出時間77.5分(露出8,4,2,1,0.5分の各5コマを加算合成),トリミングあり
ヘルクレス座にある天体です。Wikipediaによると明るさ5.8等、見掛けの大きさ(視直径)23'、
実直径145光年。日本では南中時にほぼ天頂まで昇り詰めるため観測条件が良く、
空の暗い所では肉眼で存在確認できたりします。
次に南天低くに見えるこの星団↓
【ω星団(NGC5139)】
総露出時間36分(露出3分×12コマ 加算合成),トリミングあり
ケンタウルス座にある天体です。Wikipediaによると明るさ3.9等、見掛けの大きさ(視直径)36'、
実直径150光年。日本では南の超低空にしか見えないため観測条件が悪く、
空の暗い所でも肉眼での存在確認は困難です。
いずれの画像もトリミングしてますが、縮尺を合わせていますので、そのまま大きさの直接比較ができます。
露出時間はM13の方が長いんですが、明らかにω星団の方が大きいことが分かりますね。
視直径データでもM13の約1.5倍となっており、光度も断然明るいです。
ということで両者の対決はω星団の圧勝ですが、双眼鏡や望遠鏡を使った眼視観測では
M13の方が圧倒的に良く見えます。理由は単純で、南中高度が低いと大気による減光や光害の影響を
受けやすく、ω星団の観測条件が不利なためです。
ω星団はオーストラリアやニュージーランドとかでいつか見てみたいものです。
なお、共通撮影データは次のとおり。
キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,中型赤道儀使用,
長野県富士見高原にて5/2未明撮影
球状星団・・・ほぼ聞いたことがありません。(^_^;)
牡牛座にあるプレアデス星団みたいなものとは違いますよね。
プレアデス星団は「散開星団」という類の天体で、数百個程度の恒星の集合体ですが、
「球状星団」は数十万個程度という夥しい数の恒星が高密度に集まった天体です。
見た目も違っていて、散開星団は星の並びが無秩序ですが、球状星団は名称のとおり
粒よりの恒星がボール状に集まったイメージです。
紹介した2天体は百科事典や図鑑などにも載ったりする代表的なものだったりします。