流れ星って夜だけしか飛ばないと思ったら大間違い。
空が明るいから見えないだけで、昼間でも飛んでいるんですヨ。
で、6月上旬は、なんと昼間に沢山の流星が飛ぶ季節だったりします。
えっ、日中に流れ星が見える訳ないのに、なんで沢山飛んでるってわかるの?
っていう疑問は当然わいてきますよネ。
実は流星を電波で観測する方法があって、それにより昼間でも
どのくらいの数の流星が飛んでいるかがわかるんです。
流れ星の正体は宇宙空間に漂う塵(ちり)で、それが地球の大気圏内に
高速で飛び込んできた際に大気中の気体分子と衝突し、高温になって
プラズマ化する際に発光現象が見られるのです。
で、プラズマ中では大気ガスの原子が電子を放出した状態になるんですが、
その分離した電子が高密度になると電波を反射するんです。
流星の電波観測はそのような現象を利用しています。
例えば、普段は遠過ぎて受信不可能な距離にあるFM放送局等の電波源からの
電波が、流星が飛ぶと瞬間的に反射されて受信可能になるんだそうです。
それを「流星エコー」と呼んでいて、エコー数がほぼ流星数に相当します。
これなら昼間でも、曇っていても、流星出現数をカウントできるという訳です。
最近はアマチュアでも比較的簡単に電波観測が可能になっているみたいで、
詳細はこちらをご覧になるといいです↓(ちょっと難しい内容ですが・・・)
http://www.amro-net.jp/about-hro/index.html
ところで、流星の元になる塵は彗星が撒き散らした固体粒子だったり
することが多いのですが、彗星の通った道(軌道)が地球の公転軌道と
交差していると、毎年決まって同じ時期に多くの流星が見られたりします。
それが「流星群」と呼ばれるもので、8月のペルセウス座流星群や
11月のしし座流星群、12月のふたご座流星群などが有名です。
流星群の流星は空のある一点から放射状に流れるように見えるのですが、
その一点を輻射点(または放射点)と呼び、輻射点がある星座を
頭に付けて「○○座流星群」と名付けられています。
【しし座流星群】 流星群の一例。空の1点から放射状に流れているのがわかります。
銀塩一眼レフカメラ+35mm広角レンズにて2001年11月撮影(28枚画像合成)
※画像をクリックすると、大きい画像が別ウィンドウで開きます。
毎年6月上旬には「おひつじ座流星群」というのが主に活動するのですが、
この時期の太陽は、おひつじ座のすぐ東隣のおうし座に位置しています。
つまり、おひつじ座流星群の輻射点は太陽の方向に近いので、
夜明け近くに東から昇り、夕方には西へ沈んでしまいます。
そのため、主に昼間の青空の中に流星が飛ぶことになり、
「昼間流星群」と呼ばれたりする訳です。
その活動状況は、電波観測によるとピーク時には1時間に
数十~百個ぐらいは流れていると推定されています。
これは年間最大の活動を示すと言われる12月のふたご座流星群に匹敵する
レベルとのこと。ちなみにピークは例年ですと6月8日に来ます。
でも、目で見えないんじゃ楽しめませんネ。
なんか
悔しいです!
コメント
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
- キラリ [2009年6月5日 21:13]
- 再びこんばんは。とても勉強になりました。知らなかった事がいっぱいでした★
1時間に百個も流れる事があるのですね。ホント、お昼じゃなかったらいいのに・・・ - fornax8 [2009年6月5日 23:44]
- キラリさん、再度のご訪問&カキコありがとうございます。
小難しい記事をお読みくださいまして、恐縮です。
流星群は他にもいろいろとありますので、
夜に見やすい群も時期が来たら紹介していきますね。 - ぺ^ーパードライバー [2012年6月18日 16:59]
- 火球級の流星だったら見えるそうですがね。
本当に見てみたいものです。 - fornax8 [2012年6月18日 19:44]
- ぺ^ーパードライバーさん、はじめまして。
古い記事にコメントを入れていただき、ありがとうございます。
そういえばそんな季節でしたね。書いた本人がすっかり忘れてました。
おひつじ座昼間群の流星なら、夜が明け切らない3時台に見えることがあるそうです。
真昼の大火球よりも可能性は高いと思いますが、梅雨入りの時期と重なる中で、
天気にも恵まれないとダメでしょうから、結構ハードルが高いです。
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