Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
2/1宵 金星と細い月と土星が接近

2010/09/17 天城高原へ

2010-09-19 04:00:00 | 遠征日誌

金曜日の晩に天体撮影目的で伊豆天城高原まで出掛けました。

現地到着は20:30ごろ。南~西に若干の雲があるものの、上空はおおむね晴れでした。

上段側の駐車場に車が1台だけ停まってましたが、同志の方ではなく登山客のもののようで、

車中には誰もいない模様。下段側には車はなく、その北西端に陣取ることにしました。

上弦過ぎの月が沈むのは日付が変わってから。暗い天体を写すなら深夜になってからと

決めてましたので、1時間近くかけてゆっくりと機材のセッティングを行いました。

セットアップ完了後、ふと南東の空に目をやると、木星が明るく輝いてます。

その木星に天王星が近づいていることを思い出し、暇つぶしにちょっと撮ってみました↓

【木星と天王星のランデブー】
 キヤノンEOS kiss digital x + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡 赤道儀使用
 ISO100 F2.8 1秒露出×10コマ加算平均合成+1/640秒露出×10コマ加算平均合成
 ※画像をクリックすると、大きい画像が別ウィンドウで開きます。

左下の木星本体は明る過ぎるので、高速シャッターで撮った画像を合成したものです。

木星本体は面積体として写っていて、大きい画像上では縞模様が1本確認できると思います。

その左側に3個、右側の少し離れたところに1個の計4個の星が写っているのが

わかりますが、それらは木星の四大衛星で、いわゆる「ガリレオ衛星」と呼ばれている

ものです。8×24(倍率が8倍で口径が24mm)のポケット双眼鏡でも結構簡単に見えました。

画像の右上側にポツンと写っているのが天王星で、木星と比べると見掛けの大きさが

小さいので、こちらはちょっと面積体には見えませんね。

そんな撮影をしながら過ごしていると上空が雲で覆われ始め、23時ごろにはほとんど

ベタ曇りになってしまいました。出発前に調べていたGPV天気予報では夜半過ぎから

晴れてくる見込みだったので、それを信じて仕方なく車中でウトウトしてました。

(その間に同志の方の車が2台ほどやってきてました。)

で、ようやく晴れ間が見え出したのは深夜1時半を過ぎてから。

その時間には月はもう沈んでましたので、北天に天の川のアーチが見えてました。

空の透明度も上がってきたところで、今夜のメイン被写体と決めていた南天の大型銀河

NGC253という天体をまずは狙います。その撮影結果がこちら↓

【NGC253】
 キヤノンEOS kiss digital x + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡 赤道儀使用
 ISO800 F2.8 総露出時間45分(5分×9コマ加算合成) トリミングあり
 ※画像をクリックすると、大きい画像が別ウィンドウで開きます。

この銀河はちょうこくしつ座(彫刻室座)にあり、小型双眼鏡でも細長く伸びた形が

よくわかる明るい銀河です。天文学上の研究により星が爆発的に生まれていることが

わかっていて、「スターバースト銀河」と呼ばれる活動的な銀河の一つだそうです。

これまでも何度か撮影したことのある銀河ですが、南の空で高度が十分に上がらない

天体なので、うまく撮るのが難しい印象があります。今回の出来映えはまずまずかな?

この撮影を終えた時点で時刻は2時半過ぎ。空が白んでくるまで残りあと1時間半ぐらい

というところで、次に選んだ被写体は、エリダヌス座にあるNGC1300という銀河でした。

しかし、その時間帯から強風が吹きだし、望遠鏡を揺らし始めたため、

結局ブレずに撮れたのはたったの2コマだけでした。撮影結果はこちら↓

【NGC1300】
 キヤノンEOS kiss digital x + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡
 ISO800 F2.8 総露出時間10分(5分×2コマ加算合成) トリミングあり
 ※画像をクリックすると、大きい画像が別ウィンドウで開きます。

この銀河は中心部に棒状の構造を持ったいわゆる棒渦巻き銀河の一種で、

そこから伸びる腕が非常にゆるーく巻きついている特徴的な形態をしていることで

有名な天体です。アルファベットの"s"を裏返して縦に押しつぶしたような姿が

印象的ですが、10分露出ではさすがに写りが悪いです。こりゃいつかリベンジだな。

4時ごろに薄明が始まったところで機材を撤収。

4時半ごろに帰途につき、八王子バイパスの前後で大渋滞につかまったため

帰宅は8時過ぎとなりました。土曜日の朝なのに、なんかクルマ大杉!

「天城高原登山者用駐車場」地図



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